NICeつながり祭り2017【同時開催】第5回NICeなビジネスプランコンテスト本選 レポート
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2017年12月9日(土)日本政策金融公庫 東京中央支店にて、NICe主催、日本政策金融公庫 共催 NICeつながり祭り2017【同時開催】第5回 NICeなビジネスプランコンテスト本選が開催された。プログラムは全国各地のみなさんが出会い、知り合い、“つながる”ための8部構成。参加者は、北海道、青森県、岩手県、宮城県、秋田県、福島県、茨城県、栃木県、群馬県、埼玉県、東京都、千葉県、神奈川県、新潟県、富山県、山梨県、静岡県、愛知県、三重県、大阪府から105名が駆けつけた。また会場を移しての第8部「NICeうまいもの祭り」も盛り上がり、NICeの年に一度の祭典は8時間以上におよんだ。
■オープニング
NICe正会員・上久保瑠美子氏が制作したオープニング映像で“開祭”。2017年を振り返り、全国各地で開催してきたセミナーやイベント、増田紀彦代表理事からの開催に向けたメッセージ、そして8部構成の大充実プログラム紹介など、来場のみなさんもスクリーンに見入った。
【増田紀彦代表理事から、開催に向けたメッセージ】
超長寿化社会の到来が確実な日本。
やがて多くの人が、
雇用や社会保障に頼らず、
自立して、人生をまっとうしようと
考える日が訪れるでしょう。
そうならなければ、
日本は社会を維持することが困難になるからです。
【学生】のうちに、
自立できる自分を目指して様々な可能性を探る。
↓
【社会人】のうちに、
勤務と並行して、自立・自営を準備する。
↓
【老後】ではなく、
生涯現役を目標に、自分らしい社会生活を積み重ねる。
日本人の人生図式は、このように変化するはずです。
私たちNICeは、
この変化に気づかず、対応できず、
不本意な人生を過ごしてしまう人を減らしたい、
というより、この変化を、
自分らしい人生を手に入れるチャンスと、
とらえる日本人を増やしたい!
そう考えて、今年の「つながり祭り」を準備しました。
さあ、今日のこの場をフルに活用して、
あなたも、つながってみませんか。
人生を豊かにしてくれる仲間たちと、
そして、未来の自分自身と。
総合司会は、プロのナレーターでもある
NICe協力会員の梶田香織氏
「みなさん、ようこそお越しくださいました! 年に一度のNICe祭り、プログラムは大充実ですのでいつもよりやや早口です。さっそくNICeオリジナルのつながり方を体験していただきましょう」と、プログラム第1部のファシリテーター、小林京子理事へマイクをつなげた。
■プログラム 第1部
つながりワークショップ
「わずか数分で“つながり”大前進!名刺交換はもう古い?!」
ファシリテーター NICe理事 小林京子氏
最初のプログラムは、NICeイベント恒例の「つながりワークショップ」。名刺交換だけではわからない、その人の“人となり”、人としての経験や資源や想いを短時間でわかり合おうという、NICeオリジナルの自己紹介&交流ワーク。参加者には、ひとり1枚ずつ『つながりQ(キュー)2017』シートとマジックが事前配布されている。考案者の小林京子理事から記入方法が説明され、一斉に書き始めた。
会場内を見回っていた小林理事は記入時間の終了を告げ、北海道、福島県、愛知県、山梨県、埼玉県から参加した数名にマイクを向け、場内を和ませた。「ほかに〇〇県からお越しの人は? (挙手)多いですね!」「大切にしているものは、心ですか。そう書いた方はいらっしゃいますか?(挙手) わ、女性が多いですね~」「持っているものでは、お子さん。今日も背中にお子さんを“背負っています”がおふたりいますね」「来年の目標はチャレンジ系の言葉、やはり多いですね。では、席がグループ単位になっていますので、グループ内でこのつながりシートを見せながら自己紹介してください!」
▼参加者の半数以上が初参加、にも関わらず、つながりシートでの自己紹介タイムはあっという間に和やかな雰囲気に包まれ、拍手や笑い声がわきあがる
