vol.114【増田紀彦の「ビジネスチャンス 見~つけた」第22回:ピンチはチャンスだが、チャンスはピンチだ】
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2020.6.12
「つながり力で起業・新規事業!」 メールマガジンVol.114
起業支援ネットワークNICe /
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このメルマガは、NICeの活動に参加された方々、
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および全国の起業家、経営者、農林水産事業者、起業・創業希望者、
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┃目┃次┃ ┃ ┃ ┃ ┃
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【1】 シリーズ
増田紀彦の「ビジネスチャンス 見~つけた」
第22回 ピンチはチャンスだが、チャンスはピンチだ
【2】 「先輩経験談 あるある!ピンチ&リカバリー」
永友一朗さん(神奈川県)
実績がありながらも、独立時に営業せず依頼も来ず。
他者目線で強みを発見し、シンプルにわかりやすくPR
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増田紀彦の「ビジネスチャンス 見~つけた」
第22回 ピンチはチャンスだが、チャンスはピンチだ
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ピンチはチャンスという。
だとすれば、コロナ禍の今こそ、歴史的なチャンスが到来している、
そう言っていいのかもしれない。
ワクチンや治療薬の開発に成功すれば、これはもう世紀の大事業。
一方、様々な業種において、もともと有する資源を活用し、
コロナ対策関連商品を次々と開発する動きにも力づけられる。
アパレルメーカーはマスクを、文房具メーカーはフェイスシールドを、
風船メーカーは防護服を、酒造メーカーは消毒用アルコールを、
機械メーカーや電機メーカーも、人工呼吸器や検査製品を次々製造。
我が国のあらゆる業界が底力を発揮して、市場ニーズに応えようと懸命だ。
また、「巣籠もり市場」を狙ったリモート関連や宅配関連、
食品関連やゲーム・ホビー関連ビジネスの伸長は言うまでもない。
自社に潜む実力(経営資源)をしっかりと認識・自覚し、
成長市場に向けて、その力の結晶を投入する……。
私が常々訴えている視点だが、
今こそ、この考え方が力を発揮する時ではないだろうか。
もっとも、多くの読者は、すでにそうした視点をお持ちだろう。
そこで今回は、
「チャンスといえども、やってはいけないこと」を話題にしたい。
「これはいけるぞ」とその気になって安易に手を出し、
結果、業法違反に問われてしまう事例が後を絶たないからだ。
とくに最近、目につくのが、
行政機関に提出する申請書の作成代行サービス。
ご存じのように、コロナで業績が大幅ダウンした事業者支援のため、
経済産業省(中小企業庁)は5月から持続化給付金制度をスタートさせた。
その直後から「持続化給付金」と検索エンジンに入力すると、
次々と「申請を代行します」という広告コンテンツが表示された。
また私宛に、同様の内容のメール広告も届いた。
が、有償で行政機関宛ての申請書作成を代行できるのは行政書士だけであり、
事業者がそれを請け負うと、行政書士法違反になる。
ちなみに中小企業診断士や税理士ですら、それは認められていない。
ただし、顧問先に対して、申請がうまくいくよう、
士業の方々がアドバイスを行うことは構わない。
もっとも、「アドバイスならいい」というところに目を着け、
代行料金ではなく、コンサルティング料金だと言い換える事業者もいる。
実際のところ、新規事業開発などにからむ行政機関の補助制度は、
それなりにハードルが高く、しっかりした事業計画を記載しないと、
容易には採択されない。
そのために専門家のアドバイスが必要になる場面も少なからずある。
しかし、持続化給付金に関していえば、
理念も計画も将来性もへったくれもなく、
単にコロナのせいで、売り上げが落ちたことを伝えればいいだけであり、
申請フォームの入力に際しては、何らの専門性も必要ない。
にもかかわらず、「着手金ゼロ」だの「あくまで成功報酬」などと、
あたかも「大変な作業を手伝う」ごとき宣伝するのは、
業法違反にとどまらず、ビジネス倫理としても問題がある。
(最近、Googleも違法性に気づいたようでネット表示はなくなった)
また、経理代行などを手がける人も気をつけてほしい。
昨今の副業ブームに目をつけ、
会社員に名目的に副業を開業させ事業所得を赤字にし、
給与所得と相殺して節税する手法をコンサルしていた人物が逮捕されている。
そう書くと、「脱税指南」が罪に問われたかのように思う人もいるだろうが、
そうではなく、この人物は税理士資格がないのに、税務コンサルをしたため、
税理士法違反に問われたのである。
ちなみに税務書類の作成も税理士にしか許されていない業務である。
なので確定申告書類の作成は、税理士に依頼しない場合、
自分自身で行うしか手立てはない。
そのほか、宅建資格を持たずに不動産売買を繰り返せば宅建業法違反、
営業許可を受けずにクルマに人を乗せて運賃を取れば道路運送法違反、
同じく許可を受けずに人を宿泊させて料金を取れば旅館業法違反である。
また、飲食店の休業を見て、「弁当が売れる」と考えた人もいたようだが、
勝手につくって売れば、食品衛生法違反になる。
弁当の製造販売をしたければ、保健所から許可を取る必要があるし、
許可取得に際しては、家庭用とは別の厨房を新たに設けるなど、
手間も資金もかかるのが実情だ。
チャンスに気づくことはいいことだし、
気づいたら即座に行動に移すことも大切。
ただし、事業には、それを規制する様々な法律がついて回ることをお忘れなく。
最後に念のため。
秋冬シーズンに、コロナとインフルエンザでマスク需要が高まるだろうが、
それを見越し、今のうちに買いだめして転売しようなどと、ゆめゆめ思わないこと。
ご存じとは思うが、それをやったら、国民生活安定緊急措置法違である。
