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NICe増田代表理事が送る、新たなビジネスチャンス発見法と実現へのヒント。11日配信のNICeメルマガシリーズコンテンツです。
第8回 空き家が増えれば、みんなが儲かる?



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   増田紀彦の「ビジネスチャンス 見~つけた」 第8回 

   空き家が増えれば、みんなが儲かる?

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今さら言うまでもないが、我が国の空き家問題は深刻だ。
2013年調査では、全国の空き家数は820万戸、率にして13.5%だった。
この数字自体、とんでもないが、
野村総研の予測によれば、住宅の除却・減築が進まない場合、
2033年の空き家数はおよそ2150万戸までに増加するという。
率に換算すると、実に30.2%!
およそ3件に1件が空き家……。全国ゴーストタウン化への道である。

なぜ、こんなことになってしまったのか?
むろん要因は複数ある。

何と言っても新築物件供給の勢いが止まらないことだ。
それ比して、中古物件の信頼性が低いことも大きい。
また、地方在住者の大都市圏移住も大きな要因だ。

一方、空き家処分に関する意思決定ができない人の増加も見逃せない。
高齢になり判断ができない、その高齢者が亡くなっても相続関係者が多く、
あるいは相続関係者の一部の所在が不明などの理由で判断が下せない。
こういう状況も拡大している。

だが、要因はまだある。空き家を取り壊して更地にすると、
固定資産税は最大6倍、都市計画税は最大3倍に跳ね上がってしまう。
「こりゃたまらん」と誰だって思う。
古屋を解体して新しい建物を建てて誰かに貸したら……なんて話は、
大都市周辺でしか成り立たない。

そこで国も動いた。
明らかにひどい状態で放置されている空き家を「特定空き家」に指定し、
一般の空き家より高い税率を課すように制度を変更したのである。
そうなると、空き家のある場所から遠く離れて生活している人は大変だ。
飛行機や新幹線を使って、草むしりに行かなければならない。
だから、空き家管理ビジネスが伸びる。

所有者は、それら代行業者に管理を依頼して高額課税を回避。
だが、結局、税率は下がっても管理費が発生するわけで、
それなら、「お願いついで」に、
その建物を民泊施設として使ってもらおうと考える。

かくして、民泊市場は成長する一方。

ここに多くの業種のチャンスが広がっている。
民泊代行や申請代行、案内・斡旋サービスはもちろん、
リフォーム、看板、保険、通信、宅配、荷物預かり、
リネン、清掃、宿泊雑貨、翻訳・通訳、交通案内、
移動サービス、レストラン案内・予約、観光ガイド……。
たぶん、まだあるだろう。まさに、枚挙にいとまがない状況だ。

空き家が空き家として残り続ける限り、
ビジネスチャンスは拡大の一途。そう考えていいと思う。


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「つながり力で起業・新規事業!」メールマガジンVol.84
(2019.3.11配信)より抜粋して転載しました。
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