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vol.185【増田紀彦の「ビジネスチャンス 見~つけた」第49回 1億総殿様化】



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Vol.185            2023.4.11
つながり力で起業・新規事業!メールマガジン
起業支援ネットワークNICe https://www.nice.or.jp

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このメルマガは、NICeの活動に参加された方々、
またはNICe代表理事・増田紀彦と名刺交換をされた方々、
および全国の起業家、経営者、農林水産事業者、起業・創業希望者、
地域振興関係者、中小企業支援・創業支援機関、一次産業支援機関の方々へ送信しています。

  ┃目┃次┃ ┃ ┃ ┃ ┃ 
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【1】シリーズ増田紀彦の
  「ビジネスチャンス 見~つけた」

  第49回 1億総殿様化
   
【2】先輩経験談 
   あるある!ピンチ&リカバリー

  第42回 足立達哉さん(東京都)
  
【3】お知らせ
  ご声援御礼・目標クリア

  みんなが幸せになる新しい時代の働き方
  「週2正社員」を広めたい!クラウドファンディング
  
    
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増田紀彦の「ビジネスチャンス 見~つけた」

   第49回 1億総殿様化
 
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広告代理店電通の若者研究部が発表した、
「アフターコロナに爆発する7つの新しい価値観」の分析は鋭い。

その7つとは以下。

1.殿様化
2.時決ニーズ
3.能動圧力
4.Mind to Mind
5.アンダーコントロール感
6.オピニオンファースト
7.不文律のリセット

どうだろう? 興味深いフレーズが並ぶが、タイトルだけでは、
それぞれの意味合いが、わかりづらいかもしれない。

関心のある人は、「アフターコロナに爆発する7つの新しい価値観」で、
ネット検索すれば、解説記事を見つけられる。
(PRESIDENT Onlineに読者登録する必要があるかもしれない)

それにしても、電通の時世を解く力量は、やはり大したものだ。
なんせ、この分析を発表したのは2020年の6月なのだから。

その頃といえば、緊急事態宣言が発出され、
コロナがいつ終息するのか、皆目見当がつかないような状況だった。
そのタイミングで、アフターコロナを見据え、
若者を中心とする人々の価値観の変化を予測したのだから舌を巻く。

そんなすごいことができたのは、同研究部が、
継続的に若者の意識や行動を研究していたからだろう。

例えば、10年以上前に、
「友達のお母さんが握ったおにぎりが気持ち悪くて食べられない子供」、
というTwitterの投稿が話題になったことを前提にして、同研究部は、
「これまでは『手作り』『ハンドメイド』など、
付加価値として語られてきましたが、
もはやマイナスになってしまうのかもしれません」とコメントしている。

事実、アフターコロナに関連した各種の調査結果から、
食品の試食を控える人が増加していることがわかっており、
同研究部の指摘は大当たりしている。

そう考えると、荷物の置き配しかり、無人店舗や無人ホテルの登場しかりで、
個人的には悲しいことだと感じるが、
この傾向は、コロナを契機にして、加速してしまったと言わざるを得ない。

そうなのだ。
電通若者研究部の分析は、
もともと若者が有していた価値観とコロナ禍が重なったことにより、
その価値観が強固になったり加速したり、
ある種の化学変化が起きたりした点を的確に捉えている。

だからこそ、説得力がある。

そんな数々の分析の中でも、
「これは本当にそうだな」と感じたのが、
7つの価値観のトップに出てくる「殿様化」だ。

コロナ禍では、誰もが行動制限を受けた。
あの頃、高齢者は自宅に籠もって、終日テレビを見ていたかもしれない。
学生や若者は、リモート授業やリモートワークをしつつ、
スマホをいじくり回していたかもしれない。

そうだと仮定して、テレビとスマホでは大きな違いがある。
テレビでは、短時間で多くのコンテンツをチェックすることはできないが、
スマホなら、それが可能だ。

実際、Vision Criticalの調査によると、
Z世代がスマホでチェックするひとつのコンテンツの平均時間はわずか8秒。
しかも一度に平均5つのスクリーンを使用しているという。

2時間、3時間と同じテレビ局のワイドショーを視聴し続ける高齢者と、
「はい次、はい次」と、情報の出所を切り換えていく若者。

遊びも、学習も、消費も、
スマホを通じて選択し、短時間で可否を決定していく若者の姿を指して、
電通若者研究部は、「多くの陳情を裁く殿様のような状態」だと言う。

もっとも、若者の「殿様化」は、この事象だけで説明されるわけではない。
自ら出かけずとも、欲しい情報は向うからやってくる。
そして、欲しいものがあれば、ネット通販で購入し、
品物のほうから、自分の居場所へやってくる。

品物だけではない。食べ物まで、アッという間に届くようになった。

都市部の若者たちは、Uberや出前館を利用する際、
食べたいものが15分以内に届くかどうかを注文の基準にするという。
それ以上待つのなら、近隣のコンビニに行くほうが早いからだ。

飲食業界としては、「そうはさせじ」と、短時間提供を目指す。
結果、若者は「腹が減った」と思った直後に、
出かけることもなく、料理をすることもなく、食べたいものが食べられる。
まさに、殿様のような暮らしぶりである。

「おいおい、何様のつもりだ」と、文句も言いたくなるが(笑)、
そんなことを言っている私も、
いずれ、「何でも向うから来る」便利さの餌食になるかもしれない。

そうなれば、もはや1億総殿様化だ。

というわけで、コロナが完全に終息しても、
デリバリー市場は、着実に伸び続けるだろう。


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「先輩経験談 あるある!ピンチ&リカバリー」

第42回 新規事業に気が傾倒し、本業が手薄に。
初心に戻って強みに集中、再起へチャレンジ

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起業したては誰もが新人。独立してから遭遇する、
始動して初めてわかる、直面するピンチや悩みの数々。
そんな「起業あるある!」事例から学ぶシリーズ。

