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NICe代表理事の増田紀彦が、NICe正会員・協力会員・賛助会員、寄付者と公式サポ ーターへ送っている【NICe会員限定スモールマガジン増田通信】の中から、一部のコラムを抜粋して掲載しています。
増田通信より「ふ~ん なるほどねえ」246 保険商品からリスクを逆起こしする



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<最近の発見> 保険商品からリスクを逆起こしする
──▼─────────────────
企業リスクを回避するための有効な手段は、やはり保険だ。

という、理屈を反対から解釈すると
保険会社が商品化したリスクは、
広範に存在するリスク、または中長期に渡って存在するリスク、
あるいはその両方にまたがるリスクということである。
そうでなければ、保険会社は採算が合わない。

であるならば、自社のリスクを抽出・管理するために、
損保会社が発売している商品を、くまなくチェックしてみるのも一手だ。
うっかり見落としていた危険を探知できるかもしれない。

実際、「ああ、こういうリスクもあったか」と思わされる、
様々な保険が発売されている。いくつか紹介しよう。

「雇用慣行賠償責任保険」。
妙に堅苦しい商品名……というか、苦し紛れ感ありありとも言えるが、
要は「パワハラ・セクハラ保険」だ。
従業員からパワハラ・セクハラ訴訟を起こされて、
敗訴した場合の損害賠償や慰謝料、訴訟費用などを補償してくれる。

アメリカには及ばないものの、日本もジワジワと訴訟社会化している。
「うちのスタッフに限って、パワハラなどするわけがない」と、
思い込むのは論外だが、
「うちのスタッフに限って、訴訟など起こすわけがない」と、
決めつけるのは、もはや大間違いの時代である。

「サイバー保険」。
これはもう言わずもがな。
サイバー攻撃を受けて顧客情報が流出してしまった場合の賠償責任費用のほか、
各種の調査費用や再発防止に向けた専門家への相談費用、
さらには自社の営業利益の損失まで補償してくれる。

また、全国の商工会議所や商工会では、「個人情報漏洩共済」を販売している。

ネットは便利だが、便利なものほど危険と隣り合わせということ。
保険に加入せず自動車を運転するなど、あり得ないのと同じだと考えたい。、

余談だが、保険とは民間の保険会社が販売する保険商品のことで、
共済とは、公的機関や特定の団体が限定した対象に販売する保険商品のこと。
掛金は保険より共済のほうが概して安いが、基本的な仕組みは変わらない。

話を戻すと、上記以外にも、
「ドローン保険」や「自動車部品保険」「野外活動保険」などなど、
対象や状況を限定した様々な損害保険が販売されている。
また、「飲食店向け保険」「IT業界向け保険」など、
特定業種のニーズに対応した保険もある。
その保険の種類の分だけ、リスクが存在しているということだ。

ちなみに企業向けではないが、
経営者個人として、無視できない保険もある。

家財や自動車やもろもろの賠償責任保険は言うまでもないが、
家族に認知症を患っている人がいる場合、
その人が他者に与えた損害をカバーする「認知症保険」は見逃せない。
反対に、将来の認知症に備えるための「認知症保険」もある。

少し変わったところでは、
「痴漢冤罪ヘルプコール付き弁護士費用保険」という商品もある。
混雑する列車やバスに乗る機会の多い人は、決して無関係ではない。
もしかすると、「ホールインワン保険」よりも現実的な保険かもしれない。

しかし、こうして書き出してみると、
リスクだらけの世の中になったもんだと、少々息苦しくなる。
だが、ぼやいても仕方ない。
むしろ、リスクをしっかり抽出し、
「これは事前に手を打っておく」「これはその時に対応する」、
「これは放置してもかまわない」などと管理方法を決めておけば、安心だ。

反対に、漠然とした不安を感じながら何も手を打たない人は、
いつか必ず痛い目に遭う。――― 経営者なら、そう考えるべきだろう。
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増田紀彦NICe代表理事が、毎月7日と14日(7と14で714(ナイス)!)に、
NICe正会員・協力会員・賛助会員、寄付者と公式サポーターの皆さんへ、
感謝と連帯を込めてお送りしている【NICe会員限定レター「ふ〜んなるほどねえ」スモールマガジン!増田通信】。
第246号(2022/6.7発行)より一部抜粋して掲載しました。
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