増田通信より「ふ~ん なるほどねえ」194 決して見ることができないから……
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<最近の願い> 決して見ることができないから……
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Zoomを活用したセミナーの案件があるので、
事前にパソコンのWEBカメラの調子をチェックしてみた。
ディスプレイに映し出された自分の顔が、ひどくしょぼくれている。
こんな顔だったっけ?と、念のため、洗面所の鏡で見直すと、
こっちは、さほど悪くない。イケメンまであと一歩のレベルだ 。
で、もう一度パソコンに向かうと、やはりこちらは、ブサ男。
一体なぜ、こういう差異が生じるのだろう?
というか、そもそも、どちらが、より実態に近いのだろう?
そう考えているうちに、当たり前のことだが、
いくら努力しても、自分の肉眼で、自分の顔を見ることはできない、
という真実に思いが至った。
私はツタンカーメンの黄金の柩も見たし、月の石も見た。
幻の深海魚のリュウグウノツカイも見たし、イリオモテヤマネコも見た。
熊本城の秘密の抜け道も見たし、香港の九龍城の迷路も見た。
横浜球場ではランニングホームランを見たし、
神宮球場では三塁コーチも気づかなかった走塁妨害を見た。
(それを私が客席からコーチと審判に伝え、最終的に走塁妨害成立)
俳優の故梅宮辰夫さんがトイレにこもりっきりの様子も見たし、
元スポーツ選手の有名人が現役当時、新幹線の私の隣の席で、
エロ雑誌を眺めながら、アミノサプリを何本も飲み続けるという奇行も見た。
幽霊を見たという人も見たし、UFOを見たという人も見た。
まだ見ていないが、頑張ればオーロラだって地球だって見られるはずだ。
だが、どれだけ科学が進歩しても、自分の顔だけは見ることができない。
一番見たいものが、見られない。
だから、人には人が必要だ。
「その顔が好き」「いい表情」「顔色が良くないよ」……。
そんな言葉を掛けてくれる人が、人には不可欠なのだ。
コロナ禍が終息したら、最初にしたいこと。
大切な人たちの顔を、直に見にいく。絶対にこれだ。
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増田紀彦NICe代表理事が、毎月7日と14日(7と14で714(ナイス)!)
に、NICe正会員・協力会員・賛助会員、寄付者と公式サポーターの皆さん
へ、感謝と連帯を込めてお送りしている【NICe会員限定レター「ふ〜ん
なるほどねえ」スモールマガジン!増田通信】。
第194号(2020/0407発行)より一部抜粋して掲載しました。
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