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 足立達哉さん 2012年起業・2016年設立
 東京都中央区
 
 株式会社エイワイズ 代表取締役
 https://awise.co.jp/

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会社勤めをしながら、デジタルマーケティングの事業を立ち上げ、
パラレルワーク(2つ以上の仕事に携わる働き方)に励んできた足立さん。
Web制作からWebサイト分析、SEO対策、競合調査、戦略策定など、
クライアントの売り上げUPにつなげるデジタル事業を展開している。

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「現在もパラレルワークで2足のわらじですが、
雇われている会社も、自分の会社も、どちらもデジタル。
これまでのキャリアもずっとデジタル業界でした。
だからでしょうか、会社を設立して3、4年経った頃、
デジタル以外のことをやってみたい、との思いから、
新規事業を始めてみたくなったのです。

もうひとつの動機に、これまでは100から101、102、と
地道に売り上げを積み上げていくやり方でしたが、
新しい事業に投資することで、
100から一気に大きな数字へと飛び跳ねてみたくなったのです。

その当時、従業員やアルバイトなど10人ほどいたので、
本業のデジタル事業はスタッフに任せて大丈夫だろうと、
頭の中の9割は、もう新規事業のことでいっぱいでした。

いろいろやりました。ドリンクや中古車、ジュエリーの物販や教育事業。
ところが、あれよあれよ、という間に、本業が傾きました。
お客さまがどんどん離れてしまったのです。
同様に、新規事業もうまくいかなくなり、
銀行の残高が数百円という状況に。
大変申し訳なかったのですが、スタッフには辞めてもらうしかなく、
転職先を一緒に探したりしました。

本業が強みなのに、その本業を疎かにしてしまった、この反省に尽きます。
私の気持ちが本業に集中できていないことが、如実に反映されてしまいました。

当時もパラレルでしたが、1足のわらじになる気はありませんでした。
もう一度、チャレンジしたい!
過去の自分を思い出し、
チャレンジするチャンスをもう一度、自分でつくるんだと
改めて覚悟を決めました。

本業で価値をいただいてきたのだから、もう一度、原点に帰ろうと。
自社の強み・デジタルに集中しようとひた走って、
気が付けば、昨年の決算でようやく赤字から脱却できました。
2、3年要しました。

私自身がピンチを経験したことで、
今のお客さまの問題や課題に理解・共感が深まりましたし、
デジタルで、課題解決のお役に立てることもより一層、実感しています。
Google式10Xにも通じますが、
デジタルを導入する・活かすことで10倍の成果を目指しましょうと、
ご縁やご紹介もあって、ジョイントベンチャーやパートナーシップの話も動いています。
今39歳、今年のテーマは『拡大』と掲げ、
40代に向けた節目だと感じているところです」


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   あなたの挑戦を応援しマッスー☆
      ワンポイントガイド
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新規事業に着手した足立さんの気持ちは、私にも
よくわかります。私自身が同じ経験をしてきたか
らです。私の本業は広告制作でしたが、広告は、
どれだけ賞賛されても、一度しか販売できません。
なので、ヒットすれば注文が繰り返される商品の
世界に憧れ、実際にあらゆる分野の商品開発と販
売に取り組みました。結果はもちろん、足立さん
と同じ。完全に失敗でした。そして、これも足立
さん同様、自社と自分のコアコンピタンス(強み)
を再確認することで、どうにか復活を遂げること
ができたのです。経験の浅い経営者は、本業に閉
塞感を感じると、どうしても異業種の芝が青く見
えてしまうものなのです。でも、実際にやってみ
て、どんな世界も容易ではないことを知ります。
そのうえで、私は、「何よりもビジネスが好きな
んです」と、目を輝かせて語る足立さんが大好き
です。そういう人は、すべての経験を肥やしにし
て、成長し続けるはず。ますますの飛躍を期待し
ていますよ、足立さん。(ますだ)



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   ご協力・ご声援御礼 

「みんなが幸せになる新しい時代の働き方
    『週2正社員』を広めたい」
 
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2月13日配信のNICeメルマガvol.181で、ご協力お願いをした
クラウドファンディング(一般社団法人中小企業事業推進機構・代表理事 平井良明さんを中心に、
社労士・キャリアカウンセラー・人事の専門家などが結集しスタートした『週2正社員』プロジェクト)が、
目標をクリアし、3月30日に募集を終了しました。
応援およびシェアによるご声援をくださり、ありがとうございました。

詳細はこちら
 https://camp-fire.jp/projects/view/646666
 

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 ┃ ┃ ┃ ┃ ┃編┃集┃後┃記┃ ┃  
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先輩経験談に登場いただいた足立さんとは
東京・茅場町で開催していたNICeの大イベントで
毎年のようにご一緒させていただきました。
あれから5年。ちょうど本記事へのご登場依頼の連絡をした数日前に、
足立さんは茅場町にいらして、
NICeのことを思い出してくださっていたとのこと。
以心伝心でしょうか、ありがたいです。

でも、イベントを開催していた当時、まさに
足立さんの会社はピンチの最中だった、と
今回お話をうかがって初めて知りました。
そんなご事情は微塵も感じさせず、
終始にこやかでいらしたことが鮮明に蘇りました。

次号のNICeメルマガ「つながり力で起・新規事業!」は、
4月21日頃の配信予定です。
(NICe広報・岡部)
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 増田紀彦代表およびNICe会員への講演・取材
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