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NICe代表理事の増田紀彦が、NICe正会員・協力会員・賛助会員、寄付者と公式サポ ーターへ送っている【NICe会員限定スモールマガジン増田通信】の中から、一部のコラムを抜粋して掲載しています。
増田通信より「ふ~ん なるほどねえ」259 レクリエーション(recreation)



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<最近の死語> レクリエーション(recreation)
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ふと思った。
「最近、レクリエーションという言葉を耳にしなくなった」と。

きっと今時の若者は、この言葉自体、知らないかもしれない。
少なくとも、昔のように「レク」などと略そうものなら、
ほぼ間違いなく、「何それ?」と聞き返されるだろう。

概念自体がすでに滅びかけているのかもしれない。

もちろん、現代でも気分転換や娯楽や余暇は必要なのだが、
レクリエーションは、「集団で楽しむ」という印象が濃い。
(言葉自体にそういう意味があるわけではないが)

鬼教師が目を光らせる学校のクラスや、
鬼上司が威張り散らす会社の部署に身を置くのが当たり前だった時代、
たまに訪れるレクの時間は、確かに楽しみだった。

しかし学校や職場だけが、もはや私たちのコミュニティではない。
ネットを介せば、参加できるコミュニティは無限に広がる。

そもそも、何らかのコミュニティに属さなくても、
気分転換のために好きなことをする時間も空間も、いくらでも用意されている。
正確に言えば、好きなことをする時間と空間を提供するビジネスが次々誕生し、
世界中の人々を捉えて放さない状態だ。

そう、今時のお楽しみの多くは、企業によって生み出されている

その点、「レク」は、さほどお金をかけずに楽しめた。
実際、バレーボール(円陣パス)もフォークダンスも、
コーラスもハイキングもオリエンテーリングもクイズ大会も、
ほとんどタダのようなものだ。

「レク」は、それを楽しもうとする集団自身が、
予算と時間と空間の制約を受けながらも、
それらをいかに撥ね除けて、集団全体で楽しむかを発案し、
企画し、準備し、盛り上げていくものだ。

今さら、義務的にかかわる集団のメンバーと一緒に遊ぼう! 
などと声を大にして訴える気もなくなっていたが、
余暇を楽しむための商品やサービスを金銭で手に入れるばかりで、
自らや、あるいは仲間と一緒になって、
余暇を堪能するための企画を立てる機会が失われつつあるのは、
どうにも惜しい気がしてきた。

「遊びのことなど、社外で考えろ」と言う人もいるだろうし、
「会社の人と遊びたいとは思わない」と言う人もいるだろう。

でも、業務以外の事柄について、あれこれ考え、意見を出し合うことは、
集団としての創造力を育むいい機会になるのではないだろうか。
日本の企業が世界の市場を席捲できたのは、
まさに集団力を大切に育ててきたからだとは私は思う。

レクリエーションをアルファベットで綴ると、「recreation」になる。
「re」=もう一度、「creation」=創造。
つまり、再構築、再創造、再生といった意味だ。

成長力を失い、硬直化していくばかりの日本の企業には、
やはり、recreationのための、レクリエーションが必要だと思い直した。

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増田紀彦NICe代表理事が、毎月7日と14日(7と14で714(ナイス)!)に、
NICe正会員・協力会員・賛助会員、寄付者と公式サポーターの皆さんへ、
感謝と連帯を込めてお送りしている【NICe会員限定レター「ふ〜んなるほどねえ」スモールマガジン!増田通信】。
第259号(2022/12.14発行)より一部抜粋して掲載しました。
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