増田通信より「ふ~ん なるほどねえ」91「混乱の時代であろうと」
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<最近の激励> 混乱の時代であろうと
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昨年の世界情勢を端的に表すなら、やはり混乱が妥当だろう。
少なくとも、「激動の1年」などという表現では生ぬるいと感じる。
歴史上、世界が安定していたことはあっても、平等であったためしはない。
むしろ格差が大き過ぎて、出遅れたランナーたちが、
トップランナーに追い付こうなどと思わないから、安定がもたらされていた。
だが、トップランナーの体力にも限界がある。明らかに失速し始めた。
いつの間にか、後方からその背中がはっきりと捉えられるようになった。
そうなれば、下位集団も俄然やる気が出る。
しかもマイペースで走ってきたから体力はある。よしっ、追い付ける!
そうやって、ノロノロ走ってきたグループが一気にスパートした。
トップ交替は時間の問題に見えたが、
急にスピードを上げたせいで、このグループも息が上がり始めた。
もはや誰が本命なのかわからないレース。
そうなると、レース自体の権威まで落ちてくる。
ルールを無視する存在も表れる。横入り、走行妨害、何でもありだ。
まさに混乱。世界は間違いなく混乱している。
あなたも、私も、誰もが、今、そういう世界の中に生きている。
だからこそ、落ち着くことが肝要だ。
世界情勢など対岸の火事と思い込む姿勢は論外だが、かといって、
混乱した情勢に振り回され、早計に失するようなことも慎みたい。
ただし、落ち着くべきところがないようでは、落ち着きようがない。
落ち着くべきところとは、本懐である。人生かくありたいという思いである。
もっと絞り込んで言えば、
社会の中で自分が果たすべき役割は何かということだ。
その答えがわかっているのなら、心配はない。
本懐を遂げるために、時代の何を汲み取るべきで、
何は無視しても構わないのか、それらもおおよその見当が付くはだ。
ちなみに本懐とは、身勝手な話ではなく、
社会が、社会の一員であるあなたに求めている事柄にほかならない。
本懐を遂げるとは、あなただからできることで、人の役に立つことだ。
だから、「食える」のである。
世界がどれだけ混乱しようと人は生きていく。
生きていくためには、自分でできることは自分でやり、
自分でできないことは、お金を使ってそれらを手に入れる。
だから、人にはできないが、あなたにはできる道を極めれば、
あなたは人から感謝されるし、感謝のしるしである対価を得ることができる。
2016年、世界はさらに混乱の度合いを深めるはずだ。
いや、すでに年始早々、世界の金融市場は大波瀾に見舞われている。
でも大丈夫!
みなさんは本懐があるから起業したのだし、
あるいは、本懐があるから起業しようとしているのだから。
仮に世界は永遠に続くものだとしても、
私たち一人一人は必ず終着点に到達する。
無限のレースに参加している人間など、誰一人いない。
そこまでのわずかな時間、慌てず自分らしく頑張ろうという話である。
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増田紀彦NICe代表理事が、毎月7日と14日(7と14で714(ナイス)!)
に、NICe正会員・協力会員・賛助会員、寄付者と公式サポーターの皆さん
へ、感謝と連帯を込めてお送りしている【NICe会員限定レター「ふ〜ん
なるほどねえ」スモールマガジン!増田通信】。
第91号(2016/1/7発行)より一部抜粋して掲載しました。
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