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vol.131【増田紀彦の「ビジネスチャンス 見~つけた」第28回:沼探し】つながり力で起業・新規事業!



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Vol.131             2020.12.11 
つながり力で起業・新規事業!メールマガジン

起業支援ネットワークNICe https://www.nice.or.jp

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このメルマガは、NICeの活動に参加された方々、
またはNICe代表理事・増田紀彦と名刺交換をされた方々、
および全国の起業家、経営者、農林水産事業者、起業・創業希望者、
地域振興関係者、中小企業支援・創業支援機関、一次産業支援機関の方々へ送信しています。


  ┃目┃次┃ ┃ ┃ ┃ ┃ 
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【1】シリーズ増田紀彦の
  「ビジネスチャンス 見~つけた」
   第28回 沼探し
   
【2】先輩経験談 
   あるある!ピンチ&リカバリー
   第20回  齋木恵津子さん(群馬県)
   
   
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増田紀彦の「ビジネスチャンス 見~つけた」

      第28回 沼探し

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今でも私は、そこそこひどい人間だが、
10代の頃は最低の人間だった(理由は省く)。

それでも人間には両面ある。
さすがに白いほうの私が、黒いほうの私に対して怒りの声を上げた。
「お前は口先ばかりで、辛いことからいつも逃げているよな」と。
そう言われればグウの音も出ない。

そこで一大反省、特大決心をした。
「これからは、あえて辛いことを自らに課す!」と。
では、何をしたらいいのか? 見つけた答えが登山だった。

体力と精神力の限界への挑戦。
生命の危険との隣り合わせの時間。もう、これしかないと。

とはいえ、素人がいきなり難所に挑むことは不可能。
1000メートル未満の丘陵の尾根歩きから始め、徐々にレベルを上げていった。

高校の山岳部に所属する同級生から入部を勧められたが、断った。
私は、自力で自然と対峙することにより、
心の中にはびこる卑怯な考えを撲滅したかったからだ。
なので、どこに行くにも一人。キャンプも当然一人だった。
もう、遠い遠い昔の話ではあるが……。


「あれ? 俺って先進的だったかも」と、
今年の流行語対象にノミネートされた言葉を目にしてニヤけた。

「ソロキャンプ」。

私にしてみれば、「何を、今さら」ではあるが、
昔と今とでは、楽しみ方も違うだろうし、
マナーや方法も変わっているだろう。
何より、装備や道具は格段の進化を遂げているに違いない。
そう思って、ネットで「ソロキャンプ」を検索してみた。

トップに出てきたのは(当然、広告は除く)、
『ソロキャンを始めたい人へ。
自由気ままなソロキャンプを楽しめる日が来る前に基本を予習しておこう』
という、やや長めのタイトルが付けられたサイトだった。

引き込まれるように読んだ。
いやいや、実に懇切丁寧かつワクワクドキドキのコンテンツである。
まさに、その長いタイトルにたがわない内容と言い切っていいだろう。

後半には記事中に紹介されていた最低限必要なキャンプ道具の一覧があり、
たとえば、「テント」という文字をクリックすると、
販売サイトに飛ぶようにできている。

ふむふむ、次に「寝袋」をクリックする……。
「ん? なんだ? どこをクリックしても行く先は楽天市場じゃないか」。

ようやく、私はことの意味合いを理解した。
このコンテンツは「ソレドコ」というサイトの一部だったのである。

「ソレドコ」は、楽天市場のいわゆるオウンメディアであり、
株式会社はてな編集部が制作協力しているサイトだ。

「沼にはまるかのように、何かに夢中になっている人たちの沼を集めました。
その道に詳しい沼人たちの語りは、あなたの沼探しに繋がるかもしれません。
誰かがはまった沼の世界をちょっと覗いてみましょう!」というのが主旨だ。
どおりで、どこを押しても楽天に行くわけである。

なので「ソレドコ」には、ソロキャンプに限らず、
「家庭のカレーの味が本格的になる」とか、「プラモデル沼」とか、
関心のある人が読んだら、ズブズブはまりそうなコンテンツが満載なのである。
当然、すべての道は楽天市場へ続く(笑)。

そんなショッピングサイトへの誘導手段であることは、
Google(の検索エンジンのアルゴリズム)だって、十分にわかっている。
それでも、このコンテンツを検索トップに表示するのだから、
いかに、検索キーワードについての秀逸な情報が掲載されているかである。

サイトは、コンテンツの充実が生命線と言われて久しいが、
つくづく、そのとおりだと痛感した。

その商品を活用する目的やシーンや結果にかかわる、
有用かつ楽しい情報(記事)がどれだけ充実しているかが勝負だ。

昨今、小規模事業者が、手軽に構築できるショッピングサイトが人気だが、
それだけを作ったところでは、どうにもこうにもならない。
「ソレドコ」→「楽天市場」のように、
ショッピングサイトに飛ばすことのできる、
充実のコンテンツサイトを、合わせて作らなければ意味がないのである。


というわけで、おおよそのソロキャンプに必要な道具も理解できたので、
冬が明けて、コロナが収まっていたら、私もソロキャンプに挑戦するつもりだ。

「そんなこと言って、体力は大丈夫なの?」と言われそうだが、心配ご無用。
実は60歳を過ぎても、私の体力はほとんど衰えていない。
なぜなら、若い頃からあまり体力がないので、衰えようがないのである(笑)。
というわけで、無理のない程度に楽しんでみる。