「人となりを知るつながりワーク、いかがでしたか? NICeのイベントはいつもこの自己紹介から始まります。たくさんのご縁を紡ぎ、毎年、各地で開催してきました。今年の5月には、千葉県南房総市のみなさんにご尽力いただき、1泊のイベントを実施しました。その時の頭脳交換会のテーマのひとつが、房州(ぼうしゅう)うちわの振興でした。その後、どう展開されているのか、5月にプレゼンされた南房総市商工課の金井さんにご報告をいただきます」
◎スペシャルプログラム◎
「房州うちわ」再興への挑戦
~本年5月開催、NICe頭脳交換会in南房総での応援を受けて~
プレゼンター 金井良介氏 南房総市商工観光部商工課
金井さんは5月に開催したNICe頭脳交換会で、「伝統の房州(ぼうしゅう)うちわを守り、伸ばすための知恵を!」と題し、房州うちわの特徴と、抱えている課題を提示し、参加者からアイデアを募った。
その後報告では、まず房州うちわについての説明からスタート。京うちわ、丸亀うちわと並ぶ日本三大うちわのひとつで、千葉県では初となる、国の伝統工芸品だ。だが、かつては1000人ほどいた職人が、今では4名。このままだと職人の高齢化が進み、伝統工芸が消えてしまう。5月の会で「どうしたらいいのか」と訴えた金井さんに対し、地元千葉県、埼玉県、東京都、神奈川県、愛知県から参加した39名がアイデアを出し合ったのだった。
参考:
NICe頭脳交換会 in 南房総レポート プレゼン4
「いろいろなアイデア、ご意見を出していただきました。例えば、ブルーベリーの香り付き。畳めるうちわ。超高級うちわ。房州にかけて防虫うちわなど、ユニークなアイデアもいただきました。その中で、神社で付加価値をつけて売ったらどうかと。昨今のプラスチックうちわは非常に安価で、房州うちわは1本2400円、価格では太刀打ちできません。普通には買ってもらえない、ならば、神社のご利益が付加価値になる、というアイデアでした。その後、調べてみると、うちわにはもともと邪気を打ち払う、というご利益があるとわかりました。南房総市には日本で唯一、料理の神様をまつる高家神社があります。そこで販売しようということになり、現在、地元大学の学生さんとコラボしてデザインを検討しているところです。本当にありがとうございました。これからも房州うちわをよろしくお願いします!」
■プログラム 第2部
あなたの一票がグランプリを決める!
「第5回NICeなビジネスプランコンテスト」ファイナルステージ
「つながり力を発揮して、新たなビジネスを起こす!」。NICeの活動目的を推進するため、全国から新たなビジネスプランを募集し、その中から秀逸なプランを選抜して、事業化および事業発展のための様々な応援を行う取り組み「第5回NICeなビジネスプランコンテスト」(共催 日本政策金融公庫/・協賛 リクルートキャリア アントレ、いわき信用組合、ケンテックシステムズ)。
最初に、前回グランプリを受賞した萩原涼平さん(群馬県)から、受賞プラン「孤独な高齢者を救う!Zoomを活用した会話型見守りサービス」の進展報告と、本選出場者へのエール、トロフィー返還式が行われた。
▲群馬県甘楽町の地域おこし協力隊員でもある萩原さんは、ビジコン翌年2017年2月に、会話型見守りサービスの名称を『EMOTOMO』とし、5月にNPO法人ソンリッサ(スペイン語で笑顔の意)
https://npo-sonrisa.com/を設立。また、10月にはユヌス&ユースソーシャルビジネスデザインコンテストに出場し、社会人部門で見事優勝! 11月にはパリで開催されたソーシャルビジネス国際会議Global Social Business Summitで表彰され、世界中から集まった若者の前でプレゼンテーションも行った
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そして、いよいよ「第5回NICeなビジネスプランコンテスト」本選へ。
一次選考(書類選考)・二次選考(審査委員選考)を通過した上位5名のファイナリストたちが、ひとり5分間のプレゼンテーションを行い、その後、イベント参加者全員による投票でグランプリを決定する本選のファイナルステージへ!
