一般社団法人起業支援ネットワークNICe

ユーザーログイン
最新イベント


お役立ちコラム



Column
起業したては誰もが新人。独立してから遭遇する、 始動して初めてわかる、直面するピンチや悩みの数々。 そんな先輩たちの実体験から学ぶ「起業あるある!」&ワンポイントガイド。
第15回 新型コロナの影響で、売り上げは激減。今できること、今すべきことで、未来へつなげる



■□■───────────────■□■
「先輩経験談 あるある!ピンチ&リカバリー」

第15回 
新型コロナの影響で、売り上げは激減。
今できること、今すべきことで、未来へつなげる
■□■───────────────■□■


起業したては誰もが新人。独立してから遭遇する、
始動して初めてわかる、直面するピンチや悩みの数々。
そんな「起業あるある!」事例から学ぶシリーズ。
今回は、「継承」です。

□───────────────────□
野田哲也さん 愛知県名古屋市
1977年創業・2015年承継 
太美工芸(たいびこうげい)株式会社 代表取締役
 https://www.taibi.co.jp/
 
Amazon 太美工芸webショップ
 https://amzn.to/3f5qDyB
太美工芸 楽天市場店
 https://www.rakuten.co.jp/taibikougei/
□───────────────────□

将来は家業を継ぐことを大学4年生の時に決意した野田さん。
卒業後6年間、関東のスクリーン印刷会社で修業を積み、
2004年、父親が創業した特殊ステッカーのスクリーン印刷専門会社に就職。
それから11年を経て、代表取締役に就任した。

「創業者である父と、息子である2代目の僕。
御多分に漏れず世間並みに、親子のすったもんだはありました(笑)。
でも、ピンチはまさに今です。
新型コロナの影響で、今年の売り上げは激減していますから。

うちは特殊印刷なので、顧客の営業さんが他社から受注し、
お仕事を回してくださる、いわば下請けです。
営業さんが以前の様に、お客さんの元へ出向けなくなって数カ月、
うちもですが、営業さんがさぞ困っているだろうなぁと。
僕らに何かできないかと考え、
この3月から、話題提供のための商品開発をしています。

実は、代表を継ぐ前年に、うちの特殊技術を知ってほしいと、
自社オリジナル製品『必勝だるま色紙』を僕の主導で始めていました。
とはいえ本業が忙しく、自社商品の企画や販売に充てられる時間は就業後。
起業家仲間にも手伝ってもらって、以降もコツコツと続けてはいたのです。
本業が激減した今、できることは、これだなと。

手始めはソーシャルディスタンスのステッカーでした。
ただ、フロアステッカーは、他社でも製造できるので、
次に、うちならではの技術でと、コンクリやアスファルト用、
再剥離タイプを販売。続いて、社員のアイデアで、
置き配ドアノブプレートなども揃えました。
営業さんが、このご時世だからこその話題で、顧客にコンタクトできる。
そんな話題提供ができる商品を、と考えたのです。
ほかにも、デザイナーやイラストレーターとのコラボで
キャラクター展開をしたり、
社内でも、社員には普段とは違う工程を学ぶ機会を増やしたり、
商品企画の定期会議を設けたり、
起業家の友人に、ECサイトのアドバイザーとして協力してもらったりと、
今できることを、今を活かせることをやっているところです。

うちの強みを活かし、社員たちのアイデアや視点を活かして、
人とのご縁を大切にして、コツコツ、です。
何かを売らなくては、ではなく、うちができること、すべきことを。
小さくても光る、珠のような会社がいい。そう思っているので」

□───────────────────□
   あなたの挑戦を応援しマッスー☆
      ワンポイントガイド
□───────────────────□


野田さんのお話の中にも出てくる『必勝だるま色紙』。私も持って
います。ダルマをプリントした色紙に、目玉シールが2つ同封されて
います。確か願掛けの際に目玉を1つ貼り、成就したら残りを貼る、
という流儀だったと思います。このオリジナル商品の販売網を広げ
た当時、野田さんは社長を引き継いだばかりでした。本業で多忙な
中、こんな取り組みまでする彼を見て、「ちょっと飛ばしすぎかな」
と心配になり、飲み屋に呼び出して「あまり頑張りすぎないように」
と、余計なことを伝えた記憶がありますが、本当に余計でした。こ
の時のチャレンジがあったからこそ、コロナ禍に屈しない今の彼が
あるのですから。今回のような、いわば想定外のピンチにおいて役
立つのは、やはり過去の経験です。「あれを、今やればいいんだ!」
の「あれ」があるかないかで展開は大きく異なります。多少飛ばし
すぎであっても、自ら考えて頑張り、実現した事柄は、必ずその経
営者の血となり肉となることをあらためて学んだ気がします。今は
本当に大変な日々でしょうが、時代に即した挑戦をこれだけ重ねて
いけば、必ず活路が開けるはず。野田さん自身のダルマに、二つ目
の目玉が貼られる日も、そう遠くない気がします。(ますだ)

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
「つながり力で起業・新規事業!」メールマガジンVol.116
(2020.7.13配信)より抜粋して転載しました。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

このメールマガジンは、毎月11&21日頃にお送りします(土日祝の場合は翌平日)。
NICeユーザー(SNSに登録)に限らず、どなたでもご購読登録いただけます。

バックナンバー&購読登録はこちら 

NICeユーザー(SNSに登録)へは自動送信しますので、メルマガ登録する必要はありません。NICeのSNSは登録も利用も無料です。
☆NICeのSNS新規登録(NICeユーザー登録)こちら

 
 前の記事
次の記事 



最新のお知らせ NEWS
2024-03-21 08:02:08NEWS
 本日配信:NICeメルマガvol.206【増田紀彦の視点・第123回 不確実性の時代こそ、LLPの活用を!】

プライバシーポリシー
お問い合わせ