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NICe代表理事の増田紀彦が、NICe正会員・協力会員・賛助会員、寄付者と公式サポ ーターへ送っている【NICe会員限定スモールマガジン増田通信】の中から、一部のコラムを抜粋して掲載しています。
増田通信より「ふ~ん なるほどねえ」214 神の国に現れたダイオウイカ



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<最近の御告げ> 神の国に現れたダイオウイカ
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1月末、島根県出雲市の漁港に、生きたままのダイオウイカが漂着した。
恐らく全国初の出来事ではないだろうか。
このイカ、全長4.1m、体重は170kgに達する。
学校の黒板の幅が3.6m、トヨタの「ヤリス」の車長が3.9m、
ややイメージしにくい比較ではあるが、
いずれにせよ、それらよりも大きいイカなのだからすごい。

とはいえ、これくらいのサイズは、中の下だ。
過去の発見例では10m超えはザラ、中には18mに達する個体の確認例もある。
18mといえば、ちょうど今、横浜の山下埠頭に展示されているガンダムがそのサイズ。
ダイオウイカの巨大ぶりが、伝わっただろうか。
(6階建てマンションの高さと言ったほうが、わかりやすかったか)

とにかく、こんな大きなイカが、ほぼ世界中の深海に棲息しているのである。
私たち人間は、陸上でこそ天下を取ったつもりでいるが、
実際には、その何倍もの広い海原に、大王たちの帝国が厳然と存在しているのだ。

しかし、この巨大生物にも天敵がいる。
その名もマッコウクジラ。

ダイオウイカの生息域は水深600~1000mの深海だが、
マッコウクジラは水深3000mまで潜行できる能力を持つ。
体調およそ15m。その攻撃力の高さを考え合わせれば、まさに生きた潜水艦。
マッコウクジラの歯は頑強で、ダイオウイカを捕食することも容易だという。

とはいえ、ダイオウイカとて、やられっぱなしというわけではない。
運悪くマッコウクジラに遭遇したとしても、ダイオウイカは、
何メートルもある足(触手)でマッコウクジラの全身に絡みつく。
締め上げた触手の吸盤で、マッコウクジラの分厚い皮膚も裂けていく。
だが、マッコウクジラも屈しない。
鉄のような歯でダイオウイカの胴体を執拗に食い千切っていく……。

太陽光の一筋すら到達しない暗闇の世界で、
日夜、こうした壮絶なバトルが繰り広げられている。

今、この時も、どこかの海で巨大生物同士が死闘を演じているはずだ。

考えてみれば、私たち人間は、この地球で営まれていることの大半を知らない。
この世に生きているのは、私たち人間だけではないし、
この世で苦労しているのも、私たち人間だけではない。
むしろ、森羅万象にあっては、
人間の存在など、ごくごく一握りのものでしかないのが事実だ。

そんな小さな存在の私たちが、「地球の全て」など知る由もない。
でも、それでいいと思う。
現に何も知らなくても、人間は永い年月を生き抜いてきたのだから。

むしろ、人間の欲望に基づく好奇心と、
その好奇心を満たすための有形無形の「知的資源」の増幅が、
かえって人間を生きづらくさせているようにすら思える。

深海の巨大生物の死闘を、私たちは目の当たりにすることはできないが、
それを見なかったせいで、人間が不幸になるということは欠片もない。

そろそろ人間も分別(ふんべつ)をもって地球や自然にかかわるべきだ。

神の国・出雲に生きて現れたダイオウイカは、
節度を持たない人間に対して、
そんなメッセージを伝えるための、地球からの使者だったと思えた。
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増田紀彦NICe代表理事が、毎月7日と14日(7と14で714(ナイス)!)に、
NICe正会員・協力会員・賛助会員、寄付者と公式サポーターの皆さんへ、
感謝と連帯を込めてお送りしている【NICe会員限定レター「ふ〜んなるほどねえ」スモールマガジン!増田通信】。
第214号(2021/0208発行)より一部抜粋して掲載しました。
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