コンテストの概要および審査方法は以下のとおり
http://www.nice.or.jp/archives/39755
○応募期間 2017年9月5日(火)~2017年10月27日(金)
○応募総数 121件
○男女別 男性61件 女性60件
○地域別
北海道2件 青森県1件 秋田県2件 宮城県5件 福島県32件
山形県2件 茨城県2件 栃木県4件 群馬県3件 埼玉県4件
東京都10件 神奈川県3件 新潟県6件 静岡県1件 福井県1件
愛知県20件 三重県1件 岐阜県1件 滋賀県2件 京都府2件
大阪府5件 奈良県3件 兵庫県1件 広島1件
福岡県3件 熊本県3件 鹿児島県1件
合計121件
○2二次選考 審査委員
伊藤麻美氏 NPO法人ビタショコ 事務局長(名古屋市)
菊池保人氏 株式会社リクルートキャリア アントレ編集長(東京都)
寺田勝紀氏 株式会社ベンチャーコンサルタント 代表取締役(大阪市)
本多洋八氏 いわき信用組合 理事・地域開発部長(福島県いわき市)
○審査委員長
増田紀彦 一般社団法人起業支援ネットワークNICe代表理事
○審査方法
一次選考(書類選考)、二次選考(審査員審査)。
二次選考の審査員審査では、独自性、市場性、実現可能性、連携性の4項目に
対して各項目10点満点、合計40点満点で、4人の審査委員がそれぞれ採点。
上位5名が、本選(ファイナルステージ)に進出。
〇グランプリ決定方法
上位5名が、各5分のプレゼンテーションを行い、
会場のオーディエンス全員による投票でグランプリを決定。
ファイナルステージの司会は、二次選考審査委員でもある
ベンチャービジネスカレッジ代表の
寺田勝紀氏。
寺田氏の呼びかけにより、来場者全員による「NICeプラン!」のかけ声で、
ひとり5分間ずつのプレゼンテーションがスタートした。
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小倉健二さん(埼玉県)
「NSCパワーアッセンダーで3つの守るを実現する。
(1.インフラを守る。2.人命を守る。3.ドローンやロボットを守る。)」
松山久美さん(愛知県)
「まちの保健室」づくり
妊娠・出産を経験した女性のための健康サポートシステム運営事業
川野真理子さん(東京都)
「首都圏の飲食店にふるさと応援団が集う
拠点から始まる「何度も行く!ファンを作る!地域創生事業」」
佐々木亜由子さん(愛知県)
「子どもの「やりたい」を見つける!
