pickup! NICe日記 第60回 原澤雅和さんの『恵方巻きの売り方』
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【増田紀彦の講評】
講評:実に鋭い! 筆者の桜木覚さんは、昨今の恵方巻きの売り方の問
題点をこう説明しています。「『恵方巻きの出来合いを売る』という方
向に行ってるのは、スーパー業界としては下策だと思う。それだと一本
買ったら、その日の夕食はおしまいで、拡張性がない」。まったくです。
もちろん普段は大した消費をしない下位客が、恵方巻きをつかむことで
客平均単価が上がるという側面もあるのでしょうが、やはり私もスーパ
ーは商機を逸していると感じます。桜木さんは言います。「例えば風水
と関連付けて、『こういう具の組み合わせをすると、こういうお願い事
に効く』ってヤるだけで、バラエティに富んだ具を買わなきゃならなく
なるので、客単価は相当上がるんじゃないか」と。確かに……。恵方巻
きの販売に限らず、商売にとっては、創意工夫と労を惜しまない取り組
みが不可欠なのだということを、桜木さんの日記は教えてくれています。
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「pickup! NICeな仲間の日記から」
第60回
原澤雅和さんの『恵方巻きの売り方』
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全国各地の異なる業種・地域・世代の人々が出会い学び合う
NICeのSNSの投稿から、今回は、増田代表が選んだ
2018年2月 月間最優秀日記をご紹介。
なお、毎月の最優秀日記を候補に年間グランプリを年末に決定します。
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「恵方巻きの大量廃棄に異議あり!」
というチラシが話題になってるそうですが
http://www.narinari.com/Nd/20180247953.html
そういう正義とか善意の話じゃないんですよね。
実は古典的な生鮮品のプロモーションです。
生鮮品は廃棄ロスのリスクが高い。
リスクを避けるために「限定生産」というのは普通の対策です。
通常は「特選恵方巻き!完全手作りにつき、限定何本!お早めに!」
という売り方になるんですね。
ですが、そういう「当たり前の広告」では、
「集客」はできても「拡散」にまでは届かない。
バズマーケティング的には
「拡散すると、イイ人に見えるよキャンペーン」とするのが、
必然なんでしょうね。
というか、多分利益率の問題なんでしょうが、
「恵方巻きの出来合いを売る」という方向に行ってるのは、
スーパー業界としては下策だと思う。
それだと、一本買ったら、その日の夕食はおしまいで、
拡張性がない。重いですしね、恵方巻き。
「恵方巻き」てのは、イベントとしてこそ盛り上がる要素。
「いかに自宅で豪勢な寿司ダネを買わせるか」にシフトチェンジして、
「だからイイ酒」「イイ米」「イイつまみ」
「プレゼントとか」「縁起物とか」と、
周辺へ需要を拡大していくべきでしょう。
例えば風水と関連付けて、
「こういう具の組み合わせをすると、こういうお願い事に効く」って
ヤるだけで、バラエティに富んだ具を買わなきゃならなくなるので、
客単価は相当上がるんじゃないかと思います。
そーゆー工夫をしたスーパー、あるかな?
※2018年2月6日投稿
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神奈川県横浜市/NICeユーザー・原澤雅和(はらさわ・まさかず)さん
桜企画 代表
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※これまでの月間最優秀日記はこちら
http://www.nice.or.jp/nicediary
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