第23回 起業支援相談の壁にぶつかり、個別性と見える化を強化。不足を感じたら、自ら動き、補う努力を
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「先輩経験談 あるある!ピンチ&リカバリー」
第23回
起業支援相談の壁にぶつかり、個別性と見える化を強化。
不足を感じたら、自ら動き、補う努力を
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起業したては誰もが新人。独立してから遭遇する、
始動して初めてわかる、直面するピンチや悩みの数々。
そんな「起業あるある!」事例から学ぶシリーズ。
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鈴木尚登さん 2015年独立
秋田県横手市
Be linked(ビーリンクド) 代表
http://www.be-linked.jp/
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秋田県横手市の雇用創出協議会に長年勤務し、
地域の雇用創出、起業・創業支援、6次産業化、販路開拓
などに尽力してきた鈴木さん。
2015年、協議会の解散に伴い、経験と実績、信頼と人脈を活かして、
伴走型支援のキャリアコンサルタント「Be linked」を設立した。
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「起業支援をする立場で、人さまへアドバイスをしながらも、
じゃ、自分はどうか、できているかと自問することは正直あります(苦笑)。
『待っているだけでは何も変わらない、始まらない。自ら動かなくては』と、
よく言っていますが、私自身もそうです。
独立してから早々に、
キャリアコンサルタントとインキュベーションマネージャの資格だけでは、
何か足りない、壁があると、感じるようになりました。
『こういう事業を始めたい』という具体的な相談に対しては、
起業支援の制度やサポートを説明したり、
手続き方法を伝授すれば、とんとん拍子なのですけれど、
『何かで起業してみたい』『あれもこれも興味がある』というような
漠然とした起業相談に応じるには、
私が持つ資格だけでは力が足りないと、危機感を持ったのです。
特に女性は、儲けたいという気持ちではなく、生き甲斐のためだったり、
起業したいけれど主婦業が大切だったり、とても繊細で個別性があります。
言葉で、ご本人の思いを整理しましょうと勧めても、
言葉だと、どこか素通りしがちで、真の納得とはズレが生じる気がしました。
何か良い方法はないかと模索している中、見つけたのが、
キャリコン仲間が開発した『キャリアエレメンツカード』。
さっそく講習を受けに東京と大阪へ行き、
さらにその育成ができる資格講習も受講。
“本当に”自分が何をしたいのか、自分の資質や価値観を見える化することで、
漠然とした起業への道や未来のキャリアが明確になっていくプログラムです。
また、秋田県農業公社6次産業化プランナーにも就任したほか、
NICe代表の増田さんから勧めていただいた、
女性労働協会の認定講師の資格も得ました。
『待っていても、変わらない、始まらない』と、
いつも自分がアドバイスしている通り、
必要だと感じたら、自ら行動して得に行く!です。
振り返れば、私は独立する前から、秋田県物産を広める行動をしています。
良い商品やサービスがあっても、知っていただけなければ、ないも同じですから。
首都圏の飲食店で、『す~さん(鈴木さんの愛称)が持ってくる日本酒の会』も主催。
日本酒好き、秋田ファンを増やすことが、
酒蔵や農家支援になるだけでなく、地域活性化につなげ、
外からの移住、また、地域の若者の定住にも貢献したいとの思いからです。
待っていても、変わらない、始まらない、ですからね。
今はコロナ感染症の影響で、開催することができませんが、
落ち着いたら、日本酒の会も、キャリアセミナー登壇も全国で再開したい。
幸いにも、このコロナ禍で秋田県内の起業相談数は減ってはいませんが、
県外へ、首都圏へ、全国へ、お邪魔できる日まで、さらに力をつけておきます!」
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あなたの挑戦を応援しマッスー☆
ワンポイントガイド
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秋田県横手市に『日本海』という居酒屋があります(もっとも横
手市は内陸部なので、日本海には面していません)。私はいちお
う、その店の常連のつもり。東京在住の私が、そんなことを臆面
もなく言えるのも、何かにつけ私を横手市に招いてくれた鈴木さ
んのおかげです。鈴木さんはかつて同市の雇用創出協議会に長く
勤務しており、年を追うごとに、起業やキャリア開発の支援力が
どんどん強化されていました。なので、「この人なら独立してで
きる」と思ったら、本当に独立! ところが、いざ自分の事なる
と、あの堂々とした態度はどこへやら(笑)、と思うほど、心細そ
うな顔つきをしていたことを思い出します。当たり前ですよね。
組織に所属して人を支援する仕事と、裸一貫でそれをやるのとで
は、前提が大きく違うのですから。むしろ、キャリアをひけらか
さず、独立1年生として謙虚に振る舞う鈴木さんの姿勢に共感を
覚えたほどです。さて、あらためて鈴木さんが語る「人には言え
るが、自分はどうか」。これは普遍的な課題です。特にコンサル
のように、人にものを言うことが仕事の場合、なおさらのテーマ
でしょう。でも、その悩ましさから目を逸らさず、いい意味で
「主人公ではない自分」に引け目を感じつつ、その思いを払拭す
べく、支援力を研鑽し続ける。そういう努力を重ねる人には、必
ず光明が射します。鈴木さんには、その光が見えているはずです。
気付けば、鈴木さんとは2年ほどお会いしていません。コロナが
鎮静化したら東京に来るというので、ぜひ、お会いしたいです。
が、できれば久々に、『日本海』で盃を交わしたいなあ。(ますだ)
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「つながり力で起業・新規事業!」
メールマガジンVol.139
(2021.4.12配信)より抜粋して転載しました。
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