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vol.125【増田紀彦の「ビジネスチャンス 見~つけた」第26回:Go To Travel(for Business development)】



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Vol.125             2020.10.12 
つながり力で起業・新規事業!メールマガジン

起業支援ネットワークNICe https://www.nice.or.jp

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このメルマガは、NICeの活動に参加された方々、
またはNICe代表理事・増田紀彦と名刺交換をされた方々、
および全国の起業家、経営者、農林水産事業者、起業・創業希望者、
地域振興関係者、中小企業支援・創業支援機関、一次産業支援機関の方々へ送信しています。


  ┃目┃次┃ ┃ ┃ ┃ ┃ 
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【1】シリーズ増田紀彦の
  「ビジネスチャンス 見~つけた」
   第26回 Go To Travel(for Business development)
    
【2】先輩経験談 
   あるある!ピンチ&リカバリー
   第18回 住田正則さん(京都府)
   
【3】お知らせ
   ビジコン入賞者の活動報告
   クラウドファンディング挑戦 
   
   
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増田紀彦の「ビジネスチャンス 見~つけた」

 第26回 Go To Travel(for Business development)

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たとえば、おにぎり。

北海道は札幌駅近くのコンビニでのやりとりから紹介しよう。
小腹が空いた私は、適当に選んだおにぎりを2つ掴んでレジへ並んだ。

店員「温めますか?」
増田「いえ、結構です」
店員「えっ? 温めないんですか?」
増田(何だよ、まるで私が頓珍漢な返事をしたかのような、その言い方は)
  「だから、そのままでいいです」。

少しムッとしつつも空腹には勝てず、ホテルに戻って、おにぎりを頬張る私。

ん? あれ?
何じゃこりゃ???
ああ~~~~、そういうことだったのか。そんなの知らないもんなあ~。

シャケが入った「普通」のおにぎりとばかり思っていたものには、
何とバターが仕込んであったのだ。
そりゃ温めた方がいいに決まっている。
結局私は口の中でベロベロやって、自力でバターライスを作る羽目になった。

きっと北海道のコンビニでは、一般的な商品なのだろう。
加えて言うなら、大層美味しいおにぎりだった。

北海道から一気に南下して、沖縄県のコンビニで売られていたおにぎり。
こちらは見た瞬間、東京では、というか、
沖縄県以外では、まず存在しないしろものだとわかった。

形が変。三角でも丸でも俵型でもなく、四角いのである。さながら座布団。
四角く切った海苔の上にご飯を敷きつめ(巻き鮨を作る要領)、
その上に具を載せ、真ん中から二つに折って畳む。だから四角い。
ということは、握っていない。なので、「おにぎり」と言うより、
「おにぎらず」もしくは、「おたたみ」と呼ぶほうが正しい。

しかも具がびっくり。ザ・沖縄である。
ランチョンミートと玉子の厚焼きを挟んだ「ポーク玉子」が定番だが、
ポーク玉子に油味噌を加えたタイプも人気が高い。
いずれにしてもハイカロリー&超絶美味の「おにぎり(?)」である。

ちなみに私の故郷の和歌山県には、「めはり寿司」と呼ぶおにぎりがある。
とにかくでかいのが特徴だ。ところがでかいと、
どれだけ精魂込めて握っても、その重量に耐えられず崩壊する危険がある。
そこで海苔の代わりに、繊維がしっかりした高菜の葉で固く巻くのである。
なので見た目は、緑色のソフトボールといったところだ。

別に私はおにぎり談義をしたいわけではない。
「好きな食べ物は?」と、尋ねられれば、
迷わず「炭水化物」と答える私だが、おにぎりの話はあくまで例示である。

東西にも、南北にも長い日本列島には、かように多彩な食文化が存在し、
その文化をベースにした、色とりどりの食品産業が大活躍している。
まずは、この事実をご理解いただこうと、おにぎりの話をした次第だ。

10月から東京発着の旅行もGo Toトラベルキャンペーンの対象に加えられたし、
Go To イートキャンペーンも始まった。
この機会に、日本各地の食を大いに堪能しようではないか。

と、ここで話が終わったら、B級グルメツアーのススメにしかならない。
そうではなく、あちこちに出かけてみて、
「おっ、こりゃ珍しい」とか、「えっ、こんなものがあるの?」とか思ったら、
それをあなたのエリアに「輸入」してみてはどうだろう。

