一般社団法人起業支援ネットワークNICe

ユーザーログイン
最新イベント


NICeメルマガ


つながり力で起業・新規事業!
E-mail magazine
vol.133【増田紀彦の「ビジネスチャンス 見~つけた」第29回:カップルを応援しよう!】



■□■───────────────■□■
Vol.133            2021.1.12
つながり力で起業・新規事業!メールマガジン

起業支援ネットワークNICe https://www.nice.or.jp

■□■───────────────■□■


このメルマガは、NICeの活動に参加された方々、
またはNICe代表理事・増田紀彦と名刺交換をされた方々、
および全国の起業家、経営者、農林水産事業者、起業・創業希望者、
地域振興関係者、中小企業支援・創業支援機関、一次産業支援機関の方々へ送信しています。


  ┃目┃次┃ ┃ ┃ ┃ ┃ 
 ━┛━┛━┛━┛━┛━┛━┛
【1】シリーズ増田紀彦の
  「ビジネスチャンス 見~つけた」
   第29回 カップルを応援しよう!
   
【2】先輩経験談 
   あるある!ピンチ&リカバリー
   第21回  南木正和さん(栃木県)
   
   
■□■───────────────■□■
増田紀彦の「ビジネスチャンス 見~つけた」

   第29回 カップルを応援しよう!

■□■───────────────■□■


歌手の和田アキ子さんが、昨年の第1回緊急事態宣言期間中に、
「来年は子供増えるんじゃない? だって、することないでしょ」と、
テレビ番組の中で語っているところをたまたま見た。
そういうことを、さらっと言ってしまうところが和田さんの持ち味だ。

確かにそうなれば、怪我の功名だと思ったが、
残念ながら、現実は和田さんの予測と正反対の方向に向かっている。

厚生労働省の妊娠届け出数の緊急調査によれば、
2020年1~4月は2019年同期と差がなかったものの、
5~7月は、前年同期間比で2万6331件少ない20万4482件。
率にして、実に11.4%の激減だった。

今も今で先が見通せないが、
昨年5月頃の将来に対する不安感は、多くの人にとってただごとではなかった。
確実に仕事があるのか、収入は維持できるのか、
そもそも、このまま安全に暮らしていけるのだろうか……。
そんな思いを抱える中で、子供をもうけることを躊躇う人が増えるのは当然だ。
また、人が多く集まる病院(産院)に行きたくない気持ちもあったろうし、
いわゆる「里帰り出産」を避けようと考えた人も多くいたと思う。

2020年通期の妊娠届け出数に関する発表はまだ先になるが、
シンクタンクの日本総研の推計によれば、
2020年トータルでの出生数は前年比▲1.9%の84.7万人となる見通しだ。

この84.7万という件数の意味を理解するには、
まず前年(2019年)の出生数の問題を知っておく必要がある。

2019年の出生数は86.5万人だったが、
これは2018年比▲5.8%という、大きな下落の結果の数字である。
新型コロナ感染症が世に登場する前でありながらだ。

国立社会保障・人口問題研究所(社人研)が出生数86万人を予測していたのは、
2019年から4年後の2023年であり、そのため「86万ショック」と呼ばれた。

そのショックもさめやらない中、2020年の出生数は、
上記のように、84.7万人と推測されているが、
さらに深刻な数字になると予測されるのが2021年だ。
ご存じのように、妊娠から出産まではおよそ280日のズレがあるので、
コロナの影響が表面化するのは、むしろ今年である。

再び日本総研の発表を紹介すると、
2021年の予測出生数は前年比▲7.5%の78.4万人。
専門家の中には、最悪の場合75万人程度にまで激減すると見る人もいる。
いずれにしても、信じがたいほどの速度で少子化が進むことになってしまった。
ちなみに前出の社人研の予測によれば、75万人に落ち込むのは2039年だった。
予測より実に18年も前倒しである。

ということは、将来、母親となる女性の人口も大きく減少することになり、
それが、少子化をさらに加速させることになる。
そうなれば、日本経済(日本の各市場と労働力)にも一気に危機が迫ってくる。

いや、将来に限らず、すでに今年から数年後にかけての状況だけをとっても、
ベビー用品や子供服、学用品や教育などの子供向け産業は、
市場が大幅に縮小し、厳しい環境に立たされることになるだろう。

コロナ禍で妊娠を控えたいという人々の気持ちはよくわかる。
しかし、このまま手をこまねいていて、いいわけがない。

コロナが「一気に広がる有事」なら、
人口減少は「静かに進行する有事」である。
この両方から日本を守らないといけない。

では、どうすればいいか?
まずは出産の前提となるカップルを増やすことだ。
結婚したからと言って、すべてのカップルに子供が生まれるわけではないが、
少子化は確実に婚姻数の減少と連動している。

