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NICe代表理事の増田紀彦が、NICe正会員・協力会員・賛助会員、寄付者と公式サポ ーターへ送っている【NICe会員限定スモールマガジン増田通信】の中から、一部のコラムを抜粋して掲載しています。
増田通信より「ふ~ん なるほどねえ」257 「やや、わかるが、やや、わからない」魅力



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<最近の色々> 「やや、わかるが、やや、わからない」魅力
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誰でも、好きな色があるはずだ。

私は青みがかかった緑に惹かれる。
といっても、このような色は何種類もある。いや、限りなくある。

実際、青みがかった緑色のシャツを着て、
同じく青みがかった緑色のカバンを持った場合、
別々に眺めている時は、同じ色に見えていたのに、
いざ、コーディネートしてみると、
その二つの色合いが絶妙に食い違っていて、
むしろダサいコンビネーョンになったりするものだ。

という話を読んでいる皆さんの頭の中で、
「青みがかかった緑」は、どんな色に見えているだろう。

いわゆる「青緑」を、インクで説明すると、
以下のような三原色の配合で出来上がる色、ということになる。

●青81%+赤32%+黄44%+黒0%。(%はその色の濃度を示す単位)

ちなみに、この青緑よりも緑が深い萌葱色(もえぎいろ)だと、
●青87%+赤48%+黄82%+黒9%
であり、反対に水色に近い浅葱色(あさぎいろ)の場合は、
●青78%+赤23%+黄42% 黒0% になる。

印刷にかかわりのある人なら、このように特定の色は、
三原色+黒の配合でできていることを知っているが、
一般の人に、この割り合いを示したところで、
その色を想起することは、まず無理だろう。

だったら、はじめから色を画像で見せて、「こんな色」と伝えれば早いが、
それでは即物的すぎる。
色の話をするときは、情緒たっぷりに伝えるほうが色っぽい。

情緒とは、情報を受け取った側が、
その人ならではの想像や感慨を広げることによって起きる感傷である。
なので、その情報がわかりにく過ぎたり、
反対に、わかりやす過ぎたりすると、情緒は生まれてこない。
だから青81%+赤32%+黄44%+黒0%ではなく、「青緑」なのだ。

つまるところ、人の情緒をくすぐるのは、
「やや、わかるが、やや、わからない」レベルの情報だ。

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増田紀彦NICe代表理事が、毎月7日と14日(7と14で714(ナイス)!)に、
NICe正会員・協力会員・賛助会員、寄付者と公式サポーターの皆さんへ、
感謝と連帯を込めてお送りしている【NICe会員限定レター「ふ〜んなるほどねえ」スモールマガジン!増田通信】。
第257号(2022/11.14発行)より一部抜粋して掲載しました。
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