増田通信より「ふ〜ん なるほどねえ」129・130合併号 コロッケに続け!
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<最近の発見> コロッケに続け!
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ものまねタレントのコロッケさんが、テレビで新ネタを披露していた。
「ものまね楽語」。
ご存じのように、落語は噺家が一人何役もこなすところに味わいがある。
コロッケさんの落語ならぬ楽語は、
それら演目の登場人物を、得意のものまねで演じ分けていく芸だ。
おとっつぁんは田中邦衛、おっかさんは淡谷のり子、バカ息子は志村けん。
少し聞いただけだったが、腹を抱えて笑った。
さて、この話から私たち経営者や起業家が学ぶべきことは何か?
一言で言えば、模倣困難性の高い事業の築き方である。
コロッケさんのものまねの技術は、言うまでもなくトップレベルだ。
だが、ものまねに限定すれば、ほかにも名人はいるし、
今後、もっとすごいタレントが登場してくる可能性も十分ある。
ところが、ものまねの技術向上に取り組みつつ、並行して落語を学び、
それをものにする同業者がどれだけいるか。おそらく、いないだろう。
つまり高いレベルの専門分野を有する企業なり経営者なりが、
さらに別の専門を合体させた事業を起こした場合、
他の企業は、その企業の真似をしたくても真似ができず、
その企業の躍進を、指をくわえて見ているだけになるということである。
皆さんの周囲の元気な企業を思い浮かべてみてほしい。
複数の専門によって築かれた強みを持つ企業が必ずあるはずだ。
実例をひとつ。
つい先日、長年福祉に携わってきた人物が起こしたニンニク農場を訪ねた。
世の中には、障がい者の支援を専門にする人はいるし、
一方、ニンニクの栽培を専門にする人もいる。
だが、両方を専門にしている企業となると、どれだけあるだろう。
この会社、高度なハウス温度管理技術を有していて、
一年中、ニンニクを生産することができる優位性を持ち、
なおかつ、多くの農家が抱える人手不足とは無縁の経営を続けている。
現在、役員2名のほか6名の正社員がいるが、そのうち4名が障がい者だ。
言うまでもなく、この農場で働きたい人は、まだまだいる。
専門に別の専門を加えることにより、希少かつ新たな価値が提供でき、
なおかつ、簡単には真似をされない事業が誕生する。
ということを、コロッケさんは教えてくれている。
この姿勢を、私たちも大いにものまねしよう!
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増田紀彦NICe代表理事が、毎月7日と14日(7と14で714(ナイス)!)
に、NICe正会員・協力会員・賛助会員、寄付者と公式サポーターの皆さん
へ、感謝と連帯を込めてお送りしている【NICe会員限定レター「ふ〜ん
なるほどねえ」スモールマガジン!増田通信】。
第129・130合併号(2017/8/7発行)より一部抜粋して掲載しました。
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