もともと雇用形態の変化などにより、男女が出会う機会が減っていたが、
ここにきてのリモートワーク推進である。
またぞろ、生身の異性と出会える場が奪われてしまった。

なので、男女のマッチング支援は、ビジネスチャンスどころか、
早晩、我が国を救う主要な産業になっていくと考えてもおかしくない。

むろん、AIを活用して相性を割り出すマッチング支援など、
すでに様々なサービスが登場しているが、もっともっと必要だ。

加えて言えば、出会いを助けるだけではなく、
出会ったカップルが末永く幸せに暮らしていけるサービスが欲しい。
相手への不満や不信、あるいは生活への不安を抱えたまま、
子供をもうけ、育てていくことは難しい。

「だから、あらかじめAIで相性を調べる」という意見もあるが、
いやいや、相性だけでことが済むなら話は簡単だ。
実際には相性が悪くても長く続くカップルもいるし、
相性が良くても決別してしまうカップルもいる。
双方の家族との関係もあるし、何より経済的な問題もある。
そうした様々な課題をクリアしていくための長期的なカップル支援ビジネス。
これが登場すれば、日本の未来にも少し光明が射しそうだ。



■□■───────────────■□■
「先輩経験談 あるある!ピンチ&リカバリー」

第21回 
原因わからず突然のスランプで仕事意欲低下。
自己肯定し、過度な掟を破って心身を開放

■□■───────────────■□■

起業したては誰もが新人。独立してから遭遇する、
始動して初めてわかる、直面するピンチや悩みの数々。
そんな「起業あるある!」事例から学ぶシリーズ。
□───────────────────□

 南木正和さん 2005年創業・2008年法人化
 栃木県宇都宮市
 
 株式会社nmox(えぬもっくす)代表取締役 
 https://nmox.com/

□───────────────────□

自宅を仕事場に、IT教育サポートとインフラ管理業務からスタートし、
現在は主にWebシステム制作・開発業を営む南木さん。
前職では、パソコン教育のインストラクターを務め、
真剣に向き合うことで人が育っていく喜びを体感したことから、
我が子たちも自分で育児をしたい、自宅で仕事ができれば可能と考え独立した。
以降、育児同様にきめ細やかな温もりある仕事ぶりで、
“ITは人のために”のポリシーと地元優先を貫き、
大企業や大型プロジェクトからの依頼は受けず、信頼と実績を重ねている。

「法人化して12年、ピンチは何度かあったのですが、
私の特性か、過去のことはすぐ忘れてしまいます(笑)。
でも、つい昨夏、初めてスランプに陥りました。
なぜか全くやる気が出なくなったのです。
一日に一時間も作業ができない日々が続いて、
ただただネットニュースやセミナー動画を観て、夜になるのを待つような。
長い間仕事をしてきたことで、それなりにずるさも身に付いたのか、
売り上げが急落することはありませんでしたけれど。
しかし、いずれはお客さまたちにばれて、全てを失うことになるかもと、
恐怖心が湧いてくるものの、身も心も動かない……。
スタッフでもいれば励まし合って、鼓舞して、立ち直れるのかもしれません。
かつては社員5名を各自在宅勤務体制で雇用していましたが、今はひとり。
孤独とは恐ろしいものです。

スランプの壁が崩れ落ちたのは、数カ月後です。
何をしたかと言うと、ふと思って、今の自分を全て認めてあげることにしたのです。
ドキュメンタリー番組でよくあるでしょう?  
問題児が自己肯定することで立ち直る、みたいな物語。
それが頭の隅からふっと舞い降りてきたのです。

『やる気が無くてもいいじゃないか、ずるくてもいいじゃないか、
これはきっと今まで頑張りすぎてきた反動だ、これまで良く頑張ってきたね。
せめてやる気が出た時だけは思いっきり集中しよう』と自分に言い聞かせました。

それと、週に一度は外でひとりで昼食を取る、
週に一度くらいサウナに行く、を始めてみました。

普通の人には普通のことですよね?
でも私にはとても新鮮でした。
何しろ脱サラ起業して以来、
自分のためにお金を使うことをほとんどしてきませんでしたから。
会社員時代とはお金の価値観がガラッと変わったことで、
小遣いゼロ、外飲みもゼロ、
会社の経費になる範囲で昼食を月一度くらい外食するだけ、
そしてお金のかかる趣味は捨てた生き方が当たり前になっていたんですよね。
つまり、お金を使うことが怖かったのです。
会社員の時は、定期的に固定収入(給料)があったけれど、
当然のことながら、起業後は不定期ですし、売上げも変動します。
もちろん当たり前のことで、頭では理解していても、
見えない不安がいつの間にか、自分に縛りを課してきたのでしょう。
ほかにも、社会保険加入の際に記載した、就業規則の勤務時間に縛られて、
くそ真面目に朝から夕方に仕事をせねば、と思い込んできました。
今回のスランプ脱出作戦として、それも取っ払っいました。
集中できる時だけ集中する働き方に変えたことで、
作業の集中度は明らかに以前より上がりました。

