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NICe代表理事の増田紀彦が、NICe正会員・協力会員・賛助会員、寄付者と公式サポ ーターへ送っている【NICe会員限定スモールマガジン増田通信】の中から、一部のコラムを抜粋して掲載しています。
増田通信より「ふ〜ん なるほどねえ」143 定価48万6000円の書籍



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<最近の発見> 定価48万6000円の書籍
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日経メディアマーケティング(日経MM)が発刊した『未来市場 2018-2027』。
辞書並に分厚い本で、ページを繰るのがいささか面倒そうだが、
10年後の成長市場とその規模を緻密な分析で予測していると、評判になっている。

私も一冊仕入れようと思い、日経MMの購入サイトを開いて、ビックリ。
定価48万6000円(税込み)! ん~~、高い。が、著者は言う。

「これまでの市場予測レポートは、将来の市場規模の結論だけが書いてあり、
その数字に至る根拠が示されていない。本書はそこをしっかり示している」と。
なるほど。とはいえ、おいそれと手の出る額でもない。
それこそ100円の古本なら、4860冊も買える金額である(笑)。

だが、この本を購入する人がいるのも事実だ。
企業の新規事業開発部署や経営企画部署の人たちである。
この人たちは、新規事業の立ち上げに際し、
役員などに「根拠ある」数字を示して、事業の妥当性を説明する必要がある。

これまでは、その数字を得るため、コンサルティング会社などに、
何百万円、時には何千万円という大金を支払ってきたのである。
その値段と比較すれば、このレポートは超格安と言えるだろう。

ものの価格の高い・安いは、無条件に語れるものではない、
ということを伝えたくて、この事例を紹介してみた。

その商品は何と比べると割高と思われ、何と比べると割安と思われるのか?
つまり、商品内容と価格を決定する際に、
どんな商品をベンチマークするのかをよくよく検討すべき、ということだ。

低価格商品をべンチマークして、それよりも付加価値を上げることで、
少し高めの価格を設定しようと考える経営者が少なからずいる。
例えば1000円の商品を改良して、1500円の商品を開発しようという発想だ。
確かに完成した商品は、1000円のものより高品質かもしれないが、
その付加価値を、市場が商品選定の不可欠項目と捉えてくれなければ、
それは単なる贅沢と判断され、売上に結びつかない事態が往々にして起きる。

半面、1万円の商品をベンチマークし、それと同様の価値を提供する商品を開発し、
5000円や4000円という価格を付けた場合は、どうか?
恐らく、市場からは「お得である」という評価を得て売上を伸ばす事になるだろう。

儲かるか、儲からないか。
それは、「誰に、何を、いくらで売るのか」の答えの出来栄えいかんである。

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増田紀彦NICe代表理事が、毎月7日と14日(7と14で714(ナイス)!)
に、NICe正会員・協力会員・賛助会員、寄付者と公式サポーターの皆さん
へ、感謝と連帯を込めてお送りしている【NICe会員限定レター「ふ〜ん
なるほどねえ」スモールマガジン!増田通信】。
第143号(2018/3/7発行)より一部抜粋して掲載しました。
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