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NICe代表理事の増田紀彦が、NICe正会員・協力会員・賛助会員、寄付者と公式サポ ーターへ送っている【NICe会員限定スモールマガジン増田通信】の中から、一部のコラムを抜粋して掲載しています。
増田通信より「ふ~ん なるほどねえ」180「主人公感」



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<最近の発見> 「主人公感」
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「ワークス研究所」の設立20周年記念シンポジウムに参加した。
ワークス研究所とは、
人と組織の「新しいコンセプト」を提起する、リクルート直轄の研究機関だ。

普段は演壇側にいることが多い私ゆえ、着席して講師の話を聴く機会は新鮮であり、
エキサイティングだった。それほどに、登壇者の研究発表が凄かったとも言える。

発表もすごかったが、お土産もすごかった。
この日のために用意された数々の研究レポートだ。

そのうちのひとつ、『2040年からの手紙』には、衝撃を受けた。

表紙にハードカバーを用いた絵本仕立ての冊子で、かつ両面表紙。つまり、
左ページから始まる手紙は『働き方・生き方を見つめ直しているあなたへ』、
右ページから始まる手紙は『企業経営の理想を追求しているあなたへ』である。

経営環境や仕事環境が劇的に変化している(と予測される)20年後の世界から、
今を生きる私たちに、今後のためのヒントとアドバイスを贈る、という筋書きだ。

手紙なので、文章は短いが、
それでも珠玉のメッセージのオンパレードである。

「2020年に40代の皆さんは、本当の幸せはどこか別にあるのではないかと、
感じ始めていることでしょう」。
「2040年までの20年間の変化の大きさは、
それまでの20年間の変化とは比べ物になりません」。

と、前置きをしたうえで、手紙は強烈なキーワードを投げかけてくる。

「大切なリレーションはひとつではないことに、
そして、変わっていくことに気づいたのです」。

ん、なんだ? リレーションって?

「ここで言うリレーションとは、お互いに信頼し、
その人やコミュニティとのつながりに、
主人公感を感じられるような関係性のことです」。

思わず唸ってしまう投げ掛けである。

「主人公感」……。

恐らくワークス研究所の造語だろうが、
言い得て妙とは、まさにこのことだ。

私はハッとした。
私が頭脳交換会の参加者に求めているものが、まさにこれだったからだ。

プレゼンター、グループリーダー、そして全参加者。
この人たちが、自らの経験と知識と発想と志向と他者への思いやりを、
全面的に開花させられる場を私は創出したいと思ってきたのである。
まさに、そこにいる人全員が、主人公。
逆から言うと、主人公同士がつながる場だから、凄いことが起きる。

では、主人公感とは何か? 私の思うところで恐縮だが、
「コミュニティにおいて、自分らしさを臆することなく発揮できること」、
これに尽きるのではないだろうか。

私も、これからの20年間の価値観の変化は、想像以上のものがあると思う。
金と地位と名誉以外の、多種多様なサクセス・ストーリーが広がるはずだ。
だからこそ、ひとりでも多くの人に、自分の物語を生きてほしいと思う。
そして、それぞれの物語の主人公たちが総登場してくる物語を、私は綴りたい。

私たちNICeの取り組みが、
2040年の社会の礎(いしずえ)作りに貢献できるかもしれない。
そう思うと、全身の細胞に意欲が充満してくる。
ああ、もう、ワークス研究所のせいで、やりがいが倍増しちゃったよ! である。


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増田紀彦NICe代表理事が、毎月7日と14日(7と14で714(ナイス)!)
に、NICe正会員・協力会員・賛助会員、寄付者と公式サポーターの皆さん
へ、感謝と連帯を込めてお送りしている【NICe会員限定レター「ふ〜ん
なるほどねえ」スモールマガジン!増田通信】。
第180号(2019/0909発行)より一部抜粋して掲載しました。
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