きっと頑張り続けることに慣れてしまい、
疲れていたことに気付けなくなっていたのでしょう。
新型コロナ感染症の影響で、これまで年に数回やっていた
趣味のライブ演奏ができなくなったことも要因のひとつかもしれません。

人が多いところへは行けなくても、
自分ひとりで、自分の好きなところへ、自分が行きたい時に、
良く頑張ってきたねと自分へのわずかなご褒美・気晴らしを
贈ることが大切だと気づきました。
社会の縛りは仕方ないとしても、
自分で自分に課した縛りは見直せますからね。
これでまたしばらくは元気に働けそうです!」


□───────────────────□
   あなたの挑戦を応援しマッスー☆
      ワンポイントガイド
□───────────────────□

独立してすべてを自分で決められるようになる。これこそ、起業
の醍醐味です。ところが、タイプによって、その決め事の中身が
まるで違ってくるから面白い。「オレの会社だ、文句があるか」
と、好き勝手にお金を使いまくる図太い人もいれば、南木さんの
ように、慎重になり過ぎるくらい慎重になってしまう人もいます。
ただ、結論から言えば、放蕩社長より南木さんのほうが100倍い
い。南木さんは縛り過ぎてやる気がなくなったと言っていますが、
杜撰な人はやる気を失くす前に会社を失っているはずですから。
そのうえで、確かに長く自分を型にはめ過ぎていると息が続かな
くなりますから、どこかで緩めてあげることが必要です。緩める
といっても、自分のためにお金を使うことや心身を休ませること
の意義を考え、理解し、南木さんがしたように、週一回はどこか
へ行くなど、ちゃんと行動に移すことが肝要です。気をつけたい
のは、「お金を使う」や「休む」という決め事に縛られないこと。
節約したくなったらまたすればいいし、猛烈に働きたくなったら、
またそうすればいいのです。つまり臨機応変。これが長持ちの秘
訣だと私は思っています。(ますだ)



■□■───────────────■□■
 ┃ ┃ ┃ ┃ ┃編┃集┃後┃記┃ ┃  
━┛━┛━┛━┛━┛━┛━┛━┛━┛━┛  

先輩経験談に登場いただいた南木さんと直に会ったのは、
片手の指で足りるほどの回数ですが、
何万回もしゃべった気がするのは、NICeのSNSのおかげです。
そのSNSもWebサイトも、南木さんが支えて下さっています。
6年前の冬、福島県須賀川市で開催されたNICeイベントの際に
私が相談させていただいたのがきっかけで、それ以降、ずっと。
須賀川駅前広場に、ウルトラマンのモニュメントがありますが、
まさに私にとっては、ウルトラマン、恩人です。
神は細部に宿ると言いますが、南木さんの温かさが宿る
NICeのWebを、本年もどうぞみなさまご活用くださいね。

次号は1月21日頃に配信の予定です。
(NICe広報・岡部)
┌────────────────────┐
 増田紀彦代表およびNICe会員への講演・取材
 依頼はこちらのフォームにて受け付けています
 
└────────────────────┘
┌────────────────────┐
 NICeのSNSは登録も利用も無料です。
 登録ご希望の方はこちら
 ご不明点はこちらQ&A、またはメールにてお問い合わせください
 Email :jimukyoku@nice.or.jp
└────────────────────┘
┌────────────────────┐
 メルマガのバックナンバーズ 一覧はこちら
 /archives/22957

 メルマガの登録および解除はこちら
 /mailmag_entry.html
└────────────────────┘
■□■───────────────■□■

つながり力で、日本経済と地域社会の未来を拓く!

■ 発行: 一般社団法人起業支援ネットワークNICe
■ 〒152-0001 東京都目黒区中央町2-6-8-1F
■ URL:https://www.nice.or.jp
■ TEL&FAX (03) 6316-9029
■ Email: jimukyoku@nice.or.jp
■ 代表理事 増田紀彦

□───────────────□
   Copyright(C) NICe
□───────────────□

プライバシーポリシー
お問い合わせ