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厳しさを増す経済・経営環境に立ち向かうために、NICe増田代表理事が送る、視点・分析・メッセージ 。21日配信のNICeメルマガシリーズコンテンツです。
テレビの「コロナあおり報道」には屈しない!



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 「増田紀彦の視点 どうする?日本経済」

 第81回 
 テレビの「コロナあおり報道」には屈しない!

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【オンラインではなく、実地でセミナーを開催する主催者の気概】

私は今、東北地方のある都市で開催中の創業支援セミナーの講師を務めている。
同様の取り組みが中止や延期、もしくはオンライン開催に切り替わる中、
同地の主催者は、徹底して感染防止対策を行い、
7月1日の第1回開催以降、今月にかけて、
合計10回の「オフライン」セミナーを実施してきた。

「この手の集まりは、やらないに越したことはない」的な空気が蔓延する中、
「むしろこの状況では創業支援が手薄になりかねない。それこそダメだ」と、
実施を決断した主催者の視点と勇気に対し、心から敬意を表したい。

もちろん私は、いつでもどこでも、教壇に立てば全力を尽くしてきたが、
コロナ禍に立ち向かって開催されるこのセミナーへの思いはひとしおである。
熱心な受講者たちと気概溢れる主催者の思いに応えるべく、
ウイズコロナ時代のスモールビジネスの在り方を精一杯伝授したいと思う。


【東京から地方都市を訪ねた人に対する厳しい視線】

しかし、すべてが感動的な展開、というわけでもない。
上記のセミナーに一度だけ参加した人物から、こんなことを言われた。

「東京駅を使って来ているんですか? 来るならクルマで来てください」。

不特定の人物が集中するターミナル駅を利用すれば感染リスクが高まる、
という、一般的な意味合いにとどまらず、その人が抱く東京の印象は、
「コロナに浸食されて手が着けられない状態」なのだ。

東日本大震災によって引き起こされた福島第一原発事故のあと、
あたかも福島県の全地域が汚染され、
誰も彼もが被爆しているような風評が飛び交っていたが、
今は、東京と東京都民が、そういう目で見られている。

東京から来るな、都民は来るな……。
「そんなことを言わないでくれ」と言えない空気が、悲しみを深くする。

とはいえ、その参加者が悪いなどと、私はかけらも思わない。
東京が非常事態に陥っているかのような報道を繰り返す、
テレビ番組やネットニュースに大きな責任があると言いたい。


【テレビは「陽性者」を「感染者」と言い換えている】

そもそもの話だが、テレビが連日大騒ぎしている、
「国内新規感染者が何人」といった報道には、大きな問題がある。
以下、3つに分けて指摘したい。

まず、テレビが言う新規感染者は、本当に「感染者」なのか?
テレビが報じる人数について言えば、正しくは、
PCR検査によって判明した新型コロナウイルスの「陽性者」の数だ。

知られているようにPCR検査の検体は鼻の奥の粘膜から採取する。
そうなれば、粘膜にウイルスが付着しただけでも陽性となる。
だが、付着しているだけであれば、感染ではない。
感染とは、ウイルスが体内に入り込んで増殖している状態のことだ。

また5月以降に導入された新型のPCR検査機は、
ごく微量なウイルスでも拾える(拾ってしまう)ものであり、
すでに免疫によって駆除され、不活化している状態のウイルスや、
ウイルスの死骸でさえも見つけて陽性と判定してしまうのである。

言うまでもなく、こうした状態の陽性者は、
ウイルスを他人へ感染させることはないし、
ウイルスが数百個以下の場合も他人に感染させないことが知られている。

要するに、感染していないし、他者に感染させない人も含むのが陽性者だ。
だから厚生労働省をはじめ、関係機関は「陽性者」と言っているのに、
多くのテレビ番組が「感染者」と言い換えている。これは改めるべきだ。


【「新規感染者数」は、最近、新たに感染した人の数ではない】

次に「新規感染者」の「新規」について指摘したい。
この言葉を耳にすると、感染が拡大して、最近「新たに」感染者が増えた、
という印象を持つが、これも間違いだ。
本来なら、「陽性者新規確認数」と言うべきである。

PCR検査の陽性者の中には、
以前に感染した人も、最近になって感染した人も含まれる。
(そもそも上記したように感染していない人も含んでいる)

