vol.193【増田紀彦の「ビジネスチャンス 見~つけた」第53回 例えば「新商品+型落ち」】
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Vol.193 2023.8.14
つながり力で起業・新規事業!メールマガジン
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【1】シリーズ増田紀彦の
「ビジネスチャンス 見~つけた」
第53回 例えば「新商品+型落ち」
【2】先輩経験談
あるある!ピンチ&リカバリー
第46回 千葉陽子さん(東京都)
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増田紀彦の「ビジネスチャンス 見~つけた」
第53回 例えば「新商品+型落ち」
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東京の私の自宅から、埼玉県越谷市にあるレイクタウンまで、
首都高を使えば、1時間ちょっとで到着できる、
ということになってはいるが、実際には渋滞がある。
事実、先日出かけた際は、往復それぞれ2時間近くを要した。
しかも、レイクタウンには巨大モールが3棟建てられていて、
その面積の合計が24万5000平米を超す(日本最大)から、
レイクタウンに「到着した」と言っても、
お目当てのショップをきっちり回ろうとすれば、
これまた数時間を費やすことになる。
灼熱下での渋滞運転&長距離歩行は、正直きつい。
だが、お盆休みを過ぎれば、私は年末まで繁忙期が続く。
心行くまで「例のもの」を物色しようと思えば、今しかなかった。
そこまでして、私が出かけたかったショップとは?
ジャジャン!(というほど意外な答えではないが)
「SKECHERS(スケッチャーズ)」であ~る。
SKECHERSはアメリカのスニーカーブランド。
最近はCMも流しているし、取り扱い店舗も増えているから、
愛用者もけっこういるのではないだろうか。
私は2年半前からのファンだ。
SKECHERSのスニーカーは、
軽くて、柔らかくて、曲がりやすい。通気性も良い。
加えて言うなら、
ビジネスシーンで履けるデザインもあれば、
当然のことながら、完璧にカジュアルなデザインもあり、
TPOを限定せずに、商品を探せる便利さと楽しさも魅力だ。
なおかつ、価格帯がよろしい。安すぎず、高すぎず。
「わかった、わかった。増田のSKECHERS好きはよくわかった」と、
言われそうだが、もちろんSKECHERSを布教したいわけではない。
そもそも、SKECHERSを買うだけなら、
わざわざ越谷まで行かずとも、都内で買える。
ではなぜ、越谷のレイクタウンまで足を延ばしたのか?
ここからが核心だ。
冒頭で紹介したように、レイクタウンには3つのモールがある。
そのうちのひとつ、「レイクタウンkaze」には、
SKECHERSのコンセプトショップが入っている。
一方、「レイクタウン アウトレット」というモールには、
その名が示すとおり、SKECHERSのアウトレットショップがある。
頻繁に買い物に出かけるわけでもない私にすれば、
新商品も気づけば型落ちになっていて、
すでに店頭から消えていることも珍しくない。
なので、新旧取り混ぜた多様な商品の中から、
お気に入りを選び出せる環境がありがたいのである。
しかも両店舗で買い物をした場合、
商品の平均購入単価も下がるから、さらにありがたい。
もっとも店舗側から見ると、
在庫品だけを処分するよりも、平均購入単価が上がることになる。
いわばウイン-ウインだ。
また、アウトレットで気を引き、あわよくば新作も買わせる。
反対に、新商品で気を引き、あわよくば在庫もクリアする。
そういう企図も成立する。
そう考えると、
スーパーの夕方のシーンも同じ理屈なのかもしれない。
例えば鮮魚売り場。
正価のままのサーモンの刺身もあれば、
3割引になっている真鯛の刺身もある。
両方買えば、消費者もお得、店側もお得である。
「新商品+型落ち」のスニーカーを購入するのと同じ理屈だ。
つまり、同じカテゴリーに属しながらも、
異なる「価値」を持つ商品を、
同一顧客に併せて買ってもらう。
この発想が集客と利益の両方に貢献する。
言ってみれば、抱き合わせ販売だが、
この方法は、通常のセット商品づくりとは異なり、
「高くてもいいから新しいものが欲しい」というニーズと、
「古くてもいいから安いものが欲しい」という、
相反するニーズの両方を捉える点に特徴がある。
どうだろう。
決してスニーカーや鮮魚に限った作戦ではないはずだ。
いろいろな業種で応用できるだろう。
「同一カテゴリーだが、有する価値が異なる商品(サービス)」。
これらを抱き合わせで売る仕組みを考えよう。
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「先輩経験談 あるある!ピンチ&リカバリー」
第46回 自分の強み、どこまで言っていいの?
