vol.143【増田紀彦の「ビジネスチャンス 見~つけた」第33回:時代はスマホからPCへ?】
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Vol.143 2021.6.11
つながり力で起業・新規事業!メールマガジン
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【1】シリーズ増田紀彦の
「ビジネスチャンス 見~つけた」
第33回 時代はスマホからPCへ?
【2】先輩経験談
あるある!ピンチ&リカバリー
第25回 猪瀬記利さん(神奈川県)
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増田紀彦の「ビジネスチャンス 見~つけた」
第33回 時代はスマホからPCへ?
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ついにテレビCMまでやるようになったか……。
米国発ビジネス、Pinterest(ピンタレスト)の話である。
出演しているのは女優の中条あやみさんだ。
彼女についていえば、
ハーゲンダッツのCMの中の、「いかにも幸せそうな動き」が素敵で、
それを見た私はすっかりファンになっていたのだが、
今回のPinterestのCMでも、これまた幸せそうに動き回っているのである。
というか、一瞬、シリーズ広告か? と思うほど二つのCMは似ている。
いずれにしても、「上品な雰囲気の人がリズミカルに動き回る」。
この演出は、高級感と幸福感を同時に訴求できる方法だと気付いた。
仮にこれが中条さんではなく、フワちゃんだったら……。
いやいや、彼女には彼女ならではの魅力がもちろんあるのだが。
さて、話をPinterestに戻す。
私はかれこれ1年以上前からこのサービスのお世話になっているが、
ご存じない方もいるかもしれない。
PinterestはSNSではなく、ビジュアル探索ツールであり、
ビジュアル共有サービスでもある。アプリだけでなくWEBでも利用可能だ。
例えば、飲食店の店舗デザインについてのアイデアを得たいとする。
まずはPinterestにアクセスし、「飲食店」で検索。
すると、ダダダッーと飲食店関連の画像や動画がアップされる。
しかも、さらに絞り込んだ検索をフォローすべく、
ページの上部には、
●ポスター ●チラシ ●内装 ●Webデザイン ●メニュー ●ロゴ
●カウンター ●看板 ●コロナ対策 ●外観 ●名刺 ●ファサード
●個室 ●ショップカード ●トイレ ●クーポン ●厨房 ●DM
などのボタンが表示される。(実際にはもっと多い)。
その中から、例えば「カウンター」を選べば、
様々な業態の店内カウンター画像が次から次へと表示される。
写真だけでなく、設計図なども出てくる。
もう、これだけでもかなりのヒントを得られるのだが、
さらに表示内容が絞り込めるようになっている。
カウンターの話の続きでいえば、
バーカウンター、カフェカウンター、カウンターキッチンなどの、
より絞り込んだ検索ワードが再び表示されるのである。
どれかを選び、また画像をチェック。
それで終わるかといえば、そうではなく、
バーカウンターを見ていたとすれば、そこにまた関連ワードということで、
先ほども表示されたカフェカウンターなどのワードが出てくる。
「では、一応そっちも見ておくか」という気になり……。
要は、延々とリサーチを続けることができてしまうのである。
実際、プレゼンテーション資料に用いるイメージ画像などは、
ほぼ確実に狙ったものが手に入る。
気に入った画像はPinterest内の自分のページに保存することもできるし、
(それをピン留めするとか、ピンするとか言う)
「名前を付けて画像を保存する」で、外に出すことも自在だ。
かつて、さんざん苦労したビジュアル素材探しから解放された喜びと、
より求めるイメージに近づいていく高揚感で、ユーザーは(私は)、
すっかり時間が経ったことなど、おかまいなしになってしまう。
しかも、このサービスに天も味方をした。
コロナ禍の今、外出や移動の機会が減り、出社かテレワークかを問わず、
PCの前にいる時間が長くなっている人が相当増えているはず。
日本だけの話ではない。世界中の話だから、すごい人数だ。
移動中ならスマホを主に使うが、
デスクにいるとなればPCを使うし、
大量の画像が表示されるとなると、
やはりサイズの大きいPCのディスプレイのほうが見やすい。