学校では学べない社会体験! 」
高木千歩さん(新潟県)
「クラフトビールで町おこし
「妻有ビール」プロジェクト」
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その後、参加者全員による投票が行われた。
結果発表は、プログラム第7部にて。
■プログラム第3部
頭脳交換会 みんなで考えよう、お米の未来
『日本から、お米と農家が消えてしまわないために!』
~お米はどうしたら売れる? 米や野菜の販売以外に
農家が儲かる手はないの?~
プレゼンター 樋口 徹氏
有限会社白羽毛ドリームファームhttp://shirahake.com/
ファシリテーター NICe増田紀彦代表理事
頭脳交換会とは、ひとりで100分間考えるよりも、100人で一緒に1分考えたほうがアイデアが出る、NICe流の勉強会のこと。プレゼンターが自身の事業プランや課題を発表し、それをもとに参加者全員が「自分だったら」という当事者意識で建設的なアイデアを出し合い、ブラッシュアップや問題解決を図っていく。今回は、新潟県十日町市で美味しいお米を生産している(有)白羽毛ドリームファームの樋口徹さん、樋口良幸さんが登壇。ファシリテーターを務める増田代表から、プログラムの趣旨が説明された。
「みなさん、こんにちわ。第3部でやっと代表の登場でございます(笑)。
これから樋口徹さんにプレゼンしていただき、2つのお題について、アイデアを出していただきます。1つめのお題は、お米はどうしたら売れる? 2つ目は、米や野菜の販売以外に農家が儲かる手はないの? です。樋口さんたちのメイン商品はお米ですが、お米を生産するに至るまでに、さまざまなものが関連しています。農地、農機具、周辺の環境、土、水、肥料など、商品であるお米以外に、経営資源はいっぱいあるのです。そういうものにも着目して、自由にアイデアを出し合っていただきます。
樋口さんたちは魚沼産コシヒカリという有名なブランド米を生産されています。場所は新潟県十日町市の中里地域。その中でも地図でなかなか見つけられないような、20軒の集落、白羽毛(しらはけ)という地区で営農されています。手間暇かけて一生懸命に、あるいは大変だということがみなさんにも伝わると思います。
テーマは、『日本から、お米と農家が消えてしまわないために!』ですが、頭脳交換でアイデアを出すのは樋口さんのためだけ、農家のためだけではありません。普段関わりがない人も、実は、自分のアイデアが異業種の役に立つんだということを体感していただけると思います。『素人ですけれど……』といったアイデアが、実は玄人からすれば、目からウロコということが多々あるのです。では、さっそく徹さん、お願いします!」
樋口徹さんは、新潟県十日町市白羽毛の地図、周辺環境、地域の伝統行事、お米づくりの様子など、画像を示しながらプレゼンをスタート。
白羽毛ドリームファームのそもそもの発端は、故郷を思う気持ちから始まったという。20軒の小さな集落で高齢化が進み、ひとつ、またひとつと休耕地が増え、故郷の原風景が変わっていくことに心を痛めていた樋口さんらは、「じゃ、自分たちで農家の会社をやろう!」と2006年に、(有)白羽毛ドリームファームを設立。全員が「樋口姓」だが血縁関係はない。故郷をどうにかしたいという想いから、一緒にやろう!と立ち上がった兼業農家の息子たち4人だという。
白羽毛は、毎冬3mもの雪が積もる日本有数の豪雪地帯で、さらに河岸段丘(河川に沿った階段状の地形)の街でもあり、その高低差は約100m。機械が入れる規模の平田だけでなく、人力でやるしか手がない棚田も多い。近くに渓谷もあり、お米づくりに使用している水は、この日本三大峡谷のひとつ・清津峡から流れるミネラル豊富な雪解け水だ。
年明けには、豊作を願う伝統行事「とりおい」、「松焼き」などを行い、3月頃から米づくりが始まる。とはいえ、田んぼにはまだ2mもの雪が溶けずに積もったまま。樋口さんたちの仕事はブルドーザーを使った除雪からスタートする。夏は一転、日中の最高気温が35度まで上昇する日も少なくない。夏に欠かせない作業のひとつ、田んぼを軽く干して分けつを止める「溝切り」という作業では、ぬかるんだ田んぼの中を歩くため、屈強な徹さんでも、夕方には足が挙がらなくなるほどという。「ほとんどの作業が手作業ですし、肥料もこわだっていますので、手間はかかりますが、自信をもって美味しいお米を届けています!」とプレゼンを締めくくった。
グループディスカッションの前に、質問を受け付けた。「雪かきが大変そうですが、雪があるからこそ美味しいお米とも言えるのか?」「お米の乾燥度数と農薬についての取り組みを知りたい」などの質疑応答を行った後、1つ目のお題「お米はどうしたら売れる?」について各グループで話し合いスタート!
