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起業したては誰もが新人。独立してから遭遇する、 始動して初めてわかる、直面するピンチや悩みの数々。 そんな先輩たちの実体験から学ぶ「起業あるある!」&ワンポイントガイド。
第28回 取引先から400万円未入金&在庫2トンも背負う羽目に。 失敗から学んで改善行動へ、チャレンジ意欲を失わず



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「先輩経験談 あるある!ピンチ&リカバリー」

第28回 
取引先から400万円未入金&在庫2トンも背負う羽目に。
失敗から学んで改善行動へ、チャレンジ意欲を失わず

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起業したては誰もが新人。独立してから遭遇する、
始動して初めてわかる、直面するピンチや悩みの数々。
そんな「起業あるある!」事例から学ぶシリーズ。

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 岡田昭彦さん 2014年設立
 北海道帯広市
 
 株式会社おかだ商産 代表取締役
 とかちビュッフェ(十勝食材フェア)代表
 http://infomartes.com/tokachidaisuki/
  
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食材豊富な北海道十勝に生まれ育ち、
BtoBで食材卸販売業を営む岡田さん。
コロナ禍の影響により、飲食店との取引は激減した。
ならば、加工業者へシフトしようと営業に奔走し、
並行して、空いた時間は学びの時だと気落ちも切り替え、
一般社団法人ビジネスモデルイノベーション協会の
BMIA認定コンサルタントの資格も取得した。

「ピンチコンテストがあれば、僕はグランプリかも」。
そう笑う岡田さんだが、起業2年目に、
400万円の未入金事件に遭遇したという。
どんなピンチ? どう乗り越えたのか?

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「相手は全国に5店舗を持つ飲食店で、それまで1年以上の取引がありました。
それが、年末に、いつも以上の大量注文があって、
大丈夫かなと思いつつも、実績があったので信用したのです。
ところが、400万円未入金のまま、ついに音信不通に。
回収業者に追ってもらいましたが、逃げられました。
泣き寝入りです。
しかも、今後の注文も見込んでいたので、在庫2トンが残ったまま。
この処分のほうが急を要しました。
倉庫代もかかるし、廃棄するとしても費用がかかる。
ならばと、片っ端から電話して、全国の子ども食堂へ寄付したのです。
周りの友だちは、美談だと言ってくれますが、
まぁ、1年間は利益も出させてもらったので、
差し引きして、高めの授業料を払ったと思うしかないですからね。
その後も、旧知のシェフに100万円くらい、だまされました(苦笑)。

こんな僕のエピソードを聞いて、
『起業は大変そうだからやめよう』と思われるのは嫌です。
失敗の1つや2つは誰だってあるじゃないですか。
それは会社員でも学生でも同じでしょ?

ただし、3度目はもうないように、費用はかかるけれど
与信管理サービスを利用したり、現金取引にしたり、
何より、自分の直感を信じて、
少しでも怪しいと感じたら、回避方法はありますからね。

最近の座右の銘は、
“失敗は次の成功につながる学びの宝庫である”。
“常に客観的事実に基づいて意思決定するなら、経営者は必要ない”です。
失敗から学ぶそのものも貴重だし、改善することで回避できるし、
実行することで喜びは大きいです。そして人とつながる喜びも。
ずっとBtoBでやってきたので、
新しい販売形態のライブコマースもやってみようかと、
地元の経営者仲間と研究会を始めたところです。

もともと、僕は起業前からの人脈とご縁・経験をフルに活かして、
地元生産者のニーズに応え、卸だけでなく物流にも注力してきました。
食材卸だけだと、いかに食糧宝庫・十勝とはいえ、
どうしても、価格競争レッドオ―シャンに飲み込まれてしまいますから。
農作物を生産するのは得意でも、消費地にどうやって届けるか。
物流を考えるのが手間、面倒と思う農家さんは少なくない。
ならば、ここを引き受けようと、物流に重きを置いてきたのです。
どんな状況でも、人はモノを食べるし、モノを届けるのは物流ですから。
仲間と計画しているライブコマースでも、
自社の強み=物流で貢献できるかなと。

いつか、物流センターをつくりたいし、
いずれ、若い人たち、起業家を目指す人たちの応援もしていきたい。
起業する前ってエビデンスばかり探すけど、誓約なんてないからね。
自分でサイコロを振って、決断して行動して、またサイコロを振る。
起業すると、学びが尽きなくて、面白いですよ!」

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   あなたの挑戦を応援しマッスー☆
      ワンポイントガイド
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ほんと岡田さんの言うとおり。「起業は大変そうだからやめよう」
なんて私も思われたくありません。でも、このメルマガの読者なら、
失敗は起業家の血となり肉となる貴重な財産であることをご存じで
しょうから、気にせずにぶっちゃけます。私、増田の場合は、岡田
さんのちょうど10倍の4000万円を踏み倒されたことがあります。た
だ、岡田さんも私も、それでも事業を続けていられるのは、岡田さ
んならその売上以外に数千万円以上の売上があったのでしょうし、
私の会社はほかに数億円の売上がありました。個人の感覚だと400
万円や4000万円は高額ですが、事業規模によっては決して特別な金
額ではありません。事業が大きくなれば、それに連れて未回収額も
上がる。そういうものです。むしろ、それなりの金額を動かすこと
で、社会や人間の「表裏」を垣間見ることができ、その積み重ねに
よって洞察の深い人間になれる。起業家はこういう成長を手にする
こともできるのです。現に岡田さんの原稿を拝見して、立派な哲学
を築いているなあと感じました。起業したての頃の彼のいい加減ぶ
りが嘘に思えるほどに(笑)。(ますだ)

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「つながり力で起業・新規事業!」メールマガジンVol.151
(2021.10.11配信)より抜粋して転載しました。
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