増田通信より「ふ~ん なるほどねえ」286 老前市場
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<最近の発見> 老前市場
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戦後の対義語は戦前、産後の対義語は産前。で、生後の対義語は生前。
ん?
生後の対義語は生前じゃない。これは違う。
生前は、亡くなった人が生きていた頃のこと指す熟語。
要するに死後の対義語だ。
でもそうなら、生前は生前と記すより死前のほうが自然だ。
そう言えば、老後はあるのに、老前も聞かない。
ちょっと整理しよう。
人の一生を時系列で表すと、
生前→生後→成人前→成人後→老前→老後→死前→死後だ。
さて、起業家精神旺盛な読者の方々なら、
すでにピンと来ていると思うが、
上記した人生の各段階には、
それぞれのニーズや課題を捉えたマーケットが広がっている。
と、言いたいところだが、
「老前市場」は、まだ開拓されきっているとは言い難い気がする。
あくまで私の感覚だが、
55~64歳の10年間を老前と捉えていいのではないだろうか。
「あと、○年すると還暦だなあ」と思い始め、
還暦を過ぎれば、「あと○年で高齢者になるなあ」と考え、
終活には早いが、人生100年時代をどう過ごせばいいのかと、
あれこれ悩む年頃の人たち。
介護保険料が上がる(らしい)、収入は下がる(らしい)、
退職後はどうする、年金はどうなる、
いつまで働く、いつまで夫婦を続ける、
後期高齢者の親は、田舎の家は、墓は、仏壇は、
ローンの残りは、貯蓄は、保険の見直しは、クルマは、ペットは、
スマホは、PCは、サブスクは、町内会は、旅行は、趣味は、
毎日の運動は、毎日の飲酒は、毎日のあれやこれやは、
どうなる? どうする? どうなる? どうする?
ね、「おいしい層」でしょ。
というわけで、繰り返しになるが、
老前市場には、まだまだビジネスチャンスが潜んでいる。
老前市場がカッコ悪ければ、プレシニア・マーケットと呼んでもいい。
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増田紀彦NICe代表理事が、毎月7日と14日(7と14で714(ナイス)!)に、
NICe正会員・協力会員・賛助会員、寄付者と公式サポーターの皆さんへ、
感謝と連帯を込めてお送りしている【NICe会員限定レター「ふ〜んなるほどねえ」スモールマガジン!増田通信】。
第286号(2024/2.14発行)より一部抜粋して掲載しました。
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