にもかかわらずテレビは、その事実についても、まず触れない。
それどころか、今の今、感染が拡大しているかのような報道をしているが、
最近の陽性者の中の無症状者の割合の多さを見れば、
大半の人の感染時期が最近ではないと考える方が妥当だろう。

3月や4月は、「37.5度以上の発熱が4日間以上続いている」など、
明らかに症状が出ていて、なおかつ、濃厚接触などの条件を付けて、
PCR検査を実施していたのだから、
この時期に、無症状の陽性者が見つかることはまれだった。

しかし5月以降、その検査条件を緩和したため、
当時、検査対象ではなかった無症状の人から、
今になってウイルスが見つかっている。
そういう解釈が成り立つことを、テレビは無視しないでほしい。


【検査件数や検査機の性能が異なる時期を比較しても意味がない】

3つ目の指摘は、今、本当に感染が拡大しているのかどうかだ。
上記のように、5月11日を境に、PCR検査の件数はうなぎのぼりである。
この検査件数の拡大を熱心に主張してきたのも主にテレビ局だが、
検査数が増え、さらに「高性能」の新型検査機の導入も加われば、
陽性者が増えるのは当たり前だ。
だから4月が何人、6月が何人、8月が何人と単純に並べても、
何ら意味を成さないのだが、そのことにもテレビは頬被りしている。

ちなみに、専門家の中には、従来の条件でPCR検査を継続すれば、
現在の新規陽性者数は10分の1程度に減少すると言う人もいる。

「本日の東京の陽性者確認件数は30人です」。
こんな発表になっていれば、どれだけ不安が解消されていたことか。


【テレビ番組の報道姿勢は、今も昔も「結論ありき」】

以上、テレビが好んで使う「新規感染者の拡大」は、
全部が感染ではないし、新規の感染が広がっている証拠もないし、
いわんや拡大しているなどと言える根拠もないことから、
危機を煽るための意図的な言い回しだと言わざるを得ない。

加えて、「目を覆うようなことになる」や、
「国全体が感染の火だるまになる」などの、
一部の学者や医師の大げさな発言を好んで取り上げ、反対に、
「無症状にまでPCRを実施しろとは言えない」と語った医師には、
出演依頼を取り下げる番組があったこともすでに知られている。

余談だが、ホリエモン騒動の頃、ある民放から私に出演依頼があったので、
事前に「堀江さんのすべてが間違っていると思わない」と答えたところ、
「そういうことなら出演は結構です」と言われたことがあった。
「結論ありき」の報道姿勢は、何年経っても変わらないらしい。


【コロナに怯え続けることは、座して死を待つようなもの】

さて、本当に「目を覆うようなことになっている」のは、日本経済だ。
ご存じのとおり、先日、内閣府が発表した本年4~6月期のGDP速報値は、
実質で前期比7.4%減、年率換算で27.8%減と戦後最悪の落ち込みを示した。
あのリーマン・ショック直後の09年1~3月期でさえ、
年率換算17.8%減だったのだから、こちらは本当に「火だるま」状態だ。

主因は、輸出の減少(訪日観光客の減少も含む)と、
外出自粛の影響による個人消費の低迷である。

ところが緊急事態宣言解除以降も、個人消費が回復したとは言えず、
個人を対象としたビジネスの苦境は、深刻さを増すばかりだ。

こういう事態を生み出している背景には、
テレビの「感染拡大、すでに第2波が来てるぞ」報道が間違いなくある。

危機を煽って目先の視聴率を上げることができたとしても、
そのことで日本経済が沈下していけば、
結局はテレビ局にとってもいい話にはならないと思うのだが……。

政府もしっかりしてほしい。
マスコミに騒ぎ立てられるたびに方針を変えるようでは情けない。

「コロナに怯えて動きを止めたら、
そちらのほうがもっと恐ろしいことになる」。
そう、はっきり言って、国民の覇気を鼓舞してほしい。

今、私たちには、2つの戦いが求められている。
コロナそのものに対する戦いと、
肥大化したコロナへの恐怖心に打ち勝つための戦いだ。

<一般社団法人起業支援ネットワークNICe 代表理事 増田紀彦>

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「つながり力で起業・新規事業!」メールマガジンVol.119
(2020.8.21配信)より抜粋して転載しました。
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