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NICe代表理事の増田紀彦が、NICe正会員・協力会員・賛助会員、寄付者と公式サポ ーターへ送っている【NICe会員限定スモールマガジン増田通信】の中から、一部のコラムを抜粋して掲載しています。
増田通信より「ふ~ん なるほどねえ」237 成人式で伝えたい



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<最近の熱望> 成人式で伝えたい
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年が明けてまだ間もないが、
クレジットカード会社や携帯電話会社、証券会社などはさぞや大忙しだろう。

今年の4月に、100年に一度、
どころか、150年に一度の、大きなビジネスチャンスが控えているからだ。

民法改正による、成人年齢引き下げの実施である。
明治初期に民法で「成人は20歳」と定めて以降、初の改正だ。

新成人は、クレカや携帯の契約に際して、保護者の同意が不要となり、
さらには、証券会社に口座を開設することも可能になる。

2021年の新成人は約120万人だったが、4月1日になると、
その時点で18歳と19歳である230万人が、一斉に成人に「昇格」するのだから、
一夜にして巨大な顧客群が誕生することになるわけだ。

関連する各業界は、新成人獲得のための取り組みに余念はないと思うが、
中でも熱いのが、証券会社ではないだろうか。

18歳・19歳・20歳といえば、多くの人は大学1年生か2年生で、
まだ、就活が始まっていない、もっとも時間のある時期である。

このタイミングを狙って、
「将来のための資産運用を勉強しておこう」とか、
「今のうちに給料だけに頼らない人生設計の基礎を」とか言って、
証券会社をはじめとする投資関連企業は大キャンペーンを張るはずだ。

おそらく、春には若年層狙いの金融ブームが起きているだろう。
そのフィーバーぶりに紛れて、怪しげな投資ビジネスも跋扈するに違いない。
金、金、金、金だ~~。

実質的には、子どもの域を出ない新成人たちの中には、
その気になって投資にのめり込み、痛手を被る人が少なからず出るだろう。
もともと、奨学金という名の借金を背負って進学をする人が大半だ。
その奨学金の一括返済を夢見て、反対に借金地獄に転がり落ちる人も出そうだ。

金が金を生むことは事実。
そういう仕組みが世の中にあることを、若い時期から知ることには意義があるが、
金を生むのは金だけではない、という当たり前にして、もっとも大切なことを、
彼ら新成人に誰が教えるのだろう?
このままでは、金の亡者を、いたずらに増やすことにならないかと心配だ。

お金のありがたさを否定するのではなく、
働くこと、価値を生むこと、お金を得ること、お金を使うこと、
そして、それらの連なりによって生き甲斐を見いだせることを、
ぜひとも若い人たちに知ってほしい。学んでほしい。身につけてほしい。

そういう話こそ、成人式で語るべきだと思う。
機会を得られるなら、私が伝えたい。

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増田紀彦NICe代表理事が、毎月7日と14日(7と14で714(ナイス)!)に、
NICe正会員・協力会員・賛助会員、寄付者と公式サポーターの皆さんへ、
感謝と連帯を込めてお送りしている【NICe会員限定レター「ふ〜んなるほどねえ」スモールマガジン!増田通信】。
第237号(2022/1.14発行)より一部抜粋して掲載しました。
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