増田通信より「ふ~ん なるほどねえ」25 腰痛大国
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日本人の実に8割が腰痛経験者だという。他国には見られない高い割合だ。
もっとも日本に限って腰痛患者が多い理由は、いまだ解明されていない。
かくいう私も、高校生の頃に腰痛を発症して以来、
治っては痛み、痛んでは治るを長年繰り返してきた。
ちなみに腰痛を訴えて医療機関の診断を受けたにもかかわらず、
その原因が特定されなかった人も、これまた8割に達するそうだ。
この件にも覚えがある。
10年ほど前、自宅近くの外科に駆け込んだ時、
病院経営を父親から継いだばかりの若先生が、私にこう言った。
「腰痛の原因は、ズバリ、二足歩行です!
哺乳動物は四足歩行が基本。それを無視して進化した結果ですよ」
(そりゃまあそうかもしれないけど……)
診断後の治療自体は牽引と湿布という、ありきたりのものだったが、
生物進化に潜む課題を指摘した、その壮大な診断内容には大ウケした。
いずれにしても、この国は「不思議の腰痛大国」である。
そういえば、最近、東京のあちこちで、
ストレッチ専門のチェーン店を見かけるようになった。
予防から治療、緩和にいたるまで、
あらゆる方法が提案可能な巨大腰痛市場を、この国は有している。
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増田紀彦NICe代表理事が、
毎月7日と14日(7と14で714(ナイス)!)にお送りしている
【NICe会員限定レター/「ふ〜ん なるほどねえ」スモールマガジン!】
増田通信・第25号(2013/04/07発行)より、抜粋してお届けしました。
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