増田通信より「ふ~ん なるほどねえ」241 スマート
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<最近の発見> スマート
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2月25日~27日の3日間、名古屋市で開催された、
「N-1グランプリ2022」のプログラムのひとつとして、
「NICeプレゼンツ 福島応援・連帯パネルディスカッション」が行われた。
震災被災地や被災者のことを忘れない、菅沼之雄実行委員長に敬意を表したい。
さて、パネルは小林京子NICe理事の進行のもと、
私と福島県のNICe賛助会員・柳沼美千子さんが交互に発言する形で進行した。
後半、柳沼さんと私が初めて出会った時のことに話題が及ぶ。
私は彼女の優しさと明るさに、救われたことを話した。
実際、あの震災を経験して、
まだ半年程度しか経っていない中での柳沼さんの笑顔は、
100万ドルの輝きを放っていた。
次に、柳沼さんが私の印象を語った。
「カッコよかったですよー」。
いやいや、それほどでも~~。
まあ、ここまでなら、照れながらも受け止められる。
だが、柳沼さんは調子に乗って、さらに褒め言葉を続けた。
「スマートでねー」。
ええっ、それは言い過ぎ、というか、もはや褒め殺しでしょ。
咄嗟に、司会の小林理事が私の腹回り眺めてニヤニヤし始めた。
会場の人たちも、それにつられて薄笑いしている。
ほらほらほら~。
そんなことを言ったら、こういう反応が起きるに決まってるのに、
まったく柳沼さんは……と、その時は思ったが、よく考えると、
「スマート」は、体型のことではなかったのかもしれない。
あらためて「スマート」の意味を調べてみたら、ドンピシャの解説に出くわした。
「スマートは、賢い、洗練された、高性能の、という意味の外来語です。
日本語でスマートな人といった場合、痩せている人を指して言いがちですが、
これは勘違いです」。
おお、やっぱりそうだったか。
さらに調べてみると、利口な、頭がいい、気が利く、かっこいい、
おしゃれな、粋な、活発な、抜け目の無い などの日本語訳が出てきた。
これらのどれを、柳沼さんが私に感じたのかはわからないが、
わかっていることが、ひとつある。
柳沼さんが私と出会ったタイミングの問題だ。
あの時の私は、
「被災して疲れ果てている福島県の人たちと比べると」、スマートに見えた。
実際、そういうことだと思う。
当時の福島県の皆さんは、本当に憔悴しきっていた。
ここから理屈を引っ張り出せば、
スマートに見られるためには、何より元気でなければならないということだ。
そういうわけで、私は新たに、
「元気な」を、スマートの日本語訳に追加することに決めた。
福島が、東北が、日本が、そして世界中が、スマートになりますように。
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増田紀彦NICe代表理事が、毎月7日と14日(7と14で714(ナイス)!)に、
NICe正会員・協力会員・賛助会員、寄付者と公式サポーターの皆さんへ、
感謝と連帯を込めてお送りしている【NICe会員限定レター「ふ〜んなるほどねえ」スモールマガジン!増田通信】。
第241号(2022/3.14発行)より一部抜粋して掲載しました。
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