他者視点で整理、踏み出した勇気でご縁の輪が膨らむ
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起業したては誰もが新人。独立してから遭遇する、
始動して初めてわかる、直面するピンチや悩みの数々。
そんな「起業あるある!」事例から学ぶシリーズ。
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千葉陽子さん 2014年開業
東京都新宿区
神楽坂おもてなしツアー 主宰
https://kagurazaka-tours.com/
イベントだんどりOKKO 代表
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旅行の企画からセールス、添乗、労務管理まで、
旅行会社に長年勤務し培ったキャリアを活かして、
各種イベントを主催者に代わってスムーズに実現する
“イベントだんどりコーディネーター”として起業した千葉さん。
さらに、自らが惚れ込んで暮らしている東京・神楽坂を舞台に、
「元気になれる、パワーチャージできる場所・わくわく体験」を提供したいと、
『神楽坂おもてなしツアー』主宰者としても活躍中だ。
着実にステップアップしているように見える千葉さんだが、
起業当時は最初の一歩を踏み出せず、かなり戸惑っていたという。
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「エピソードと言えるかわかりませんが、本当に困ったのは、
最初の一歩、プロフィールひとつ書くのもとても悩みました。
何をどこまで書いていいのか、加減がわからないのです。
勤務時代は、会社名と部署を名乗れば、たいがい通じますけれど、
会社の看板が外れてしまうと、どう言えばいいのか。
人さまのプロフを見ては、すごい!としか思えず、
私の経験は社外に通用するのか、PRしていいのか、ジャッジができない。
頭では、アピールしないと何者か、何屋か、誰にも分からないでしょ、と、
もちろんわかっていても、会社員の感覚や意識がなかなか抜けませんでした。
打開の糸口は、いろいろな起業セミナーや集いに参加して、
人と関わったことです。NICeもそのひとつでした。
人から質問されて、答えたり、やりたいことを話したりするうちに、
少しずつ鎧が剥がれるように、自然と話せるようになっていきました。
『段取りが苦手な人って多いから、喜ばれるね』と言ってもらえて、
私のキャリアって活かせるんだ、言っていいんだとようやく思えて。
その後は、やりたいことと、できること、得意なこと、などが
パズルのピースが少しずつ合わさっていくようでした。
イベントだんどりは、主催者本人に代わって、
開催までに必要なだんどり、例えば会場選びから予約、各種手配、
告知宣伝、予約受付、顧客リスト作成、ご案内メール、
開催当日の受付・進行、記録まで、ほぼすべてをサポートして、
主催者が開催当日にベストパフォーマンスを発揮できるようにするサービスです。
しばらくして、『神楽坂を案内して』とリクエストをいただくようになり、
そうだ、私自身がイベントを主催したい!との思いが募って、
大好きな神楽坂を舞台にしたツアーを始動しました。
起業当時なら、信用してもらえるか、通用するかと、
考えすぎて尻込みしたかもしれませんが、
すでに企画時点で、躊躇するどころか、
私自身がわくわくしていました(笑)。
私もお客さまも元気になれる、パワーチャージできる神楽坂ツアー。
『絶対に楽しい!』その確信が、覚悟と決断を増してくれたように思います。
それからは、積極的に動きました。
素敵な講師を探しにどんどん人に会いに行き、
『神楽坂でやっていただけますか?』と声掛けもするようになりました。
そこからまた、人から人へと、ご縁がどんどんつながって、
一歩動き出すと、歯車が回り出して、また別のご縁へと広がる。
そんなふうに、少しずつ大きく、強く、回って、今に至ります。
神楽坂のツアーには、私ならではの感性、経験、価値観、
ネットワークもフルに活かして、驚きや意外性をスパイスに企画しています。
なので、お客さまに『想定以上!』と、驚きと共に喜んでいただけると、
よっしゃー!と心の中でガッツポーズです(笑)。
これからも、私自身も心から楽しみながら、お客さまと一緒に
元気になれる、パワーチャージできるツアーを提供していきます」
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あなたの挑戦を応援しマッスー☆
ワンポイントガイド
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とにかくキビキビしている。それが千葉さんの印象です。
姿勢、視線、受け答え、会話、すべてがテンポ良く、何
にかにつけ、「この人に任せておけば安心だ」。そう思
わせる力を持った人です。そんな彼女が、自分のことを
どう言えばいいのか悩んでいたとは意外でした。でも考
えてみれば、ポテンシャルと経験とは別の話ですね。
やはり、どんな人も最初は戸惑うものなのでしょう。
でも、起業家にとって本当に大切なのは、過去や経歴で
はなく、未来と今です。「こんなことを実現したい。だ
から今、こうしている」。それで十分。そのうえで、な
ぜそう思うのかを語る際に、「経験を積んで力が付いた
から」とか、反対に、「こういう経験をして、イヤだと
思ったから」などと過去を引っ張りだせばいいのです。
千葉さんも語っています。「人から質問されて、答えた
り、やりたいことを話したりするうちに」と。プロフィ
ールなどおまけにすぎません。何がしたいか? それが
起業家にとっての一番のアピールポイントです。(ますだ)
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┃ ┃ ┃ ┃ ┃編┃集┃後┃記┃ ┃
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先輩経験談に登場いただいた千葉さんに、
初めてお目にかかったのはアントレのイベントでした。
その翌月にNICeが開催したイベントで再会し、
以来、公私ともに交流させてもらっています。
千葉さん主催のイベントはもちろんパワーと楽しさ満載ですが、
ご自身もまさに元気の源。
心ときめくものに敏感で、意欲的かつ前向きです。
「ちょっと桜見に行って来る!」と、夜の河原へと、
颯爽と赴く千葉さんの後姿に見とれたことも(笑)。
次号の「つながり力で起業・新規事業!」NICeメルマガは、
9月11日頃の配信予定です。
(NICe広報・岡部)
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