以前、ガラケーでテレビ中継を受信することができたが、
あの大きさなら、普通にテレビモニターで見る方がいいのと同じ理屈だ。
ということで、今回は、スマホ全盛時代の今ではありながら、
PCにも、新たなチャンスが巡ってきたという視点である。
ワクチンが奏効し、やがて世界はコロナを克服するだろう。
そうあってほしい。
ただ、そういう段階が訪れたとしても、
コロナ禍以前と同じように、
多くのビジネスマンが東奔西走するようになるかと言えば、疑わしい。
実際に遠くまで出かけて行かなくても、
オンラインで済ませられる用件は少なくない。
であれば、交通費と時間の節約(削減)というメリットを、
あえて企業が放棄することはないはずだ。
だから将来も「PC前」の滞在時間の長い人は一定数維持されるだろう。
そう書いていて自分で気付いたのだが、
最近は長距離列車に乗らないせいか、文庫本を読む回数が減り、反対に、
いろいろな企業や団体から送られてくるメルマガに目を通す機会が増えている。
以前なら、スルーしていたようなメルマガでも、
「(時間があるから)一応、どんなことが書いてあるのか見ておくか」、
という気になっているのである。
ふだん見逃している視点や知識を得られるかもしれないという期待からだ。
それなりの時間をかけて何かを探す。あるいは何かを読む、調べる、見る。
そういう情報収集方法を選択する人口は確実に増えている。
今、注目すべき新興セグメントは、
「外出や移動が減り、PCの前に長くいることになってしまった人々」である。
私もその一人だ。
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「先輩経験談 あるある!ピンチ&リカバリー」
第25回
目指してきた講師試験に挑むも、結果は不採用。
ベクトルを変えて学び直すことで、真の目的が明確に
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起業したては誰もが新人。独立してから遭遇する、
始動して初めてわかる、直面するピンチや悩みの数々。
そんな「起業あるある!」事例から学ぶシリーズ。
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猪瀬記利さん 2017年独立
神奈川県川崎市
中小企業診断士
https://noritoshi-inose.com/
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就職・転職関連の会社に勤めながら、中小企業診断士取得を目指し、
7年間の勉強期間を経て2014年に合格した猪瀬さん。
3年後に独立し、これまでの職務経験と資格を活かして、
企業研修やセミナー講師として活躍している。
だが、昨年からコロナ禍により、出張講師の依頼は激減。
てっきりそれがピンチ、かと思いきや……。
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「根がポジティブなので(笑)。逆にこの時間をどう活かすか、
というほうへ思考が向いています。
独立後のピンチは一昨年のことです。ずっと目指していた、
産業能率大学の講師試験で採用されなかったことでしょうか。
診断士に合格する前から、取得したら何をしようと考えていました。
7年も勉強していると(笑)、いろいろな情報が入ってきて、
どうも、診断士には経営コンサルのほかに講師業というのもあるらしいと。
当時、私は勤務先で、ゼロから転職サイトの立ち上げをし、
さまざまな業種の経営者や従業員のインタビューもしていたし、
前職では広告制作や雑誌編集の経験もあったので、
対面で話すことが苦手ではないな、と思えました。
さらに、中小企業診断士の講師業の中でも、
プライオリティが高く、権威あるポジションなのが、
産業能率大学の講師だとも小耳にはさんで。
よし、どうせ挑むなら、そこを目指そうと決めたのです。
産業能率大学の講師採用試験は1年近くかかり、面接がかなり厳しく、
一度落ちると、その後3年は再応募すらできない、とも聞いて、
どのタイミングで応募しようか迷いましたが、独立翌年に挑戦しました。
結果、最終面接まで残れたものの、残念ながら不採用。
診断士の受験勉強を7年続けていた時にも、
何度か心が折れそうにはなりましたが、根がポジティブなので(笑)
途中で挫折するのは嫌だと、頑張れました。が、
最終選考まで行って落ちたのは、正直、かなり凹みました。