シンキングタイム終了後、挙手制で各グループリーダーから発表。
「田植え前のまるで土木作業のようなご苦労からちゃんとストーリーをアピールしては? 価値がぐっと伝わる」「日本酒のようにランクをつけ、甘口・辛口のような食味の傾向を伝えて、好みで購入しやすいようにしては?」「お米は重いという購入時のハードルがある、ここをいかに払しょくするかで売れると思う」「玄米好きが増えているので、七分づき、五分つきなど精米を分けたり、お米のプロお勧めの雑穀ブレンドなどで販売する。また、日本より海外向けにシフトしてもいいのでは」「冷めると味が落ちると思われがちだが、実は冷凍しても美味しい。あるいは冷凍したほうが美味しいなど、生活スタイルに合わせた提案を」「日本人なら人生の最期に食べたい、やっぱりお米!ではないか。それを思い出させる食イベント、最期に食べたいマイお米を提案する。また、こういうプレゼンを聞いたら、やはり食べたい(笑)試食したい」「白羽毛の環境はどうみても秘境! これは大いに差別化になる」「1回購入だとそれで終わりになるケースが多いので、定期購入のしくみをぜひ」などさまざまなアイデアが発表された。
2つ目のお題「米や野菜の販売以外に農家が儲かる手はないの?」
わずか3分のシンキングタイム、にも関わらず、増田代表が「アイデアがあったグループは?」と言うより早く、我先にとばかりあちこちから手が挙がった。
「白羽毛さんのお米袋も素敵ですが、デザインを募集してオーダーもありと思う。企業名や企業ブランドロゴなど、パッケージを売る。ネーミングライス!」「雪の季節に田んぼを活かす。雪を知らない観光客や雪ツアー。インスタ映えする!」「企業や家族、団体などにおにぎりをつくるところまでの長期体験を。具材は新潟県産のものオンリーで」「乾燥に関する質問があったが、初めて知った。お米は買っても温度や湿度で食味が変わったり、一般家庭では保管に困る。お客さんの“マイ蔵”として保管しておいてくれたら嬉しい。食べたい頃に精米したてを送るサービス」「高価な農機具をほかの地域と組んでレンタルしあう」「やはり乾燥について初めて知った。お米ブレンダー育成事業をしては? 樋口さんたちの知識と経験ならできる」「徹さんのお話が面白い。お話し上手なので、暇な時期に講師業を勧めたい。お米は健康にもつながるので、引退後の農家さんにも労働と交流の機会として提供する」「わら、肥料、雪も販売する」「渓流の水が美味しいので、水とお米をセットで販売」「精米機とのセット販売も」
「たくさん出ましたね! みなさん、いかがでしたか? 聞くとそうだよね、言われてみたら、それありだよね、と思うでしょうが、この場でディスカッションしたことで、それじゃこれは?あれは?と次々とアイデアが湧いてきたことを体感できたと思います。これが頭脳交換です。ぜひみなさん、地元で、職場で、仲間で、やってみてください。最後にもうひとりの樋口さん、良幸さん、いかがでしたか? ご感想を」
「ありがとうございます。どうしても社内だと、4つの頭脳しかありません。住んでいるところも同じような地域なので、いつも似たような意見、アイデアしかなかなか出ませんでした。たくさんの新しいアイデアをいただき、挑戦してみたいです。みなさん、どうもありがとうございました! これからもどうぞよろしくお願いします」
■プログラム第4部
特別対談 日本政策金融公庫×リクルート『アントレ』
ライフシフト! 人生100年時代における
起業の意味と価値を、支援の達人たちが語る
語り手 奥田展久氏(日本政策金融公庫 創業支援部リーダー)
菊池保人氏(リクルートキャリア アントレ編集長)
聞き手 増田紀彦 (起業支援ネットワークNICe 代表理事)
▲右写真、左から、奥田展久氏、菊池保人氏
プログラムの冒頭、増田氏から「人生100年時代」について説明がなされた。
