「事例に学ぶ! 新事業実現法」第14回 /上久保瑠美子さん(東京都中央区)全国の仲間をつないで専門家チームを結成。経営者のためのお悩み相談サービスを事業化
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「事例に学ぶ! 新事業実現法」
第14回
全国の仲間をつないで専門家チームを結成。
経営者のためのお悩み相談サービスを事業化
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東京都中央区/NICe正会員・上久保瑠美子(かみくぼ・るみこ)さん
株式会社ii(イイ)代表取締役
「経営者のためのお悩み相談センター」
NICe会員情報はこちら
http://www.nice.or.jp/category/members/members-tokyo/page/3
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◆故郷貢献の思いを有言実行したことから交流が始まり、ニーズを発掘
「ふるさとは遠きにありて思ふもの」という詩の一節がある。
離れて初めて良さがわかり、貢献したい思いに駆られると聞く。
その思いを行動に移し、
新規事業を立ち上げるまでに至ったのが、上久保瑠美子さんだ。
青森県十和田市出身の上久保さんは、高校時代を同県八戸市で過ごした。
その後、進学のために上京。そして就職、キャリアを積み、
2009年、経営コンサルタントとして独立を果たす。
やがて全国各地へ赴くようになり、故郷の素晴らしさを再発見する。
「青春時代を過ごした八戸に何か貢献したい」
そう思い、上久保さんは八戸訪問を繰り返した。
◆ひとり一人の専門分野をコンシェルジェ目線で網羅
その取り組みが、ほどなく実を結ぶことになる。
故郷の経営者たちは、「相談相手がほしい」「専門家が少ない」
「ネットで調べたりする時間がない」と、一様に嘆いていた。
自分はコンサルタント。ぜひ、お役に立ちたい。
だが、自分ひとりの専門分野では対応するにも限界がある……。
とはいえ、数多くのコンサルタントと契約するのも現実的ではない。
「ならば、コンサルティング業界の常識を破る手軽な料金設定で、
様々な分野のコンサルタントたちが、
専門を生かしたアドバイスを送るサービスを始めたら、どうだろう。
きっと経営者たちは喜んでくれるはず。そう思ったのです」
自分はNICeを通じて、多くの専門家とつながっている!
自分がハブとなり、八戸の経営者とNICeの専門家の橋渡しをしよう。
いや、八戸に限らず、全国各地の悩める経営者の役に立とう。
そう決意して立ち上げた新規事業が、
『オフィシャルからプライベートまで 経営者のためのお悩み相談センター』だ。
◆事業化の過程でも“つながり力”を発揮し、常に進化し続けるサービスへ
事業内容は名称のとおり、経営者が抱えるあらゆる悩みを相談できるサービス。
PCが苦手、あるいはネット環境が整わない経営者のために、
電話で相談できる点も大きな特徴だ。
事業化に向け上久保さんが着手したのは、多岐にわたる悩み分野の設定と、
それに応えられる専門アドバイザーの人選。
全国に多彩な専門家を有するNICeのネットワークを使い、
約40名へ協力を依頼したところ、ほとんどの人が快く引き受けてくれた。
だが、上久保さんはすぐに営業を開始せず、サービスの改善に取り組み、
構想からほぼ1年後の2013年秋、事業を本格稼働させた。
現在、あらゆる悩みが、コンシェルジェ役の上久保さんのもとへ寄せられる。
上久保さんはその根本課題を掘り下げ、専門家の面々へ一斉に投げかける。
すると、数日後、上久保さんのもとへ、ドッとアドバイスが送られてくる。
それをまた上久保さんがまとめ、相談者へ伝える。
また後日、改めて個別に相談して悩み解決へと深めることもできる。
「具体的なアドバイスにご利用者も感激くださっていますが、
誰よりも、その数と質の高さ、多面的な視点に、私が一番驚いています。
この人だ!と信じた専門家たちが、実に親身になって真剣に答えてくれる。
事業化までの過程で厳しいご意見や、耳が痛いアドバイスもありました。
でもそのおかげで、事業内容も私自身も成長できました。
そしてこれからも、さらにいいサービスにすべく改善に取り組んでいきます」
ひとりだけでは、知恵も情報も発想も経験値も限界がある。
だが、補完すればそれは強固になり、無尽蔵になる。
他者と関わることで、自分ひとりでは考えも及ばない先へと進化していく。
しかし、その最初の一歩を踏み出すのは、やはり自分だ。
2014.1.21
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