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NICe代表理事の増田紀彦が、NICe正会員・協力会員・賛助会員、寄付者と公式サポ ーターへ送っている【NICe会員限定スモールマガジン増田通信】の中から、一部のコラムを抜粋して掲載しています。
増田通信より「ふ~ん なるほどねえ」192 季節は、必ず巡る



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<最近の芳り> 季節は、必ず巡る
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ご存じのとおり、「増田通信」は月2回の配信だが、
1回目が7日、2回目が14日なので、
2回目を配信してから翌月の1回目の配信まで、けっこうな時間が空く。
その間に、社会を揺るがす事件が発生し、
にもかかわらず、次回配信の頃にはすでに決着を見ていたり、
大声で言いふらしたくなるような個人的な出来事があっても、
段々飽きてしまったり、忘れていたりで、
「ああ、もったいなや」と、臍(ほぞ)を噛むことも少なくない。

でもまあ、仕方ない。
取り上げられなかった話題は、「増田通信」とは縁がなかったのだ。
と、たいていの事柄に対しては思えるが、
ひとつだけ、どうにもこうにも諦めきれないネタがある。
それこそ、このメルマガの創刊当時から書きたいと思いながら、
毎年、タイミングを逸し続けている話題があるのだ。

沈丁花のこと。

多少の地域差はあるだろうが、私が庭に植えた沈丁花は、
毎年2月中旬に紅色の蕾を膨らませ始め、
ほどなく蕾をはじいて花弁が顔を出し、
3月初旬には開花のピークを終える。
まさに「増田通信」の2回目と翌月1回目の間に事が完結してしまうのだ。

場所の都合で、日当たりの良くない一角に植えざるを得なかったが、
それでも毎年、可憐な英(はなぶさ)を纏い、
凍る夜気にひっそり芳香を放つ「彼女」が、私は心底愛おしい。

人の気配が消えた夜更け、私はサンダルをつっかけて庭へ降り、
しゃがみこんで沈丁花に言葉を掛ける。
「知ってると思うけど、オレ、けっこうダメなんだよね……」。
過ぎた1年間の至らなさを悔い、嘆き、瞼を赤く染める。

巡る季節が不埒を赦してくれることは知っている。
知っているから、赤裸々に懺悔ができる。
そして季節は必ず巡ると、今年も「彼女」が証明してくれる。

世は益々、奇々怪々の様相を深めていく。
いつ、何が起きるか、予測なんて出来たものじゃない。
でも、この季節に、約束どおり沈丁花が甘く香ってくれるなら、
何があってもまた、新しい日々に希望を持って進むことが、私は出来る。

今、沈丁花が満開だ。
季節は、必ず、巡るのだ。 (2020年2月25日に記す)

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増田紀彦NICe代表理事が、毎月7日と14日(7と14で714(ナイス)!)
に、NICe正会員・協力会員・賛助会員、寄付者と公式サポーターの皆さん
へ、感謝と連帯を込めてお送りしている【NICe会員限定レター「ふ〜ん
なるほどねえ」スモールマガジン!増田通信】。
第192号(2020/0307発行)より一部抜粋して掲載しました。
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