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新たなつながりで誕生した新たなビジネス事例、その起点となる発想と実現へのポイントを紹介
「事例に学ぶ! 新事業実現法」第15回 /西田ミワさん(熊本市東区)働く・働きたい老若男女の生き方を支援 。起業家を輩出する多目的スペース開業へ


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    「事例に学ぶ! 新事業実現法」

     第15回
     働く・働きたい老若男女の生き方を支援
     起業家を輩出する多目的スペース開業へ

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 熊本市東区/西田ミワ(にしだ・みわ)さん
 ドルフィンワークス  代表、スタンドアップ 主宰
 多目的スペース「新生ラボ」運営
 http://shinsei-labo.com/
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◆役に立ちたいとの思いから、Web業に加え女性の自立支援に尽力

経営者でも会社員でも、これまでの仕事人生の中で
恩返しをしたいと思い浮かぶ人が何人かはいるだろう。
その恩を、別の誰かへ「恩送り」しているのが西田ミワさんだ。

2001年、子育てをしながらWeb制作業で独立した西田さんは、
今も多くの人に支えられていると常に感謝の言葉を絶やさない。
出る杭は打たれる辛い経験もしたが、その間も信じ、支え、
励まし続けてくれた人たちがいた。
自分も人を支え、社会に役立ちたいとの思いから、2007年
女性の自立・起業家支援活動団体『スタンドアップ』を立ち上げる。

「好奇心が旺盛なだけです」と謙遜するが、Web業を営みながら、
キャリアコンサルタント、コーチング、1級交流分析士、
農商工連携コーディネーターと数々の資格を取得した勉強熱心さも、
「人の役に立ちたい」との思いからだろう。

一方で、家庭と仕事のバランスも大切にしている。
自分と同じように子育てしながら働く・働きたい女性を応援したいと、
その分野の専門家たちと親交を深め、多くのイベントを手がけている。


◆人つながりで念願の交流スペースを入手、起業支援サロンの運営へ

その仲間のひとりが、
同市内でキャリアコンサルティング会社を経営する広瀬美貴子さんだ。
共催したセミナーには多くの受講者が駆けつけ、評判も上々。
だが、西田さんたちは何か物足りなさを感じていたという。

「毎回、盛会で評判もいいのですが、感覚として、綿菓子のように、
時間の経過とともに手応えが薄れていくような気がして……。
人生のターニングポイントとなる機会を提供して喜ばれるだけでなく、
人生そのものに、面で関われるような活動をしたい。
その交流の場となる拠点をいつかは持ちたいと夢見ていたのですが」

それが現実になった。
自宅を仕事場としていた西田さんは、そろそろ事務所を構えたいと、
雑談の中で建設業の知人に話したところ、物件があると紹介された。
さっそく見てみると、44平方メートルもの広いスペース。
自分の事務所のつもりで下見に行ったはずだったが、
それよりも、起業・就業支援の場にぴったり!と即決。

広瀬さんをはじめ旧知の起業家仲間や商工会議所にも相談し、
中小企業庁の「地域需要創造型等起業・創業促進事業」の適用を申請。
見事に採択され、2013年10月、
会員制多目的スペース『新生ラボ』をオープンした。
この間、わずか3カ月たらずのできごとだった。


◆柔軟対応で男女問わず幅広い年代を支援し、他団体とも協力体制を

オープンして4カ月後の現在、男性の利用者も多いことから女性に限定せず、
時間単位の多目的レンタルスペースとして解放しているほか、
キャリアデザイン、コミュニケーションスキル、ファシリテーション、
プレゼン力アップなど、自身と講師仲間の強みを生かし
各種コンテンツを盛り込んだセミナーを開催している。
また、他団体や市内のコワーキングスペースとも協力し、
ジョイント企画を開催するなど、支援者同士のつながりも広げている。
「それぞれ得意分野が異なるので、バッティングしませんし、
『お互いに頑張っているね〜』と讃え合っていきたいです。
元気な起業家、輝く女性を輩出したい思いは一緒ですから。
ここを熊本県の起業家のメッカにする!が私たちのスローガンです」

今後はさらに、働くことの多様な選択肢の中に、“雇われずに生きる”
起業の道があることを学生や子ども世代へ広めていきたいという。
10年、20年後、現在の経済事情、業界・職種地図は劇的に変化し、
ますます多様で柔軟な働き方・生き方が求められるはずだ。
そうなった時に、揺れずにぶれずにイキイキと生きていけるように。
すでに西田さんはその先を見据え、次世代への「恩送り」に余念がない。

2014.2.21 
「つながり力で起業・新規事業!」 メールマガジンVol.15

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