vol.196【増田紀彦の「ビジネスチャンス 見~つけた」第55回 10(の倍数)の価値】
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Vol.196 2023.10.11
つながり力で起業・新規事業!メールマガジン
起業支援ネットワークNICe https://www.nice.or.jp
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このメルマガは、NICeの活動に参加された方々、
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【1】シリーズ増田紀彦の
「ビジネスチャンス 見~つけた」
第55回 10(の倍数)の価値
【2】先輩経験談
あるある!ピンチ&リカバリー
第48回 愛智有紀さん(愛知県)
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増田紀彦の「ビジネスチャンス 見~つけた」
第55回 10(の倍数)の価値
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NICeメルマガとは別の連載で、
ケネディ大統領の暗殺に触れたコラムを書いていて気づいた。
今年の11月で、あの事件からちょうど60年を迎えるのだと。
ということは、新聞、雑誌、ネット、テレビなどは、
来月、こぞって「ケネディ暗殺の謎に迫る!」的な特集を組むだろう。
逆に言えば、
「ケネディ暗殺から59年! 衝撃の新事実を公開」とか、
「ケネディ暗殺から61年! 封印された機密文書を入手」とか、
そういう特集は、まず、やらないということだ。
この世は、10進法に毒されているから(笑)。
ご存じのように数字は、1、2、3、4、5……と続き、
10に達すると「桁上がり」し、また、1、2、3……と繰り返す。
つまり、一度「0」に戻る。
だから、10や20や30、もちろん60も70も80も、
延々続く数字の「区切り」という解釈が成り立つ。
そう言えば、今年の9月は関東大震災から100年だった。
本来、99年だろうが、101年だろうが、
常に用心を怠ることはできないのだが、かと言って、
毎日毎日、「地震に備えよ」と声高に叫ぶことも現実的ではない。
やはり、10の倍数のタイミングがメッセージの発し時だ。
1桁の数字が0になるタイミング。
それは、物事の原点を想起し、あるいは原点に回帰するのに、
もっとも適したタイミングだから。
またそれは、暗殺や震災など、負の教訓に迫るばかりではない。
プライベートであれば、
結婚記念日や家族それぞれの誕生日、
進学した日、卒業した日、就職した日、独立した日、
運転免許を取得した日、新居を構えた日などから10年、20年……。
原点を思い起こし、感謝と反省と新たな理想を掲げる、
またとないチャンスになる。
もちろんビジネスも同じだ。
会社創立の周年記念はポピュラーだが、
もっともっと、さまざまな種類の10の倍数のタイミングで、
企業活動の原点確認と、
次のステージのためのビジョン策定を行ってもいいだろう。
例えば、従業員10人到達、20人到達、50人、100人……、
それぞれのタイミングで人事方針や組織方針を練り直し、
同時に成長してきた経緯を祝すこともできる。
支店や営業所などの拠点数が10に達したときもしかり、
売上高や利益額が区切りの数字に達したときもしかり、
事業部門の数、顧客の数、機械や設備の数などもしかりである。
つまり、企業活動にかかわるあらゆる数字に対して、
10の単位で評価(成果の確認と改善点の抽出)を行い、
次の10の倍数に向けて、それぞれの分野での新たな策を打ち出す。
そういう考え方があってもいいということだ。
ただ、それだけで終わっては面白くない。
10の価値を広く強く訴え、その価値を商品化することで、
ビジネスチャンスを創出する視点も大切だ。
その取り組みでの成功例と言えば、
やはり「スイート10ダイヤモンド」だろう。
10年目の結婚記念日に、夫から妻へ、
10粒のダイヤをあしらったネックレスなどを贈るならわしだが、
発案したジュエリーメーカーには、つくづく感心する。
もはや新婚ではなく、かといって円熟したわけでもない結婚10年目。
ややもすれば、互いへの感謝や思いやりが薄れ始めるタイミング。
そこに、原点を想起させ、積み上げてきた10年を讃え、
これからへの誓いを交わす目的で、
それなりの価格の贈答品を買わせるわけである。
むろん、ダイヤは消耗品ではなく資産、
購入したところで、もったいないという話にもならない。
そう考えると、昨今は人生100年時代だから、
金婚式(結婚50年)を祝す「スイート50ゴールド」も、
もう発売が始まっているかもしれない。
一方、企業の周年事業に、記念品を贈答したり、
旅行などを実施したりするケースはあるが、
前述のように、様々な種類の10に着目すれば、
そうしたチャンスも、まだまだ広がっていくはずである。
また、記念品や旅行などの業界だけでなく、
ビジネス機器、ソフトウエア、オフィス用品、ユニフォーム、
保険、税理士や社会保険労務士、ビル賃貸、ビルメンテなど、
企業を対象にした業界なら、顧客の「10」に目を付けて、
特別なサービスを実施したり、そこに対応した商品を提供したりなど、
今までにない商機を見出すことも可能だ。
原点回帰の10、未来への第一歩の10。
すべての起業家は、10(の倍数)の価値に刮目せよ!
