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NICe代表理事の増田紀彦が、NICe正会員・協力会員・賛助会員、寄付者と公式サポ ーターへ送っている【NICe会員限定スモールマガジン増田通信】の中から、一部のコラムを抜粋して掲載しています。
増田通信より「ふ~ん なるほどねえ」307号 違いの分からない男 



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<最近の感知> 違いの分からない男
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とある小説の一節。

「コーヒーでも飲むか。違いの分かる拘り派の俺は、断然インスタントだ」。

思わず吹き出しそうになった。
それこそ、コーヒーを飲みながらこの小説を読んでいたら、
琥珀色の飛沫を天高く散布していたはずだ。

まさか、インスタントと来るとは(笑)……。
笑いをこらえて先を読む。

「わざわざコーヒーメーカーでドリップして淹れる奴の気が知れない。
あれだとゴミが出るだろう。濡れたフィルターと、山盛りの土みたいな豆のカス」。

瞬時にして私の表情から笑いが消えた。

インスタントと本物の違いをゴミの有無で考えたことなど一度もなかったからだ。

ゴミか……。

笑わせておいて、さりげなく問題を提起する著者の技には恐れ入るばかり。

思い出してみると、そもそも「違いが分かる」というフレーズは、
インスタントコーヒーのCMで使われていたキャッチフレーズだった。

「作家・遠藤周作……。違いが分かる男のゴールドブレンド」。
ご本人の映像をバックにナレーターがこんなフレーズを読み上げていた記憶がある。

インスタントコーヒーを好まない私は、
指し詰め、「違いの分からない男」なのかもしれない。

いや、価格や味わいの違いくらいはわかっている。
ただ、飲み終えたあとの違いが分からない男だった。

そう考えると、土みたいな豆のカスだけなく、
紙コップやプラスチックの蓋などのゴミも生み出す、
コンビニのドリップコーヒーを愛飲する人は、
かなり違いが分かっていないことになる。

物事の一部分だけを比較して優劣を判定し、
全体を俯瞰する視点に欠けていた自分を思い知らされた。

これではいけない。

2025年のまずもっての目標は、全体観の涵養だと自分に言い聞かせた。
言い換えれば、違いが正しく分かる男を目指す、ということだ。

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増田紀彦NICe代表理事が、毎月7日と14日(7と14で714(ナイス)!)に、
NICe正会員・協力会員・賛助会員、寄付者と公式サポーターの皆さんへ、
感謝と連帯を込めてお送りしている【NICe会員限定レター「ふ〜んなるほどねえ」スモールマガジン!増田通信】。
第307号(2025/1.7発行)より一部抜粋して掲載しました。
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