第7回 「中の上」を「中の下」で
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増田紀彦の「ビジネスチャンス 見~つけた」 第7回
「中の上」を「中の下」で
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リゾート開発会社を経営する知人から連絡があった。
「全室クラブフロアのホテルをオープンさせたので一度来てほしい」と。
クラブフロアは、客室のグレードの高さやルームサービスの充実に加えて、
ビジネスコーナーやセクレタリーを準備している点もウリだ。
昔、香港のホテルのクラブフロアを間違って予約したことがあったが、
いざ泊まってみたら、かなり気分が良かった(笑)。
なんていうか、まあ、ラグジュアリーってやつだ。
それにしても、全室クラブフロアとは思い切ったものだ。
と、一瞬思ったが、
設計・建築段階から開業後のオペレーションにいたるまで、
やるべきことを揃えたほうが効率的だし、
何より、「全室!」というところが、つかみとして効果的でもあると思った。
とはいえ、クラブフロアは、スイートルームほど豪華ではない。
というか、ありていにいえばスイートルームほど高額ではない。
要するに一般客室と最高級客室の中間より少し上、
いわゆる「中の上」といったところだ。
飛行機に例えれば、ファーストクラスよりはグレードが下がるが、
エコノミークラスよりは、かなり上であるところの、
ビジネスクラスのような位置づけである。
さらに強引に例えれば、
日本酒の純米普通酒と純米大吟醸酒の中間の、純米吟醸酒のようでもある。
というわけで、クラブフロアもビジネスクラスも純米吟醸も、
グレード的には「中の上」なのだが、
価格的には、むしろ「中のやや下」、
少なくとも中間値よりは安い。ここがミソだ。
実際、かの有名な「ヨコハマグランドインターコンチネンタル ホテル」の
「クラブインターコンチネンタルラウンジ」の場合(名前が長いなあ)、
1室2名利用で、1名につき16000円~というから、お値打ち。
「大金は出せない。でも、多少なら贅沢できる」。
そういう層を狙って数字を上へと伸ばしていく戦略である。
さあ、あなたも「中の上」(チョイリッチ)な商品やサービスを、
追加もしくは開発してみてはいかがだろう?
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「つながり力で起業・新規事業!」メールマガジンVol.82
(2019.2.12配信)より抜粋して転載しました。
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