増田通信より「ふ~ん なるほどねえ」87 「のに」式発見法
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<最近の発見> 「のに」式発見法
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強いのに弱いとか、今見たのに思い出せないとか、人間なのに獣とか、
日本人は、「のに」という接続助詞を頻繁に使う。
ちなみに無くし物の名人の私は、「そこに置いたはずなのに……」が口癖だ。
言うまでもないが、「のに」とは、その前後にくる言葉が、
一般的には無関係だったり、むしろ対立していたりする「のに」もかかわらず、
矛盾がないと言いたいときに使う言葉である。
「〇〇(のに)〇〇。なぜならば……」と展開するわけである。
普通、矛盾していることを、矛盾していないと主張するのは大変なことだが、
「のに」を使えば、それがなんなく出来るから凄い。「のに」は魔法の言葉だ。
いや、「のに」が魔法なのではなく、
人間が魔法を使う生き物だから、この言葉が存在するのかもしれない。
◆夜「なのに」明るい→電灯の実用化
◆冬「なのに」温かい→エアコンの実用化
◆ブレーキを踏んでいない「のに」停車する→自動運転自動車の研究
魔法は技術革新に限った話ではない。
◆夜「なのに」営業中→24時間営業コンビニエンスストアの普及
こういうことでもいい。
ということは、「のに」を使って、あれこれ考えてみることで、
世の中のニーズを発見・整理することができるのではないか。
◆冬「なのに」雪が少ない→豪雪地帯の悩みを解決
◆冬「なのに」薄着→通勤電車の着膨れラッシュを解決
◆冬「なのに」新米→稲作農家の所得を向上
こんな感じだ。
ご自身の事業に関係するテーマで「のに」に取り組み、数を出せば、
見過ごしていた顧客ニーズと、その対応策を見つけられるかもしれない。
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増田紀彦NICe代表理事が、毎月7日と14日(7と14で714(ナイス)!)
に、NICe正会員・協力会員・賛助会員、寄付者と公式サポーターの皆さん
へ、感謝と連帯を込めてお送りしている【NICe会員限定レター「ふ〜ん
なるほどねえ」スモールマガジン!増田通信】。
第87号(2015/11/9発行)より一部抜粋して掲載しました。
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