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NICe代表理事の増田紀彦が、NICe正会員・協力会員・賛助会員、寄付者と公式サポ ーターへ送っている【NICe会員限定スモールマガジン増田通信】の中から、一部のコラムを抜粋して掲載しています。
増田通信より「ふ〜ん なるほどねえ」151 わがまま



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<最近の発見> わがまま
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古本屋の店先に並べられた雑誌を眺めていたら、
『ブレーン』という広告業界誌が目に留まった。2010年1月号。
古いが一冊50円。温故知新になればと、多少期待して購入。
持ち帰って中を開いてみると、すぐさま目を引く記事に出くわした。

『第1回農林水産広告賞』の受賞作品が発表されていたのだ。
一次産業の大切さを啓蒙しようという趣旨のようだ。
さっそく8年前にグランプリを取ったキャッチフレーズを見てみよう。

  雨の日も
  晴れの日も、
  ありがとう。

いかがだろう?
すっきりさっぱりしているコピーなので、一瞬、これがグランプリ?
と、感じなくもないが、読み返してみると、よくできていることに気付く。
水と光、つまり自然の恩恵に対する感謝と、
どのような天候の中でも頑張って食料を生産する農家への感謝。
つまり、「ありかとう」がダブルミーニングになっているのである。
そのへんが、「玄人ウケ」したのだろうと、私は推測した。

そのうえで、ひねくれた性分の私は、すぐさまパロディを考えた。
私たちがスーパーで購入するトマトや葉物などの商品の中には、
LEDと自動灌水装置を備えた野菜工場で生産されているものが少なくない。

であれば……、

  雨の日も
  晴れの日も、
  そんなの関係ねぇ、オッパッピー。

なのである。

なのに、工場で生産した野菜だと聞くと、顔をしかめる消費者が少なくない。
そのくせ、天候不順で野菜の値が高いと、どうにかしてよと文句を言う。

  雨の日も
  晴れの日も、
  人間はわがままだ。

と、つくづく思う。
わがままだから、商売というものが成り立つわけではあるが。

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増田紀彦NICe代表理事が、毎月7日と14日(7と14で714(ナイス)!)
に、NICe正会員・協力会員・賛助会員、寄付者と公式サポーターの皆さん
へ、感謝と連帯を込めてお送りしている【NICe会員限定レター「ふ〜ん
なるほどねえ」スモールマガジン!増田通信】。
第151号(2018/0709発行)より一部抜粋して掲載しました。
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