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NICe代表理事の増田紀彦が、NICe正会員・協力会員・賛助会員、寄付者と公式サポ ーターへ送っている【NICe会員限定スモールマガジン増田通信】の中から、一部のコラムを抜粋して掲載しています。
増田通信より「ふ~ん なるほどねえ」249  ツールの新旧が問題なのか?



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<最近の言明>  ツールの新旧が問題なのか?
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世の移ろいは速い。
というわけで、「誤送金4630万円をネットカジノに突っ込んだ事件」も、
すっかり過去の話題になってしまった。
まあ、熱しやすく冷めやすいのが事件報道ではあるが、
この件に関して、ちょっと言いたいことがある。

事件発生当初、
「今時、フロッピー?」というツッコミが盛んに行われた件だ。

そう言いたくなる気持ちもわからなくはないが、
フロッピーディスク(FD)のせいで誤送金が起きたわけじゃない。

言うまでもなく、FDはすごい発明であり、すごい製品である。
かつてはFDがなければパソコンは起動しなかったし、
昔のハードディスクの容量なんて、蚊の膀胱程度しかなかったから、
FDがなければデータを保存しておくことも叶わなかった。

何事にも言えることだが、
先人たちの仕事に言及するなら、敬意と感謝を忘れないことが肝心だ。
「古い」ということと、「すごい」ということは、別なのだから。

というのが、私の真情だが、
そのうえで、FDが現役だった事実には、正直なところ驚いた。

つまり町役場では、
FDを読み込めるドライブが内蔵されたパソコンを使っている、
もしくは外付けAドラを接続しているということか?
だとしたら、どんなOSを使っているのだろう?
Windows XP? それよりも旧い? ひょっとしてMS-DOS?

もうひとつ。役場が使っていたFDのサイズも気にかかる。
普通なら3.5インチだろうが、もしかしたら5.25インチとか?
いや、まさか……。もしそうなら感動的だ!
ニホンオオカミが実はまだ棲息していた!
というニュースと同等の価値だと言っても過言ではないと言ったら過言だが、
5.25インチがいまだ活躍しているなら、胸躍るような話である。

そうそう、FDで思い出したが、
ワープロやファクシミリも、今や遺物の代名詞扱いだ。
確かにOA機器がビジネスツールの主役だった時代は遠い。
それこそ、まだ私が青年実業家だと言われていた頃の話だ。
私のことをそう言っていたのは、和歌山で暮らす祖父母だけだったが。

まあ、私が実業家か虚業家かの判定はともかく、
OAの登場によって手作業から解放され、生産性が一気に上がったことは、
とてつもない変化だった。まさにオフィス革命だ。

生産性が爆発的に上がることにより、
短期間で多種多様大量の仕事が経験でき、
それが知識や知恵を増やし、増えた知識と知恵が連結し、
コミュニケーターとしての私の基礎を固めてくれたと思う。

便利なツールがあれば、ラクができることは確かだ。
ただし、ラクになった分、新たに何をするのかが、
その人の、後々のありように大きく影響するだろう。

結局は、どんなに便利なツールが登場しようとも、
人間自身の進歩は、人間自身の意欲や責任感の産物であり、
使用するツールの新旧によって決まることではないのである。
フロッピーディスクの名誉のためにも、その点を強調しておきたかった。

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増田紀彦NICe代表理事が、毎月7日と14日(7と14で714(ナイス)!)に、
NICe正会員・協力会員・賛助会員、寄付者と公式サポーターの皆さんへ、
感謝と連帯を込めてお送りしている【NICe会員限定レター「ふ〜んなるほどねえ」スモールマガジン!増田通信】。
第249号(2022/7.14発行)より一部抜粋して掲載しました。
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