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NICe代表理事の増田紀彦が、NICe正会員・協力会員・賛助会員、寄付者と公式サポ ーターへ送っている【NICe会員限定スモールマガジン増田通信】の中から、一部のコラムを抜粋して掲載しています。
増田通信より「ふ~ん なるほどねえ」101「名付けて「桐の花の法則」」



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<最近の作戦> 名付けて「桐の花の法則」
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桐の成長は早い。かつては一家に女児が誕生すると桐を植え、
その子の嫁入りが決まると斧を入れて、婚礼家具を拵えたと言われる。

しかも桐は湿気を通さない、虫を寄せ付けない、おまけに軽い。
人間の勝手な言い分だが、家具にしてくれと言わんばかりの特質だ。
したがって桐の産地では、木工業が大いに栄えた。

福島県の会津地方も、そんな地域のひとつ。
私が毎年講師を務める「会津ブランド塾」の受講生の中にも桐職人がいる。
が、今や高級品となってしまった桐の家具はそうそう売れない。
仕方ないから廉価な雑貨や玩具を製作している(国もそれを推奨している)。
問題は、それら小物を、桐の価値を知らない現代人に、どう売るかだ。

桐小物に加え、桐の花をポプリにしてセット販売してみてはどうか。

桐の名前は知っていても、桐の花を見たことがない都会の人たちには、
それなりのサプライズになるはずだ。
何より、目には見えない桐の性能をくどくど伝えるより、
目に見える美しさでプレゼンしたほうが、吸引力が断然高まる。

この方法の場合の購買意思決定プロセスは以下のようになる。
「えっ、それ何? 知らない」→「わっー素敵(すごい、珍しい、面白い)」。

念のために言うと、そもそも桐を知らない人には通用しない。
なので、厳密には「えっ、それ何? ○○は知っているけど、□□は知らない」、
という流れに持ち込める品物に適した販売方法である。

「えっ、それ何? タコは知ってるけど、タコの卵は知らない」
【茹で蛸に、蛸の卵を添えて販売/要・卵の調理法の説明】

「えっ、それ何? 泥染めは知ってるけど、泥は見たことない」
【結城紬の小物に、奄美の土を添えて販売/要・発色の仕組みの説明】

「えっ、それ誰? 宇多田ヒカルは知ってるけど、母親も歌手なの?」
【宇多田ヒカルのCDに藤圭子のCDをセットして販売/要・家族相関図(笑)]

まあ、考えればいろいろ出てくるだろう。
みなさんもぜひナイスなセットを考えてみてほしい。

※可憐な、薄紫の桐の花が、ちょうど咲き終えた6月初旬に記す。


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増田紀彦NICe代表理事が、毎月7日と14日(7と14で714(ナイス)!)
に、NICe正会員・協力会員・賛助会員、寄付者と公式サポーターの皆さん
へ、感謝と連帯を込めてお送りしている【NICe会員限定レター「ふ〜ん
なるほどねえ」スモールマガジン!増田通信】。
第101号(2016/6/7発行)より一部抜粋して掲載しました。
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