食材には、その土地でしか入手できないものや、
保存や移動に弱点のあるものも少なくない。
だからこそ、「その土地へ行く」価値があるのだが、
すべての食材や食品が、そうだと言うわけでもない。

北海道のバター入りおにぎりは、道外でも作れるし、
沖縄県の「おにぎらず」も、県外で作れる。

厳密な話をしてしまえば、原料調達コストを考えると、
バターはやはり北海道が有利だろうし、
ランチョンミートはやはり沖縄県が有利かもしれない。
が、大事なのは、
「それが売れるのは、何も、そこだけに限らない」という視点だ。
もっと視野を広げて言えば、
国境を超えずとも、輸出入ビジネスは成り立つという発想である。

あなたの周りの多くの人が知らない素晴らしいものを、
ゼロから考えて作り出そうとするより、
他所においてすでに十分市場を獲得しているものを仕入れたり、
あるいは、その製造方法やマーケティングを真似したりするほうが、
成功確率も実現までのスピードも、ぐんと高まるはずである。

食品に限った話ではないし、商品に限った話でもない。
他地域で定着している業態しかり、サービス方法しかり。
出かけて行って、我が目で見て、我が耳で聞いて、我がハートで感じることは、
新たな事業展開を考えるための、極めて意義深い取り組みだ。
その「視察コスト」の一部を、
ありがたくも国が負担してくれると言っているのだから、活用しない手はない。

さあ、旅に出よう。そして事業開発のヒントを、ガッツリ掴んでこよう!



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「先輩経験談 あるある!ピンチ&リカバリー」

第18回 
紹介された仕事先がまさかの貧困ビジネス。
精神的ダメージを乗り越えるのは、人の真心と底力

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起業したては誰もが新人。独立してから遭遇する、
始動して初めてわかる、直面するピンチや悩みの数々。
そんな「起業あるある!」事例から学ぶシリーズ。

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 住田正則さん 2008年独立・2013年法人化 
 京都府京都市
 
 行政書士・特定社会保険労務士
 一般社団法人 福祉介護事業志援 夕映舎 代表
 http://www.yueisya.com
 
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“ひとが大事”をモットーに、労務・法務の裏方として尽力し、
くらしの民事法務手続きから、個人や中小企業の経営支援・起業支援、
福祉介護事業の親身なトータルサポートまで、手厚く活動している住田さん。

今はスタッフ8名を抱えているが、独立当初はひとり経営者。
見込み客がなくスタートした住田さんにとって、
知人からの仕事の紹介はありがたく、断る理由などあろうはずがなかった。
「それが甘かった。独立して2年目、ちょうど厄年の歳でした。
知り合いの税理士さんから、『生活保護受給者の支援をしているNPOが、
手伝ってくれる行政書士を探している』と紹介をいただいて。
喜んで!と、そのNPOがある大阪市内を訪ねたのです。
それがまさか、貧困ビジネスだったとは……。

代表者との初対面で、あれ?とは思ったのです。見た感じが。
私もこわもてに見られるほうなので(笑)、いやいや、
人は見かけじゃないと、お手伝いを始めました。
生活保護を受けたいという方々にも会いに出向いて、
一緒に申請の相談窓口へも通いました。
でも、あれ?おかしいなと思うことが次々と起きたのです。

NPOの代表が窓口で怒鳴る。さらに相談者からよくよく話を聞くと、
実際の状況と、窓口で言っている相談内容が違っていたり。
最初は生活にお困りでお気の毒だと、個人的に差し入れを持参すると、
お礼もなく、次はいつくれるのかと言われたり。
さらにこのNPOが、引っ越し会社や不動産会社ともつながっていて、
転居を繰り返させては、支給金から多額の手数料を差し引いたり。

変だ、おかしい、どれも嘘じゃないのか、と私が疑うようになったのを、
NPOの代表も勘づいたのか、次々と案件を言い出して、
『無理です、できません』と断っても、
『大至急やれ!』と、半ば脅しのような電話がかかってくるようになったのです。

手を引きたいと申し出たら、『損害だ!どうしてくれる』と脅されて。
精神的にも参ってしまい、もう、電話が鳴っても出たくないくらいになってしまいました。
本当につらくて、泣きました。

