一般社団法人起業支援ネットワークNICe

ユーザーログイン
最新イベント


お役立ちコラム



Column
NICe代表理事の増田紀彦が、NICe正会員・協力会員・賛助会員、寄付者と公式サポ ーターへ送っている【NICe会員限定スモールマガジン増田通信】の中から、一部のコラムを抜粋して掲載しています。
増田通信より「ふ~ん なるほどねえ」306号 一遍の詩に心を乱され、その詩に魂を救われる



──▼─────────────────────────────────
<最近の本物> 一遍の詩に心を乱され、その詩に魂を救われる
──▼─────────────────────────────────

雑誌編集に没頭すること4カ月。ようやく校了を向かえる。

多忙な時間が過ぎ去ると、反動か、自省の念が舞い降りてくる。
自分は大丈夫か? 勘違いしていないか? 何か間違いをおかしていないか?

そういう心持ちのなかで思い起こすのが、
詩人・茨木のり子の一作、『倚りかからず』である。

紙数の都合もあり、一節だけを紹介する。

 もはや
 できあいの学問には倚りかかりたくない
 もはや
 いかなる権威にも倚りかかりたくはない
 倚りかかるとすれば
 それは
椅子の背もたれだけ

刺さる。ぐぐぐっと、言葉の切っ先が胸に刺し込まれてくる。

わかったふうな自分。
えらそうな自分。
尊大な自分。
その実、あれやこれやに倚(よ)りかかっている自分。

「でも仕方ないよね」と、安直に自分を赦そうとする自分。

「おまえは自立できているのか」と問いながらも、
「だいたい自立ってどういう意味だっけ?」と、
関心を逸らせて、内省を回避しようとする自分。

「倚りかかって何が悪い」と開き直ろうとしてみても、
そんな幼稚な言い分には引っ掛からない、中途半端に知恵の付いた自分。

ああ、どうすればいいのか……。
もう一度、詩に目を通す。

詩人は「倚りかかりたくない」「倚りかかりたくはない」と綴っていた。
「倚りかかっていない」とは、言っていない。

そうか。「かくあらん」とすることが肝要なのか。そう結論付ける。

一遍の詩に心を乱され、その詩に魂を救われる。

本気の言葉のありがたみを、痛いほど感じる2024年の年の瀬。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
増田紀彦NICe代表理事が、毎月7日と14日(7と14で714(ナイス)!)に、
NICe正会員・協力会員・賛助会員、寄付者と公式サポーターの皆さんへ、
感謝と連帯を込めてお送りしている【NICe会員限定レター「ふ〜んなるほどねえ」スモールマガジン!増田通信】。
第306号(2024/12.16発行)より一部抜粋して掲載しました。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


 
 前の記事



最新のお知らせ NEWS
2025-01-07 04:55:05Mr.NICe
 増田通信より「ふ~ん なるほどねえ」306号 一遍の詩に心を乱され、その詩に魂を救われる

プライバシーポリシー
お問い合わせ