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NICe増田代表理事が送る、新たなビジネスチャンス発見法と実現へのヒント。11日配信のNICeメルマガシリーズコンテンツです。
第41回 夜遊びは三文の徳……どころじゃない!



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増田紀彦の「ビジネスチャンス 見~つけた」

第41回 夜遊びは三文の徳……どころじゃない!
 
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ここのところ、目が覚める時刻がどんどん早くなっている。
若い頃のように眠り続けるパワーが失われてきたのも一つだが、
やはり、飲食店の営業時間短縮が長く続いたせいで、
夜更かしをしなくなったのが大きな要因だと思う。

もっとも、昔から「早起きは三文の徳」というから、
何らかの吉事もあると信じたいが、決して過大な期待はできない。
効果は、あくまで「三文」だ。

三文小説や三文芝居、三文判などの名詞が示すように、
三文は、「大したことはない」という意味。
早起きすれば、「多少はいいことがある」程度の諺だ。

確かに夜遊びをしなくなったので、月々のお小遣いが余るようになり、
わずかながら、貯蓄も増やせるようになった。

元来、「Mr.エンゲル係数」を自認するほど、
私は飲み食いばかりにお金を使うタイプ。
その使い途が2年間も鎖されたのだから、そりゃあ小金も溜まる。

でも、これっていいことなのだろうか?
いいわけないことくらい、読者の皆さんならすでに承知だろう。

私の机の引き出しのあちこちに、
ジャラジャラバサバサ突っ込まれている硬貨や少額紙幣は、
コロナ以前であれば、居酒屋やバーに渡っていたしろものだ。

それを受け取った飲食店は酒屋の支払いにあて、
酒屋は問屋に支払い、問屋は酒造会社に支払い、
酒造会社は米農家に支払い、米農家は肥料会社や農機具店に支払い……と、
国内外のあちこちをめぐりめぐる「血液」だった。
その血が、淀んでしまった。

さすがに「まん防」解除以降は出かけるようになったが、
それでも、以前のように「もう一軒」「さらにもう一軒」とはならない。

これが私一人の話なら別に構わないが、
それこそ三文程度の支出減少であっても、
日本中で同じことが起きていれば、経済は粛々とシュリンクしていく。
もともと人口減少、さらに物価高騰、そこに早寝早起き。こりゃまずい。

日が落ちてから、もう少しお金を使わねば、経済は回らない。

とはいえ、以前のように、「酒頼み」もしくは「風俗頼み」だけで、
深夜まで稼ぐのは難しいだろう。
となると、浮上してくるのは多種多様なナイトアクティビティだ。

東京オリンピックが、普通に開催できると思っていた2019年頃、
来日客を楽しませる夜間のアクティビティをもっと増やすべき、
という議論が広がり、そうなり始めた矢先のコロナだった。
それを今からやり直してみたい。

入国制限もようやく緩和される見通しになった。
加えて今は「歴史的な円安」である。
外国人観光客が日本を目指すのは間違いない。

さらに外国人観光客が牽引車となって、
「夜遊び」する日本人が増えることも間違いない。

実際、アクティビティ大手のラウンドワンは、
21年3月期の▲192億円から一転、22年3月期では▲17.2億円に赤字幅を縮小。
23年3月期においては、ついに140億円の黒字浮上を見込む回復ぶりだ。

夜間、カラオケやボーリング、ダーツ、ゲームセンターなどなどに、
出かけていく人は着実に増えている。

これら日本の「お家芸アクティビティ」に、
外国人観光客が食いつく要素を付加してもいいし、
反対に海外で人気のアクティビティを、日本風にアレンジしてもいいだろう。

個人的には美術館や博物館、庭園などの開館時間をもっと長くして欲しい。
外で早めの夕食を済ませたら、ちょっと芸術鑑賞。
それで、「さあ帰ろう」とはならないはずだ。
余韻にひたったり、同行者と感想を語り合ったりするために、
「もう一軒」となるはず。

さすがに私も以前のように、来る日も来る日も飲み会、
などという生活に戻りたいとは思わない。
健康のことを考えても、そのほうがいい。

そんなふうに考えている人も、決して私一人ではないだろう。

飲食店と共存共栄・相互媒介できる健康的なナイトアクティビディ。
これが広がれば、「タンス預金」は確実に動き出す。

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「つながり力で起業・新規事業!」メールマガジンVol.166
(2022.6.13配信)より抜粋して転載しました。
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