もう関わりたくないと、紹介してくれた税理士に事情を話して、
その人も人からの紹介だったそうで、すまなかったと詫びてくださり、
中に入っていただいたのです。
元の紹介先を訪ねて、一筆書いていただき、
NPOへ解約の契約書と併せて提出し、手切れ金を支払って、
ようやく縁を切ることができました。

後日、NPOの代表と関係者は生活保護費詐取で逮捕され、NPOも解散。
生活困窮者援助を名目にした暴力団組織だったのです。
私も事情を聴取されるかと案じましたが、何もありませんでした。

正味2カ月程度の出来事ですが、自分が情けなくて。
手切れ金も痛かったですが、それより精神的にまいりました。
人を信じて、人とのご縁を大事にしてきて、
まさかこんなことになろうとは……。
精神的な打撃から立ち直れたのは、日にち薬と、家族や仕事仲間のおかげです。
相前後して、福祉介護の方たちとの仕事が始まり、
その方々の夢実現へ向け一緒に頑張ることで
心と体に力が湧いてきました。
人を傷つけるのも人ですが、前へ進む力をくれるのも、やはり、人、だなと。
裏表のない人たちとの関りが、また“ひとが大事”の想いを、
さらに強くしてくれたと感謝しています」

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   あなたの挑戦を応援しマッスー☆
      ワンポイントガイド
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振り返れば「2カ月程度」かもしれませんが、最中は、どれだけ
時間が長く感じられたことか……。起業を果たし、自身が矢面に
立つ中で、初めてわかることはたくさんあります。そのひとつが、
世の中には悪いヤツがいて、それが想像もしないかたちで自己に
関わってくることがある、ということです。詐欺や悪徳商法の標
的にされることもありますし、住田さんの事例のように、不本意
な仕事を強制されることも起こります。それもこれも、多くの新
人起業家は、無防備かつ必死だからです。悪いヤツらはそれを知
っていて近寄ってきます。ですので事前に創業期のリスクを想定
しておくことが大切ですが、実際、すべてに備えることはできま
せん。なので「まずい」と思ったら、早く対処し、金銭的・精神
的損害を最小限に止めることか正解です。悔しいですが、授業料
です。でも、世の中には、素敵な人たちもたくさんいます。そし
て、そういう人たちと共に生きていけるのも、起業家の醍醐味で
す。起業すれば、それ以前には想像もしなかった、いいことや悪
いことが起きますが、その両方が貴重な財産になるのです。住田
さんはコワモテかもしれませんが(笑)、中身は誠実かつ柔和その
もの。生来の資質もあるでしょうが、重ねてきた様々な経験が、
そうした魅力的な人柄を育んだようにも思えます。(ますだ)


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お知らせ NICeなビジコン入賞者の進捗
学校などへ寄贈するクラウドファンディングに挑戦
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第2回NICeなビジネスプランコンテスト ファ
イナル進出・上位入賞の白川正志さん(新潟県
柏崎市・株式会社 笑足ねっと)が挑戦中の「会
社と学校と社会がつながりあうSDGsプロジェク
ト」。健幸運脳遊具の迷路パズル「つなが道R
(つながロード)」を学校や教育機関などへ、継
続的に寄贈していく取り組みです。このほど、
寄贈先15施設が決まり、さならる応援を求めて
います。どうぞよろしくお願いします。
詳細はこちら
https://www.makuake.com/project/tsunagamichi/


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 ┃ ┃ ┃ ┃ ┃編┃集┃後┃記┃ ┃  
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先輩経験談に登場いただいた住田さんに
初めてお会いしたのは10年前。
特に印象的だったのは、2011年の夏、関西でのNICe頭脳交換会、
その番外編として翌日に、琵琶湖の湖族船競争に出場したのでした。
住田さんは熱心にみなに呼びかけ、初出場を果たしました。
あの夏の熱い思い出は、ユニフォームTシャツと共に今も私の中にあります。

その数年後、住田さんの法人化の経緯を記事にさせていただきました。
よろしければこちらもお読みください。
/archives/46474
まっすぐで熱く、頼もしい方です。

次号は10月21日頃に配信の予定です。
(NICe広報・岡部)

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 増田紀彦代表およびNICe会員への講演・取材
 依頼はこちらフォームにて受け付けています
 
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