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NICe代表理事の増田紀彦が、NICe正会員・協力会員・賛助会員、寄付者と公式サポ ーターへ送っている【NICe会員限定スモールマガジン増田通信】の中から、一部のコラムを抜粋して掲載しています。
増田通信より「ふ〜ん なるほどねえ」133 想像力と創造性の問題



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<最近の発見> 想像力と創造性の問題
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実は心の中で、何年間も思っていながら、黙っていたことがあった。

2011年3月、東日本大震災が発生し、続いて原発事故が起きた。
当然のことながら、ネットはその話題で一色になった。
やがて……、こんな書き込みが目に付くようになってきた。

「今は、自分のやるべきことを、しっかりやるだけ」。

当時、ネットでは、被災者救援や支援に関する情報が飛び交っていた。
勇気ある人、志の高い人、行動力のある人の発信でいっぱいだった。
そういう中で、被災地支援に取り組んでいない人の中の一部が、
いたたまれなくなって、このようなことを言い出したのだろう。

支援活動をしないからと言って、誰もそれを責めたりはしない。
ただ、できれば黙っていて欲しかった。
何もわざわざ「支援しない」と、人目に付く場所で言う必要はない。
助けを求めている人がそれを目にしたら、どんな気持ちになるか……。

私は長い間、そう思って憤慨していた。でも、今は怒っていない。
この人たちも苦しかったのだ。そしてこの人たちは優しかったのだ。
だから耐え切れなかったのだろう。要は、彼ら、彼女らに、
あと少しの想像力と創造性が備わっていれば良かった、という話だ。

できることはある。何かある。必ずある。
仮に、今できることはないとしても、先々できることはある。
仮に、自分ができることはないとしても、仲間ができることはある。
そういう思考が、この国の人たちの間にもっと広まっていれば良かった。

大災害が頻発する日本には、想像力と創造性を尊ぶ価値観が不可欠だ。
「検索」に依拠せず、自分であれこれ考えて、答えに到達する力が必要だ。
だとすれば、「ピンチは当たり前、そして、そのピンチを乗り越えて当たり前」、
そんな人生を歩んでいく起業家=雇われずに生きる人々を、
一人でも多く輩出することが、その一助になるかもしれないと思った。

想像力と創造性を涵養することは、他人を救うだけでなく、自分自身を救う。
自分が苦しい時には、自分を救う。
他人が苦しい時には、その他人を助けられないと苦しむ自分を、また救うのだ。

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増田紀彦NICe代表理事が、毎月7日と14日(7と14で714(ナイス)!)
に、NICe正会員・協力会員・賛助会員、寄付者と公式サポーターの皆さん
へ、感謝と連帯を込めてお送りしている【NICe会員限定レター「ふ〜ん
なるほどねえ」スモールマガジン!増田通信】。
第133号(2017/10/10発行)より一部抜粋して掲載しました。
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