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NICe代表理事の増田紀彦が、NICe正会員・協力会員・賛助会員、寄付者と公式サポ ーターへ送っている【NICe会員限定スモールマガジン増田通信】の中から、一部のコラムを抜粋して掲載しています。
増田通信より「ふ~ん なるほどねえ」232 人気との訣別



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<最近の発見> 人気との訣別
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旧い知人が、過日の衆院選に野党候補として出馬した。
情勢や土地柄を考えれば、どう考えても当選は難しい戦いで、
予想通り、薔薇のリボンは付かなかった。

本人も当然、票読みはしているだろう。
いや、読む以前から力関係はわかっていたはずだ。
それでも立候補する姿勢は立派だと思う。

いつしか私の中で、選挙は「受かるか、受からないか」が、
焦点になってしまっていたが、
票の行方を予測することより、
理想や主張を、隠さず臆さず掲げて立ち上がることこそが、
民主主義の根幹であることを、おかげで思い出すことができた。

本当に清々しい落選だ。

ただ、今後に関して気になることがある。
彼女は人材マネジメントの世界では大変有名な人物で、
ここ20年、休みなしに全国を飛び回って、
講演やセミナーを精力的にこなしていたが、
さて、今後、お座敷がかかるのだろうか。

スピードスケートのゴールドメダリスト・清水宏保さんから聞いた話では、
かつて清水さん自身も国政に出馬し、落選を経験したが、
以降、テレビ番組への出演はもちろん、
各地での講演なども、ものの見事になくなってしまったという。

国民的な人気者でも、ひとたび「政治の色」がつくと、
この国は手のひらを返したように、その人との接触を避けるようになる。

年々、世の中は変わっているとはいえ、
今後、世間が彼女をどう扱かうのか気になる。

でも、そのへんのことも彼女は折り込み済みかもしれない。

スケートの清水さんは、こう言っていた。
「講演活動で飯を食えるなんて、絶対に思うな」と。

選挙うんぬんにかかわらず、
「人気者」は、ちょっとしたことで、人気を失ってしまう。
講演を依頼されるのは人気があるからであり、
それがなくなれば、主催者は別の人を探すだけだ。

私の恩人ともいうべきコンサルタントも、
かつては花形講師として引っ張りだこだったが、
一度、大病をしてからというもの、
そのウワサばかりが広まり、回復しているにもかかわらず、
トンと声がかからなくなってしまった。

ベテラン講師である彼女なら、そんな「業界の事情」も周知のはず。
おそらく、これまでの人生からの飛躍を決意し、
仮に舞台が失われても構わないという覚悟を決めていたのだろう。

さらに、これも推測だが、講演に飛び回らずとも、
しっかり収益を上げられる事業基盤が築けていたのだろう。

この国で、人の顔色を気にせず、堂々と意見を述べて生きようと思うなら、
何があっても稼ぐことができる事業を起こしていることが大事。

そんな気づきを得た、第49回衆院選だった。

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増田紀彦NICe代表理事が、毎月7日と14日(7と14で714(ナイス)!)に、
NICe正会員・協力会員・賛助会員、寄付者と公式サポーターの皆さんへ、
感謝と連帯を込めてお送りしている【NICe会員限定レター「ふ〜んなるほどねえ」スモールマガジン!増田通信】。
第232号(2021/1108発行)より一部抜粋して掲載しました。
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