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「先輩経験談 あるある!ピンチ&リカバリー」

第20回 
納期迫る中、先方のミスで前の住所へ誤配送。
締切は厳守しつつも在宅ワークのマイルールも大切に

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起業したては誰もが新人。独立してから遭遇する、
始動して初めてわかる、直面するピンチや悩みの数々。
そんな「起業あるある!」事例から学ぶシリーズ。
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 齋木恵津子さん 1990年独立
 群馬県
 フリーランス出版・校正業

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書籍や雑誌などが世の中へお披露目される前に、
欠かせない工程のひとつが、校正・校閲だ。
著者や編集者がどんなに念入りに読み直し、確認しても、
プロの校正の目を通すと、驚くほどの見落としが発覚する。

誤字や脱字といった文字の誤りはもちろん、
表記の統一、文章表現や事実関係、日付やデータなどの数字、
固有名詞、歴史的事実、内容の整合性、
差別的な表現や不適切な記述はないか、そして、
文章として理解しやすいか、わかりにくくないか細部にわたり確認し、
文章制作物のクオリティそのものを高めてくれるのが、
校正専門家の齋木さんだ。

齋木さんは、かつて出版社に勤務し、校正専門部署に所属。
その経験を活かして、フリーランスの校正者として独立した。
数年前に東京から故郷へUターンし、月平均4,5冊の書籍を担当している。

「今でこそ、原稿やゲラ(校正用に印字された原稿)はネットで
PDFが送らせてきますが、以前は宅急便やバイク便で、
出版社からコピーした紙の束が届いていました。
それをもとに私が赤入れをし、編集者へ送り戻すという手順です。

独立して数年経った頃、まだ東京に住んでいた時の話ですが、
とある仕事で、ゲラが届く予定の日に届かないことがありました。
スケジュールが予定通りに進行しないことも珍しくない業界なので、
『作家さんの原稿アップが遅れているのかな』程度に思っていたのです。
それがちょうど金曜日で、そのまま土日をはさんでしまい、
月曜になっても連絡がない。
どうしたのかなと、私から出版社へ問い合わせました。
すると、なんと、私が以前住んでいた場所へ送られていたことが判明。
確かに数年前に引っ越しはしましたが、
仕事先へは漏らさず、住所変更のお知らせを送ったはずでした。
担当の編集者さんが、それをうっかり忘れてしまったようで……。
私も転居してからすでに数年が経っていたため、
送り先の住所を今さら伝える必要があるなど考えもしませんでした。

ようやく手元に届いたのは、300ページの初校前の状態のもの。
通常ならば、1週間は要するような仕事でした。
すでに4日近くもロスが生じていましたが、納期は当初予定のまま。
今の私なら、納期延長を交渉するでしょうが、当時は駆け出しの身。
私が頑張ればいいんだと、2日間徹夜でやり遂げました。
フリーランスのサガとでも言うのでしょうか、
編集者さんをかばって、無理しちゃいました(笑)。

以降は、おなじみの編集者さんにも送り先を念押しで伝える、
宅急便の営業所へ自分で取りに行くなど、
確実に、早く、私の手元に届くように努めました。
それと、私はフリーランスなので、Webサイトもありません。
ですから、たとえ住所が変わっても、連絡が取れるよう、
携帯番号とメールアドレスだけは、変更しないと決めています。
数年ぶりに思い出して『まだ校正していますか?』と、
お問合せいただくこともありますので。

校正は集中する仕事ですし、仕事場は自宅なのでついつい没頭しがちですが、
仕事は朝8時から17時、三食きちんと食べる!がマイルールです。
フリーランスは納期死守=信用第一なのはもちろんですから、
土日でも仕事をすることは多いのですが、
自分で自分の仕事ルールを決めて取り組むことも大切だと思っています」


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   あなたの挑戦を応援しマッスー☆
      ワンポイントガイド
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もし、この世に齋木さんがいなかったらと思うと、ゾッとしま
す。私は長年、起業・独立系の雑誌の編集者を務めていたので
すが、その間、すべての原稿を彼女にチェックしてもらってい
ました。大チョンボを未然に防いでもらったことも数知れず、
です。適切かつ的確に問題を指摘する技術は高度だし、加えて、
彼女の赤ペンで書いた文字が、実に美しく、読みやすいのです。
正直、汚い字で間違えを指摘されるのとは、気分が大いに違い
ます。そんな「隙のないプロ」のように思っていた齋木さんだ
けに、失敗なんてあったのだろうかと思っていたら、やはりそ
こは人間、あるんですねえ。とはいえ、実際に失敗したのは編
集者です。が、ここが大事。彼女は「相手が失敗をおかす可能
性を想定して、準備や対処をしきれていなかったことが自らの
失敗」だと捉えたのです。学びたい姿勢です。ひとつのゴール
を目指すチームにとって、何が最善か、どうすれば問題を生じ
させずに済むか。誰のせい、彼のせいではなく、より良い結果
を得るという観点から業務プロセスを考えることの尊さを、つ
くづく教えていただきました。やっぱり齋木さんはプロだ!
(ますだ)


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 ┃ ┃ ┃ ┃ ┃編┃集┃後┃記┃ ┃  
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先輩経験談に登場いただいた齋木さんに、
私も何度か原稿を見ていただいたことがあります。
神がかり的なお仕事ぶりと朗らかなお人柄に魅了され、
もう何年もの間、今でもですが、
齋木さんのことはお名前ではなく、
尊敬の念を込めて「校正さま」とお呼びしています。
笑われますけれど、自然としみついてしまいました(笑)。

校正のご依頼・お仕事のお問合せ等ございましたら、
NICe事務局のほうへご連絡くださいませ。
橋渡しをさせていただきます。

次号は12月21日頃に配信の予定です。
(NICe広報・岡部)
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