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NICe代表理事の増田紀彦が、NICe正会員・協力会員・賛助会員、寄付者と公式サポ ーターへ送っている【NICe会員限定スモールマガジン増田通信】の中から、一部のコラムを抜粋して掲載しています。
増田通信より「ふ~ん なるほどねえ」233 実感とニーズの一致 



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<最近のイサン> 実感とニーズの一致
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これを書いている今日は、11月13日。
語呂合わせで「イイイサンの日」に決めた。私が(笑)。

明治維新後の混乱期、武士出身のとある男が三重県庁に勤務していた。
そんな折り、西郷隆盛自害の報を耳にし、
「もう士族の時代ではない。平民の時代が来る」と直感。
男は県庁を退職し、40歳にして丁稚奉公に勤しむ。

その後、一念発起して出版社を創業……するも、
経営はうまくいかず、ストレスが溜まって胃痛に苦しむ日々。
そんな彼を救ったのが医師・緒方拙斉(洪庵の娘婿)が処方した胃薬だった。

「この薬はすごい。ぜひ世に出したい」。

そうして、あの有名な胃薬がこの世に誕生する。
男の名は、太田信義。
もう、おわかりだろう。
その胃薬とは、太田胃散である。

「太田胃散 いい薬です」のキャッチフレーズは、
創業者の実感そのものだった。

というわけで、11月13日は「いい胃散の日」だと、私が決めた。

さて、渋沢栄一を主人公にしたNHKの大河、「青天を衝け」の評判がいい。
舞台はちょうどこの時代である。
私も第1回から見続けているが、変化の時代とは、
こういう時代を指すのだろうと、つくづく思わされる。

今日の敵が明日の友になり、
今日の権力者が明日には無職になっている。
そんな時代だ。
ストレスからくる胃痛に悩む人が、どれほどの数いたことだろう。

「実感とニーズの一致」。

ビジネスチャンスは、この瞬間に訪れる。
それを太田信義は見逃さなかった。

自分が困っていることは、他の人にとっても同じことかもしれない。
起業家たる者、このセオリーを常に意識すべきだろう。

近年、渋沢栄一らが進めた富岡製糸場をはじめ、
明治期の産業遺産が高く評価されている。

であればこそ、この時代に「平民の時代の到来」を信じた人々が確立した、
様々なビジネスモデルにも、もっとスポットを当ててほしい。

今また、変化の時が訪れている。
それをチャンスと捉えた、
太田や多くの明治期の人々の姿勢と視点から学ぶべきことは、大である。

というわけで、11日13日は、「いい遺産の日」でもある。

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増田紀彦NICe代表理事が、毎月7日と14日(7と14で714(ナイス)!)に、
NICe正会員・協力会員・賛助会員、寄付者と公式サポーターの皆さんへ、
感謝と連帯を込めてお送りしている【NICe会員限定レター「ふ〜んなるほどねえ」スモールマガジン!増田通信】。
第233号(2021/1115発行)より一部抜粋して掲載しました。
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