開演オープニング映像でも上映されたメッセージの一文 「超長寿化社会の到来が確実な日本。やがて多くの人が、雇用や社会保障に頼らず、自立して、人生をまっとうしようと考える日が訪れるでしょう」。その意味がここにある。
増田氏は、世界主要国の平均寿命推移、実績と予測データ、100年時代をテーマにした2冊のベストセラーなどを紹介し、「さらに日本人の寿命は伸びると予測されています。しかも近い将来、世界で初めて、日本の平均寿命は、100歳を突破すると。2010年生まれの子は平均107歳まで生きるという予測も発表されています。日本人の多くが100歳まで生きる時代、つまり、これまでの価値観やシステムが通用しなくなるということです」
日本を代表する起業支援の2つの団体、日本政策金融公庫の奥田さんと、雇われない生き方を応援するアントレの菊池編集長に、これからの日本人の生き方、働き方がどう変わるか。その変化に私たちが対応するために何が必要か。一人ひとりに大事なことは何か。また公庫やアントレはどのような支援をお考えか。政府の方針予測なども含め、大胆に、率直に、お話をいただいた。
▲▼これからの日本人の生き方、働き方はどう変わるのか。「企業・事業寿命をはるかに越える日本人の寿命です。これまでのように本業を継続しつつも、常に次の新規事業を考える頭脳交換方式・思考法が必要でしょう」「今の就職は、就職といいながらも就社意識が強い。本来の意味での就職、職を磨き、次の職に生かすこと」「働きたい人は、その仕事が好きな人は、時間で図りませんよね。真の働き方改革が臨まれていると思います」「人生最期まで、勝ち負けの決着は不透明でしょう。負け組・勝ち組、ないと思います」「学生時代にあらゆるバイトで経験を積むように、キャリアのポートフォリオを」「起業の選択肢をもっと広く深く浸透させる必要がある。就活に対する学生の意識改革だけではなく、その多くの親、特に母親の意識改革が必要」「独立して働く、から、独立した働き方・生き方へ」などなど、時に場内は静まり返り、息をのむような発言から、共感や同意の声が思わずあがる勇気わくメッセージが。またラストには、つながり祭り恒例となった(!)公庫奥田さんからのぶっちゃけ有益情報も飛び出し、場内は拍手喝采に。
「学生のうちに、社会人でお勤めのうちに、経営者も今の事業をやりながら、小さなサイズで次の手を打つ、次の手を打ち続ける。そのためにもアントレでしっかり学んで、公庫を大いに利用して、100年時代に臨みましょう。奥田さん、菊池編集長、面白かった! どうもありがとうございました!」
日本政策金融公庫
https://www.jfc.go.jp/
全国152支店の「創業サポートデスク」(予約不要)
https://www.jfc.go.jp/n/finance/sougyou/sougyou07.html
創業お役立ち情報
https://www.jfc.go.jp/n/finance/sougyou/
セミナー情報
https://www.jfc.go.jp/n/seminar/index.html
アントレnet
https://entrenet.jp/
アントレnetマガジン
https://entrenet.jp/magazine/
■プログラム第5部
買って、語って、笑って、つながろう!
「NICeなブース交流祭り」
プログラム第5部「買って、語って、笑って、つながろう! NICeなブース交流祭り」は、参加者同士が出会い、知り合い、事業や人柄にも触れ、互いの価値、連携ビジネスのヒントを見つけ合うことを目的に企画されたプログラム。約50分間、会場後方に設けられたブーススペースにて、自社のサービスPR&商品販売、地域活動の普及、専門家による相談コーナー、展示などなど、さまざまな地域からNICe内外の個人や団体が、自薦他薦で思い思いの21ブースを出展した。ブース盛り上げ隊長の鈴木尚登さん(秋田県)のかけ声により交流祭りがスタート!
