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NICeなビジネスプランコンテスト入賞者に協力いただき、プラ ン発想の起点・動機、受賞後の進展、事業実現過程での頑張り どころなどをご紹介。起業・新規事業のヒントに。
「NICeなビジネスプラン誕生秘話」第10回 萩原涼平さん(群馬県甘楽町)



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   「NICeなビジネスプラン誕生秘話」 第10回

 第4回NICeなビジネスプランコンテスト ファイナル進出・グランプリ

 萩原涼平さん(群馬県甘楽町)
 群馬県甘楽町地域おこし協力隊
 
 グランプリ受賞プラン名称
 『孤独な高齢者を救う! Zoomを活用した会話型見守りサービス』

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◆地域とICTと福祉を組み合わせ、自然な笑顔があふれる社会へ

群馬県の南西部、人口約13000人の甘楽町(かんらまち)で、
2016年4月から地域おこし協力隊員として活動している萩原涼平さん。

同年12月開催の第4回NICeなビジネスプランコンテストに、
『孤独な高齢者を救う! Zoomを活用した会話型見守りサービス』を
エントリーし、ファイナルステージに登壇した。

このプランは、孤独を感じている在宅の一人暮らし高齢者と、
社会に貢献したいと思っている甘楽町の活動的なシニアとをビデオ通話でつなげ、
会話型の見守りサービスで孤独感を解消すると同時に、
地域のシニアたちの生きがい、居場所、やりがいも創出するという事業だ。

萩原さんはファイナルステージのプレゼンで、最後に大きく息を吸い、
声のボリュームを一段上げて、
「高齢者の孤独をなくし、誰もが孤独を感じず笑顔になれる社会へ。
私の人生をかけて変えていきます。今日ここから使命感を持って
サービスを作り上げていきます!」と訴え、グランプリを獲得した。


◆高齢化率約3割の甘楽町で、ゼロから関係性を築きながら事業化を立案

発案のきっかけは高校生の頃。
一人暮らしの祖母の家へよく遊びに行く萩原さんは、
言葉には出さずともどこか寂し気な祖母の姿を見ては、心を痛めていた。
「足が悪くて外出もままならず、誰とも会話しないまま過ごす日もあって、
寂しそうだなと…。ちょうど独居老人の孤独死がマスコミで報じられ始めた頃。
祖母のようなお年寄りが全国にいる。話し相手や頼れる人がいない高齢者の孤独を
何か少しでも解消できるような、そんな事業をしたいと思い始めたのです」

ネットと福祉をつなげ、地域活性化にも貢献したい。
地域おこし協力隊として赴任した地は、それまで縁のなかった甘楽町。
移住後は協力隊としての仕事のほか、地域の集いやボランティアにも積極的に参加。
約半年で、甘楽町のシニア500人以上と実際に会い、関係を築いていった。
孫のような立場で、一人暮らし高齢者の本音に耳を傾け、その一方で、
地域のために貢献したいという活動的なシニアが多いことにも気付いた。

2016年9月に『シニア向けスマホ教室』を初開催。好評を博し、翌月からは、
6回シリーズでじっくり学べる教室『シニア向けスマホサロン』を立ち上げ、
今現在、第4期を継続するほど人気教室とさせている。

「参加したシニアの8割以上が、今やFacebookやlineを使いこなしています。
サロンそのものも交流場所、居場所になったことで、
ここをベースにWebを使って、甘楽町の活動的なシニアと
全国の一人暮らしの高齢者をつなげたいと、事業構想が現実味を帯びました」


◆応援や励ましを力に法人化&地域内外との連携で『EMOTOMO』スタート!

「今思うと、移住当時は思いだけが先走っていたなぁと。
外からやって来た若造がやけに暑苦しいことを言っていると、
煙たく思われた方もいらしただろうと、反省しています。
それでも応援くださる方もいて、本当に感謝しかありません。
もっと自分の頭を下げて、みなさんから、経験や知識、頭脳をお借りしようと。
これが大きな力となりました」

そしてNICeなビジコンでのグランプリ受賞を持ち帰ると、
町のみなさんが我がことのように喜んでくれたことが心から嬉しかったという。
地元・上毛新聞へ吉報を連絡してくれた人のおかげで、
受賞記事が掲載されると、さらに応援や励ましが増えた。

2017年2月、会話型見守りサービスの名称を『EMOTOMO』とし、
5月にNPO法人ソンリッサ(スペイン語で笑顔の意)を設立。
協力してくれる甘楽町のシニアをシニアコミュニケーターと命名し、
趣味や得意分野をデータ化してベストマッチングを目指しつつも、
支援する側・される側を明確に分けない、温かいサービスを提供する方針だ。

夏には、同県の南牧町の古民家カフェの協力も得て、会話テストも実施。
そして、つい先日の10月12日から、無料モニター募集を開始した。

「甘楽町をはじめ、全国には、自分の住む地域や社会のために貢献したい、
という思いを持つ活動的なシニアの方がたくさんいると思います。
甘楽町をモデルに、全国へと広めていきたい」

地域おこし協力隊として、サロン主催者として、NPO代表として、
“甘楽町の孫”のひとりとして、休日もない多忙な日々が続いている。
でも、そこは若さ!で。
萩原さんの“人生をかけた笑顔づくり”は着々と広まり始めている。


▲左:2016年12月 第4回NICeなビジネスプランコンテスト表彰式にて。右:上毛新聞
▼左:甘楽・富岡の地域情報紙『ニューライフ富岡』にも掲載


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 萩原涼平(はぎわら・りょうへい)さん/群馬県甘楽町
 群馬県甘楽町地域おこし協力隊
 NPO法人ソンリッサ 代表理事
 https://npo-sonrisa.com/
 EMOTOMO
 https://emotomo-mimamori.com/
  
 ○プロフィール 1994年7月8日、群馬県前橋市出身。
 起業・経営を学ぶため、東京のビジネス専門学校へ進学し、卒業後は
 ベンチャー企業に1年間勤務。2016年4月から群馬県甘楽町地域おこし
 協力隊員として活動を開始。町内のシニアと積極的に関わり、10月か
 らは6回シリーズで基礎から学べる教室『シニア向けスマホサロン』を
 町内の古民家カフェで開始。好評を博し、現在4期が開催中。同年12月
 の第4回NICeなビジネスプランコンテストを皮切りに、2017年はCROSSP
 OINT2017ファイナリスト、Meditechビジネスコンテスト第3位、地域・
 まちなか活性化コンペ2017ファイナリストに。2017年2月、サービス名
 を『EMOTOMO』と命名し、5月NPO法人ソンリッサを設立。現在募集中の
 無料モニター期間を経て、いよいよ年内から本格スタート!
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2017.10.22 配信
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2024-11-20 | メルマガ

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