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NICe代表理事の増田紀彦が、NICe正会員・協力会員・賛助会員、寄付者と公式サポ ーターへ送っている【NICe会員限定スモールマガジン増田通信】の中から、一部のコラムを抜粋して掲載しています。
増田通信より「ふ~ん なるほどねえ」242 国境なきつながり力 



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<最近の熟慮> 国境なきつながり力
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ウクライナの人たちに私は何ができるのか。NICeは何ができるのか。

悩んだ。

日々起きている悲惨な状況は、到底見過ごせるものではないが、
安易に金銭的な支援を行った結果、
その資金がウクライナの武器調達資金になってしまうことは本意ではない。

私はロシアも応援していないし、ウクライナを応援するつもりもない。
いや、ちょっと違う。
むしろ本心は、どちらの国も応援したい。
一刻も早く戦争を止め、両国が歩み寄ることを心から応援したい。

今の今、私にできることは少ないが、
戦後復興を迎えたウクライナの役に立つことはできるかもしれない。

3.11のときもそうだった。
人命救助や復旧工事には貢献できなかったが、
復興には尽くせると思ったし、実際取り組んできた。

だから戦争が終わったら、
ウクライナの人たちの起業やビジネスのお手伝いがしたい。
同じように、ロシアの人たちの役にも立ちたい。

侵攻を受けたウクライナの人たちに罪はないし、
政治家のせいで厳しい経済制裁を受けているロシアの人たちにも罪はない。

大言壮語と笑われるかもしれないが、つながり力に国境はないと思う。
努力を積み重ねていけば、きっと両国の人たちの力になれるはずだ。

だからと言って、今の今、何もしないままでは耐えられない。
どうすることが良いことなのか、悩んでは考え、考えては悩んだ。

そうしているうちに、こんなニュースが流れてきた。
ウクライナから避難する人たちを迎えるために、
政府や東京都などの自治体がいろいろと取り組んでいると。

「変だ」と思った。
当然、ニュースは「いい話」として伝えているが、
私は、なぜウクライナ人だけ、こんなに優遇するのかと首を傾げた。
難民を受け入れないことで有名な「あの冷たい日本」が、である。

私なりに、そういう特例的な態度を日本が取る理由は想像できるが、
それは置いておき、いずれにしても、
国家間の利害や思惑にくみすることはやめようと思った。

同時に、ウクライナに限らず、
戦争や災害で大変な目に遭っている人々すべてに、
分け隔てなく貢献できる方法こそを探るべきだという思いに至った。

結論。
今の今できることは、「国境なき医師団」の活動を応援すること。
たいした額ではないが、同NGOに寄付をすることにした。

同NGOは、ウクライナへの医療支援でも奮闘しているが、
日本でも、震災の直後から大いに活躍していた記憶がある。
いや、まさにその名称のとおり、事があればどこへでも出かけていく。
「あそこの国は助けるが、そこの国は助けない」というような、
政治的思惑を持たずに活動する姿勢が、何より好ましい。

そして思いは膨らむ。
いつか、「国境なき医師団」のスタッフやボランティアを交えて、
頭脳交換会を開催したい。

言語や文化が異なるメンバーが、厳しい環境下で一緒に活動するのだから、
互いの知恵や知識や情報や思いをつなげて妙手を探る取り組みは、
必ず「国境なき医師団」の有用なメソッドになるはずだ。

わずかな資金であっても、わずかな知恵であっても、世の役に立てる。
私はそう信じている。
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増田紀彦NICe代表理事が、毎月7日と14日(7と14で714(ナイス)!)に、
NICe正会員・協力会員・賛助会員、寄付者と公式サポーターの皆さんへ、
感謝と連帯を込めてお送りしている【NICe会員限定レター「ふ〜んなるほどねえ」スモールマガジン!増田通信】。
第242号(2022/4.7発行)より一部抜粋して掲載しました。
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