No.1 秋田県由利本庄市 Be linked http://www.be-linked.jp/ 鈴木尚登さん
第3回NICeなビジネスプランコンテストでファイナル出場&準グランプリを獲得した鈴木さん。す~さん(鈴木さんの愛称)が持ってくる秋田の日本酒を飲む会 in つながり祭り と題し、す~さん厳選の秋田名産品をご紹介。
No.2 福島県白河市 こまや合同会社 http://komayanokimuchi.com
清水承玉さん&清水大晃さん
伝統の味を受け継ぎ、美味しいキムチをと試行錯誤を重ね、それが評判を呼び今や地元大手スーパーから全国のデパート、新幹線の駅にも販売網を広げているこまや。自慢のキャベツキムチ、ジャンなどを販売。
No.3 岩手県普代村 http://aonokuni.jp/ 森田安彦さん&村中陽子さん
岩手県普代村から、すき昆布応援隊の森田さんが、すき昆布、海進丸 漁師の塩蔵 新物わかめ、普代ふ吸い物など、岩手三陸 海の幸を販売。
No.4 新潟県十日町市 白羽毛ドリームファーム
http://shirahake.com/ 樋口徹さん&樋口良幸さん
プログラム第3部でプレゼンターを務めた白羽毛(しらはけ)ドリームファームさんのおふたり。自慢の魚沼産コシヒカリ、杵つき餅、新米お届け申込みも受付け。
No.5 山梨県北杜市 Terroir愛と胃袋 http://www.aitoibukuro.com/ 石田恵海さん
古民家を改装した『Terroir愛と胃袋』を営む石田さん。当セレクトショップでも人気のビネガーやハーブティ、ウェルフェアトレード雑貨など山梨県でつくられたものを厳選して販売。
No.6 東京都中央区 エイワイズ http://awise.co.jp/ 馬場智世さん
よもぎを主成分としたドリンク『よもぎのみ』の試飲&PRを行った。
No.7 千葉県千葉市 桑原 陵さん
デザイナーの桑原さんは、ドイツのサプリメント『Fitline』の試飲提供と、自らデザインした作品の展示を。
No.8 東京都台東区 谷中Kuu Home
http://ameblo.jp/yanaka-kuu-home/ 青木さわ子さん
東京の下町・谷中(やなか)で、手づくりの刺し子や着物の生地を使った小物を制作販売している青木さん。素敵な刺し子の作品やアクセサリー、会津の張り子などのオリジナル商品を販売。
No.9 群馬県甘楽町 エピテみやびhttps://epitemiyabi.jp/ 田村雅美さん
今回の第5回NICeなビジコン奨励賞の田村さん。「見た目」と「こころ」を回復するエピテーゼの紹介と、ぷにぷに雑貨を販売。
No.10 新潟県柏崎市 笑足ねっと ・ばらんすもう協会
http://www.balance-sumo.org/ 白川正志さん
第2回NICeなビジネスプランコンテストでファイナル出場&上位入賞した白川さん。体幹バランスチーム対決ゲーム「ばらんすもうR」の実機による体験サービスと、「からだコミュニケーション⇔チームビルディング研修&実践」を紹介。
No.11 東京都練馬区 香村由紀さん
【リニア新幹線を使った都市開発】について、ビジネスモデルの発表と、奥さま撮影の写真作品を展示。
No.12 愛知県名古屋市 WeeekEnd!(ウィーケン!)