違反した場合は1年以下の懲役、もしくは100万円以下の罰金、
あるいはその両方が科される。ご注意を。
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「先輩経験談 あるある!ピンチ&リカバリー」 第14回
実績がありながらも、独立時に営業せず依頼も来ず。
他者目線で強みを発見し、シンプルにわかりやすくPR
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起業したては誰もが新人。独立してから遭遇する、
始動して初めてわかる、直面するピンチや悩みの数々。
そんな「起業あるある!」事例から学ぶシリーズ。
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永友一朗さん 2009年起業 神奈川県藤沢市
ホームページコンサルタント永友事務所 代表
https://8-8-8.jp/
商工会連合会エキスパート/会議所専門相談員等公職登録
Google社公認Googleマイビジネスゴールドプロダクトエキスパート
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全国各地から招かれ、中小企業経営者からWebのプロにまで、
わかりやすく役立つWebツールの活用法を伝授している永友さん。
2019年の著書『Googleマイビジネス 集客の王道~Googleマップから「来店」を
生み出す最強ツール』(技術評論社)は、発売から1年以上も
Amazonの売れ筋ランキング・店舗販売管理カテゴリで1位を獲得した。
そんな永友さんだが、10年前に独立した当時、
「仕事の依頼が来ないなぁ」と、2、3カ月じっとしていたのだという。
前職は財団法人勤務で、経営者や店舗のホームページアドバイスや、
産業情報ポータルサイトのWebマスターとしても活躍。
さぞ、当時のご縁やそれまでの顧客を見込んでの独立かと思いきや、
まったく営業をかけなかったという。
「独立しますのでよろしく、をしたくなかったのです。
奥手と言うか、遠慮と言うか、気が引けて。
開業届を出し、サイトとブログをつくって、じっとしていました(笑)。
今思えば、ご依頼が来るわけないですよね。
このままじゃダメだなと、地元の商工会連合会の専門家登録をして、
講師としてお声をかけていただくようになりました。
結果的には、仕事をくださったところからの横つながりで、
セミナー講師のお仕事が少しずつ広がっていった気がします。
でも、『セミナー良かったです。またぜひお願いしたい』と
言われて、その気になって待てども、次の年にご依頼は来なかったり、
『またぜひ』が、5年後とか8年後とかだったり。
社交辞令というものに遭遇した経験がなくて、鵜呑みにしていました(笑)。
ベタな方法ですが、関係先の商工会議所に顔を出す、
講師派遣会社へ登録する、公的団体へセミナーの企画を提案するなど、
自ら動いてみました。今でも営業のようなことが本当に苦手ですけれど、
タメ口で断られたこともあり、心が何十回も折れそうになりました。
そんな時に、力を与えてくれたのは、やはり人とのつながりです。
私は今もですが、ホームページ制作会社や広告代理店とは一切の
雇用関係・資本関係がない、完全中立のホームページコンサルタントです。
独立当時はこの「中立」が、自分の強みだと思って、旗印にしていました。
でも独立して半年ぐらいの時、ご縁のあった社長さまから、
『永友さんの話は、本当にわかりやすい』とおっしゃっていただき、
それが選ばれている理由、自分の強みなんだと、気が付いたのです。
それ以降、「わかりやすい」と標榜を変えて、PRの軸にしました。
シンプルに打ち出したことで、ご依頼も増えたかと。
何気ない会話、人とのコミュニケーションの中に、
独りよがりになりがちな自分への、大ヒントがあると実感しています」
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あなたの挑戦を応援しマッスー☆ワンポイントガイド
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こう言ってはなんですが、実際、私から申し上げることは特に見当た
らない気がします。さすがは、人に物事をわかりやすく伝えると評価
の高い永友さんです。勤務を辞して独立をした人が陥りやすい失敗を
ちゃんと(?)おかし、その後、正しいリカバリーショットを放って
仕事を軌道に乗せ、さらに、顧客との対話を通じて自己の強みを認識
し、それを旗印にして実績を積み上げている……。これでいいのです。
むろん、巨額の投資を行って始める事業であれば、見込み違いなど、
到底許されるものではありませんが、永友さんのように、自分自身を
商品とする事業を営む場合は、事前の周到な計画作り以上に、独立後
の実体験に基づいた分析や改善が極めて重要です。なぜなら、挑戦・
失敗→反省・分析→改善・挑戦というプロセスを踏むことこそが、人
間に成長をもたらす原動力であり、永友さんのようなお仕事の場合、
自身の成長が、そのまま商品力の強化になるからです。失敗から学び、
力をつけることがいかに大切かを、あらためて永友さんから教えてい
ただいた気がします。(ますだ)
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┃ ┃ ┃ ┃ ┃編┃集┃後┃記┃ ┃
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学校が再開されて、近所の子どもたちの遊ぶ声が、
一段と弾んでいるように聞こえて、釣られて笑ってしまいます。
みなさん、体調お変わりないですか?
暑くなってきて、外出時のマスク装着は
少しきつく感じるようになってきましたね。
マスクにハッカ油をスプレーしたり、
瞬間氷スプレーをかけたり、
熱中症予防のアイデアや新商品も、いろいろ出ています。
私はもっぱら日傘と、保冷剤をいくつかポケットに忍ばせています。
みなさんもどうぞ、例年以上に、熱中症にお気を付けくださいね。
次号は6月21日頃に配信の予定です。
(NICe広報・岡部)
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