経験不足か力不足か、不採用の理由はもちろん教えてもらえません。
けれど、私自身が一番わかっていました。明白なのは、
そもそも権威あるポジションだから、との動機があさましい。
猛省しました。
数日はかなり落ち込みましたが、さて、どうしようか、と。
視野を広げステップアップしなくては! とにかく動こう、と
診断士の塾へ通ってみることにしたのです。
そこで、自分の商品価値は何かを考える課題があって、
改めて自問を繰り返し、私が目指してきた講師業は、
何のためにやるのか、そもそも、なぜやりたいのか。
テーマというか自分の哲学がなかったことに気付かされました。
診断士として、仕事でも生活でも、その人らしさを、自分らしさを引き出し、
それぞれの強みを尊重し合っていくことで、より良い世界にしたいなと、
そのお手伝いをしていきたい。
講師業はその手段のひとつであり、目的そのものではない、
視野の狭さを痛感したと同時に、
今、気づけて良かった、不採用だったことも良かった、と思い、
ベクトルを変えて、ゼロから学びをスタートしようと気持ちを新たにしたのです。
そう思い至った頃に、もっと自分の幅を広げて提供できる力を蓄えようと、
個人にとっても組織にとっても、より良いパフォーマンスが発揮できる
『7つの習慣R実践ファシリテーター 認定』と
『ギャラップ認定ストレングスコーチ』を学びました。
ちょうどコロナ禍で、企業の研修講師の仕事もキャンセルが出始めたタイミング。
この時間は、じっくり勉強できる好機だ!と思えました。
そして今春からオンラインでの個人向けセミナーもスタートさせました。
個人向け・法人向けに今後どう展開していくか、
まだ試行錯誤をしていますが、
アレンジしながら取り組んでいるところです。
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あなたの挑戦を応援しマッスー☆
ワンポイントガイド
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試験ほど怖いものはありません。落ちた悲哀を味わうのも怖いの
ですが、合格していい気になってしまうのも怖いことです。試験
は一見、受験した人の能力を計る取り組みのように思えますが、
客観的には、限られた席を誰に与えるかを決める方法のひとつで
しかありません。ちなみに別の方法を挙げれば、くじ引きがあり
ます(笑)。なのに、私たちはどうしても試験結果に一喜一憂して
しまいます。疲れますよね。猪瀬さんも、さぞやグッタリしたこ
とでしょう。その点、起業家は話が違ってきます。席を奪い合う
のではなく、席を自ら作ることができるからです。特定の指標に
よる評価ではなく、自らの才能を自らで認識し、それを人々の利
益になるような仕組みを自由に作れるのですから。猪瀬さんも、
そこに気付いたのだと思います。確かに以前は、「資格取ったく
らいでやっていけると思ってるのか?」とツッコミたくなるほど
頼りない雰囲気が漂っていたのですが、今は立派です。起業意識
を高めることで、人としても大きく成長したからでしょう。実は
私と彼とは長い付き合いで、ずっと弟分のように思ってきました。
ですが今はもう仲間です。彼の成長を励みに、私もさらに頑張ら
ねばと心を新たにしました。(ますだ)
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┃ ┃ ┃ ┃ ┃編┃集┃後┃記┃ ┃
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先輩経験談に登場いただいた猪瀬さんと初めて会ったのは、
4年前、NICe会員主宰の少人数勉強会でした。
とにかく明るい。人の話を笑顔でよく聞き、分かりやすい言葉で話す。
コミュニケーション能力の高さに驚き、何者なの?と思ったら
独立直前の中小企業診断士とのこと。
頼もしいなぁと感じた記憶があります。
今回の取材でも、「根がポジティブ」とご本人がおっしゃる通り、
対話していると、そのポジティブオーラで自然と
こちらまで、やる気スイッチが入るような気がしました。
個人向けのオンラインセミナーも始動されたとのことですので、
ご興味ある方はぜひ猪瀬さんのサイトへアクセスしてくださいね。
「つながり力で起業・新規事業!」
次号のNICeメルマガは、6月21日頃の配信予定です。
(NICe広報・岡部)
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