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NICe代表理事の増田紀彦が、NICe正会員・協力会員・賛助会員、寄付者と公式サポ ーターへ送っている【NICe会員限定スモールマガジン増田通信】の中から、一部のコラムを抜粋して掲載しています。
増田通信より「ふ~ん なるほどねえ」8 「三大」作戦



6月末に新潟県十日町市の旧松之山町を訪ねた。
松之山の地域資源と言えば、何といっても温泉だ。

温泉組合の方によると、松之山温泉は日本三大薬湯の一つだとか。
恥ずかしながら、まったく存じあげなかった。
兵庫の有馬、群馬の草津、新潟の松之山がその三つだという。

「すみません。不勉強で……」と私。
「いやいや、知らなくて当然だと思います。
だってそんなことを言っているのは、ウチらだけですから(爆)」

なるほど~。
知名度抜群の有馬や草津の威力を借りたアピールだったのか。

その一週間後の7月初旬、今度は秋田県湯沢市にお邪魔した。
ここも名湯で知られる土地だが、こちらは温泉の話ではない。

市内随所に「小野小町」と記した案内板が目につく。
地元で古民家の保存に努める方に尋ねてみると、
「日本各地に小町伝説は残りますが、
湯沢にいたという記録はかなり多く遺されています」とのこと。
だから米のブランドに小町の名を冠したのかと、納得した。

「そういえば、小町って世界三大美女の一人でしたよね」と私。
「そうです。クレオパトラ、楊貴妃、そして小野小町です。
もっともそんなことを言っているのは、日本人だけですが(笑)」

またまた、なるほど~、である。
確かにエジプト人や中国人が、小町を知っているとは思えない。

そう考えると、日本三大や世界三大などのフレーズを
好んで使うのは、競争関係にあるものの上位には位置しているが、
「いまひとつ知名度に劣る者(物)」が多いような気がする。

これは、案外いい作戦かもしれない。

知名度に劣る者(物)が、優る者(物)に対して、
「本当はウチのほうがすぐれている」などと熱く訴えるより、
むしろ相対的強者の隣に並んで、仲間にしてもらったほうが、
コストパフォーマンスで考えても、ずっと得策だ。

ただし、その際、「二大」はまずい。
二つだと、どうしても比較・対決ムードが漂うものだ。
そうなると結局、相対的弱者に「負け」の烙印が押されてしまう。

三つというのがミソ。三つだと多くの人はなぜか比較をしなくなる。

というわけで、あなたのビジネスや地域も、
ぜひ、三大〇〇を名乗ってみよう。
世界や日本では、さすがに器が大きすぎると思うなら、
東北三大〇〇や、もっと狭めて大阪三大〇〇でもいいので。


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増田紀彦NICe代表理事が、
毎月7日と14日(7と14で714(ナイス)!)にお送りしている
【NICe会員限定レター/「ふ〜ん なるほどねえ」スモールマガジン!】
増田通信・第8号(2012/07/14発行)より、抜粋してお届けしました。
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