増田通信より「ふ~ん なるほどねえ」26 サービス
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以下はちょうど20年前に私が書いた、
ある大手メーカーの入社案内パンフレットの中の一節である。
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サービス。それは勇気である。それは自信である。それは活力である。
そして何よりもそれは人間の本質である。
人間はその誕生以来、今日まで常に自然と対峙し、
自然を自らの意図に沿って変革することで、
衣食住をはじめとする、あらゆるものの生産を続けてきた。
そうやって生きてきた。
人間は生産のために協働という方法を編み出し、協働は社会を生み出した。
新たな糧を作り出す者。それを手助けする者。そしてその輪、である。
このコンビネーションとネットワークの確立が、
人間と他の生命体との生産力の差を決定的にした要因であろう。
サービスほど、曲解と誤解とを受け続ける言葉もないのではないだろうか。
その語感に軟弱さを覚える人は、いまだ少なくないはずである。
だがサービスの真実は、強靱であり、果敢であり、時には勇猛でさえある。
とある顧客がいるとする。
その顧客の理想を信じる勇気はあるか。
その顧客の要求に応える自信はあるか。
その顧客の成功を助ける活力はあるか。
すべてに「ある」と答えること。
サービスを業とする者には、いつでもその試練が突きつけられる。
「ある」と答えるために、常に闘い続けることが課されている。
人間が、人間のために、人間らしく働きかけること。それがサービスだ。
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自分で書いたものに言うのも何だが、「ほんと、そうだな」と思った。
というか、20年も前の文章とは思えなかった。
サービスは、時代変化に影響されない普遍的なものだとつくづく思う。
顧客の理想、顧客の要求、顧客の成功……。
それらに視点を据えて仕事をすることの大切さを、あらためて痛感する。
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増田紀彦NICe代表理事が、
毎月7日と14日(7と14で714(ナイス)!)にお送りしている
【NICe会員限定レター/「ふ〜ん なるほどねえ」スモールマガジン!】
増田通信・第26号(2013/04/15発行)より、抜粋してお届けしました。
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