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NICe代表理事の増田紀彦が、NICe正会員・協力会員・賛助会員、寄付者と公式サポ ーターへ送っている【NICe会員限定スモールマガジン増田通信】の中から、一部のコラムを抜粋して掲載しています。
増田通信より「ふ~ん なるほどねえ」198 10年後の自分から、今の自分へ



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<最近の手紙> 10年後の自分から、今の自分へ
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ステイホームな日々を無為に過ごしてしまった、とまでは言わないが、
ジワジワと日常が戻りつつある昨今、あんなに時間があったのだから、
あれをやっておけば良かった、これも試しておくべきだったと、
後悔が込み上げてくる毎日だ。

その中のひとつが、手紙。

万年筆と便箋を取り出して、誰かに手紙を書いてみたいと思っていたのに、
ついぞ、叶わなかった。
もし取り組んでいたら、私は誰に、何を伝えようとしたのだろう。
そんな「心の内の今」を自覚する、絶好のチャンスだったのに……。

と、悔やむなら、今からでも書けばいい。
よし、書こう。

というわけで、上の行から4日が経った。
手紙はすぐに書けた。
自分でも驚くほどのボリュームを、休みなく書き続けることができた。

宛て先は、自分。
ただし、10年後の自分から、今の自分に宛てた手紙にしてみた。

「実はまだ、私は生きているのです。意外ですか?
でもキミは、それを願っていましたよね。
明確に、何歳で、何をしていたい、とまでは、
考えていなかったように思いますが、
歳を重ねながら、もっともっと自分らしい人生を過ごしたい、
そんな気持ちを持っていたことは確かでしょう。ですよね?
もちろんキミが不安を感じていたように、
この国で年を重ねていくのは、正直、容易ではありませんでした。
そうそう、今のキミはコロナ感染症が流行った時代にいるのですよね。
大変でしたね。ご苦労さまです。」

ってな書き出しで、その後の長いこと、長いこと (笑) 。

いや、でも、長い長いあれこれは、さして重要ではなく、
上に紹介した書き出しの10行だけで、実は十分儲け物だったのである。

年を食うと、無条件に将来の夢を描くことは難しくなってくる。
難しいから、描かなくなる。描かないからやる気も減退していく。
という人は少なくないだろう。
正直、私も、そういう気分に陥ることが、たまにある。

ところが、今回私は、10年後に何らかの夢が叶っている前提で、
どうしてそうなれたのかを、今の自分から聞き出そうとしてみた。

すると、一気に、将来どうありたいのか、どうしていたいのか、
どんな幸福を感じていたいのかなどが、
映画のシーンのように、ありありと浮かんできたのである。
つまり、自分の夢が頭の中でハッキリと像を結んだのである。

長い手紙の11行目から最後までは、そういう自分であるために、
これから訪れてくる10年の間に、何に遭遇し、何を理解し、
何を乗り越えて行ったかを、想像するままに書きつらねた。

今、夢に向かって挑戦中の人は、ぜひ、そのままで。
私のように、年は食ったが、お迎えがくるのはまだ先だろうなあ、
と思う人は、だまされたと思って、
10年後の自分から、今の自分に宛てた手紙を書いてみてほしい。
絶対に発見があるから。

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増田紀彦NICe代表理事が、毎月7日と14日(7と14で714(ナイス)!)に、
NICe正会員・協力会員・賛助会員、寄付者と公式サポーターの皆さんへ、
感謝と連帯を込めてお送りしている【NICe会員限定レター「ふ〜んなるほどねえ」スモールマガジン!増田通信】。
第198号(2020/0608発行)より一部抜粋して掲載しました。
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