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「先輩経験談 あるある!ピンチ&リカバリー」
第48回 人脈も知識もなく、想いだけで起業。
なんとかする!の情熱と行動力で、勇往邁進
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起業したては誰もが新人。独立してから遭遇する、
始動して初めてわかる、直面するピンチや悩みの数々。
そんな「起業あるある!」事例から学ぶシリーズ。
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愛智有紀さん 2017年起業、2020年法人化
愛知県春日井市
株式会社Curiocity 代表取締役
https://curiocity.co.jp/
デザイン・プログラミングスクール デジキッズ
https://desi-kids.com/
エクシアホワイトニング勝川店
https://ecxia.curiocity.co.jp
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グラフィックデザイナーとして、
広告代理店で活躍してきた経験を活かし起業した愛智さん。
デザイン業・講師業をはじめ、起業翌年には、
子どもたちを対象に、デザインとプログラミングを通して、
思考力・想像力・プレゼン力を育てる教室『デジキッズ』をプレオープン。
翌2019年1月から本格的に始動した。
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「起業してからのピンチ、というより、そもそも
起業の出発点・きっかけが大ピンチそのものでした。
子ども2人を抱えて突然離婚したのです。人生が一変、目の前が真っ暗。
でも、子どもたちを食べさていかなくては!と。
そう思った時に、なぜか就職するという選択肢が私にはありませんでした。
力をつけて生きて行かなくては!それがイコール、起業だったのです。
思えば、20代の頃から漠然と、
何かやりたい気持ちがふつふつと燃え始めていました。
結婚生活が重苦しかったこともあり、
180度真逆へ、自力で反転させたかったのでしょうか。
起業する、創業する、の知識もなく、人脈もありませんでしたが、
デザイナーの経験があったので、それで何とかしてやるぞ!
と、思い込みだけで起業しました。
翌月くらいに、知人から、創業スクールの存在を教えてもらい、
初めて、そういうところがあるんだ!と知りました。
すでにスクールは開講していて、普通ならば、では次回にと、
先送りするでしょうが、私は躊躇せず、
途中からでも参加したい、と電話で問い合わせました。必死でしたから。
ありがたいことに受け入れてくださり、そのスクールで学びながら、
まずは得意のデザインで名刺やサイトを作成。
2、3カ月でスクールは卒業でしたが、また別の勉強会に参加。
こうして事業と勉強会を並行して、
学びながら事業計画を立てていきました。
大人でも先が見えない、読めない時代。
子どもたちには自立して、自ら未来を切り開いていける力を付けてほしい。
そう思う親は私だけではないはずだと、
パソコンを使って、デザインとプログラミングを通して
考える力・思考力を育てる教室『デジキッズ』事業を始動しました。
教室は対面授業形式ですが、事業化翌年、コロナ禍に……。
でも、授業をオンラインに切り替えたので、
ピンチに陥らずに済みました。
もともとパソコンが好きな子どもたちですし、
ちょうど学校も休校になり、子どもたちの在宅時間を
有効に使える授業は、親御さんたちからも好評でした。
子どもたちは好奇心旺盛で、スポンジのようにあれこれを吸収します。
オンラインの新機能もいち早く把握して、
私のほうが教えてもらうくらいでした(笑)。
一方で、私はコロナ後を見据えて、
マスクなし生活になった時に、人は改めて口元に意識が向くはず、と
セルフホワイトニングに着目。
1年半ほどさまざまなサロンを回って、自ら実験台になって試していたのです。
ここだ!と選んだ企業のフランチャイズで、今年6月から美容業もスタート。
デザイン業や教育業とは畑も違うので、周りから驚かれます(笑)。
大ピンチから始まった私の起業は、実に多くの方に助けていただき、
知恵や情報もいただきながら今に至ります。
いつかその恩返しを私自身もできるように、
力をつけたいと思っていますし、
私の子どもたちにとって、私は父親の役目もありますから、
働く背中を、前へ前へと自分で切り開いていく姿を、
これからも見せていきたいと思っています」
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あなたの挑戦を応援しマッスー☆
ワンポイントガイド
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なるほど。この記事のテーマは、「始動して初めてわか
る、直面するピンチや悩み」なのですが、反対に、ピン
チを乗り越えるために起業するという展開もあるのだと、
あらためて思い知りました。そう考えると就職、転職、
結婚、出産、離婚、病気、リタイア、リカレントなどな
ど、人生にはいくつものシフトチェンジがあるわけです
が、その時に、愛智さんのように、起業を選ぶ人がもっ
と増えるべきだと痛感しました。そういう選択を常識に
するのが私の役割なんですが。それにしても愛智さんは
堂々としている。いきなり離婚のことから話始めるんで
すから。もっとも彼女はその件に限らず、何かを隠し立
てするようなことを一切しませんし、それどころか正し
いと思うことを、誰に対しても正しいと言い、やりたい
ことは、「私がやります」と真っ先に手を挙げるような
人です。その真っ直ぐさに惹かれて、彼女を応援しよう
と思う人がきっとたくさんいるのでしょう。少なくとも、
私はそうです。今後、また別のピンチが彼女を襲うかも
しれません。それでも彼女は応援団とともに、そのピン
チを越えていくと私は信じています。(ますだ)
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┃ ┃ ┃ ┃ ┃編┃集┃後┃記┃ ┃
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先輩経験談に登場いただいた愛智さんが
途中からでも参加したい!と連絡した創業スクール。
快く対応し、ウエルカムと伝えたのは、
なんと、NICe理事の菅沼之雄さんだったそうです。
偶然ではありますが、NICeとそんな接点があったとは、
私まで嬉しくなりました。
次号の「つながり力で起業・新規事業!」NICeメルマガは、
10月23日頃の配信予定です。
(NICe広報・岡部)
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