第4回 不死鳥の如き、ドムドムバーガー
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増田紀彦の「ビジネスチャンス 見~つけた」 第4回
不死鳥の如き、ドムドムバーガー
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信頼性に乏しい私の味覚に基づく話であり、
しかも、20年以上前の時代の評価であることを前提に、
行ってみよう! 美味しいハンバーガーショップランキング!
1位 フレッシュネス …… すごくうまい
2位 モス …… かなりうまい
3位 ウェンディーズ …… けっこううまい
4位 バーガーキング …… そこそこうまい
5位 アービーズ …… 中身はローストビーフだがうまい
6位 マクドナルド …… 普通
7位 ロッテリア …… まあまあ
8位 森永ラブ …… イマイチ
9位 サンディーヌ …… ウーム
10位 ドムドム …… 安い
賛否両論あるだろうが、個人の好みの話なのでご容赦を。
もっとも、近年は滅多にハンバーガーを食べることもなく、
申し訳ないが、10位のドムドムのことなど、すっかり忘れていた。
というか、完全撤退したのだと思い込んでいた。
ところが4年ほど前、目黒区に移転してきた私は、
自宅から徒歩圏内にあるダイエー碑文谷店で、
そのドムドムと再会したのである。げっ、まだあった……。
試しに入ってみたら、何だかうまかった。折角そう思ったのに、
ほどなくダイエーがイオンに様変わりし、ドムドムも閉店。
今度こそ本当にサヨナラ。一時の夢をありがとう、ドムドム。
などと感傷的になることもなく、淡々と過ごしていたある日、
テレビを見ていたら、「ドムドムはまだがある!」という、
衝撃的なレポートに遭遇した。何でも都内に3店舗あるそうだ。
カメラはそのうちのひとつ、北区の赤羽店を映し出していた。
けっこう客が入っている。しかも、その客の大半は……。
わかった!
なぜ、私が久しぶりに食べたドムドムを美味いと思ったのかが。
中高年向けのバーガーを開発していたからだ。
この店、実はとあるスーパーの一角にあるテナントである。
頻繁にスーパーに訪れ、そこでダラダラと過ごす、失礼、
そこで長い滞留時間を記録される方々といえば誰か?
中高年の奥様だ。
であれば、その条件から考えて、和風&低カロリー商品は売れる。
さらに、お茶をしにくる奥様方を狙った「かりんとう饅頭」も販売。
徹底したターゲッティングである。
しかも、同店では、スーパー内で買った食品なら持ち込みOKという。
でも、そんなことをしたらハンバーガーが売れないのでは?
と思う人もいるかもしれない。確かに、そういう面はあるだろうが、
原価率の高いハンバーガーの売れ行きが多少落ちても、
原価率の低い、つまり利益率の高いドリンク類が伸びれば文句はない。
この方法を取り入れる個人の飲食店も増えてきたが、
客が持ち込んだものが原因で事故が起きても店の責任になる。要注意。
ドムドムに学ぶべきは、持ち込みOKではなく、
その徹底した小判鮫的経営である。
その商品を欲する人々が集まる場所を目掛けて出店する姿勢だ。
例えば、耳栓専門店を開くなら、パチンコ屋の一角に。
双眼鏡を販売するなら、野球場やサッカー競技場の近くで。
自撮棒を販売するなら、有名な神社仏閣の門前で。ということだ。
商売の基本ではあるが、あらためて心したい視点である。
ちなみに、ドムドムはマクドナルドよりも先に開業した、
日本最古のハンバーガーチェーンである。頑張れドムドム!
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「つながり力で起業・新規事業!」メールマガジンVol.74
(2018.10.11配信)より抜粋して転載しました。
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