https://www.weeek-end.com/佐々木亜由子さん
今回のビジコンファイナリストでもある佐々木さん。ビジネスプラン「学校では学べない社会体験」のウィーケン!」の事業を紹介。
No.13 茨城県水戸市 一般財団法人水戸市商業・駐車場公社 http://www.wagtailmito.jp/ 小田木律子さん&木村圭介さん
創業支援施設「コワーキングスペース水戸」の活用法や、来年1月から開催する創業セミナー「みと創業支援塾」、梅まつりの紹介のほか、名産・干しいも『紅はるか』の販売も。
No.14 千葉県南房総市 http://www.city.minamiboso.chiba.jp/
金井良介さん&真田英明さん
スペシャルプログラムに登壇した南房総市役所のおふたり。話題の「房州(ぼうしゅう)うちわ」をはじめ南房総市の魅力紹介のほか、名産イチゴと銘菓『びわぱふ』を無料提供してPRに努めた。
No.15 東京都千代田区 一般社団法人防災備蓄収納プランナー協会
https://www.bichiku-shunou.or.jp/ 長柴美恵さん
第2回&第4回NICeなビジネスプランコンテストでファイナル出場&上位入賞し、2016年7月に一般社団法人を設立して活躍中の長柴さん。全国各地の自治体や企業から講演依頼も多数。ブースでは協会の活動紹介と、講演依頼の個別相談に応じた。
No.16 東京都港区 中小企業基盤整備機構 野木森修さん&大竹悦朗さん
中小企業・小規模事業者支援、経営相談などに対応。
No.17 愛知県名古屋市 NICe東海 野田哲也さん&菅沼之雄さん&女性ビジネス研究会
NICe東海のメンバー&事業紹介をはじめ、合格・当選・勝利・祈願の『必勝だるま色紙』(太美工芸株式会社)販売や、女性ビジネス研究会(名古屋市委託事業イノベーション創出事業)に参加するメンバーの紹介などにぎわった。
No.18 福島県いわき市 いわき信用組合http://www.iwaki-shinkumi.com/のみなさんと美味一膳http://www.bimi-ichizen.com/ 清水淳子さん・戸澤誠さん
新商品や新サービスの開発、地域の課題解決などの経営支援をはじめ、各種ファンド、支援機関との連携、プロサッカー「いわきFC」サポーターなど、地元支援に尽力している「いわしん」。事業紹介のほか、地元の味・にっぽんの味・手づくり高級かまぼこ『美味一膳』のかまぼこ製品の試食&後日配送の注文受付も。
No.19 リクルートキャリア アントレ http://entrenet.jp/
雇われない生き方を応援するアントレのブースでは、季刊誌『アントレ』最新号の販売ほか、第4部の特別対談に登壇された菊池編集長&編集部のみなさんが、起業家に嬉しい新サービスのご案内や提案、またみなさんからのご要望・質問などを歓迎。
No20 日本政策金融公庫 https://www.jfc.go.jp/
第4部の特別対談に登壇された奥田さんと創業支援部の石田さんが直に創業&融資相談に応じてくださいました。
No21 全国から NICeなみんな
歴代NICeなビジネスプランコンテストと入賞者のその後の進捗報告、2017年NICeリアルイベント&勉強会の笑顔紹介など。
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■プログラム第6部
NICe日記グランプリ2017 発表&表彰式
NICe日記グランプリ2017とは、NICeが全国の多様な人々がつながるコミュニケーションの場として提供しているSNSにて、2016年11月1日から2017年10月31日までの1年間に投稿されたすべてのNICe日記を対象に、年間グランプリを決定する企画。その発表と表彰式を行った。
【選出方法】
<一次選考:増田紀彦代表審査>
毎月、前月分のNICe日記から増田紀彦代表が選び、月間最優秀日記および優秀日記を発表。
なお、各月の最優秀日記は、「pickup! NICeな仲間の日記から」と題し、
ご本人の了解を得てNICeメルマガおよびサイトで一般公開している。
http://www.nice.or.jp/nicediary
<ファイナルステージ(本選)>
月間最優秀日記12作品を年間MVP日記候補とし、11月にNICeユーザー(SNS登録者)のWeb投票にて、年間グランプリを決定。その投票結果の発表と、表彰式を行った。
○準グランプリ
上久保瑠美子さん
7月 月間最優秀日記「デキル女」
※全文はこちらに公開
http://www.nice.or.jp/archives/40147
◎グランプリ
長柴美恵さん
4月 月間最優秀日記 「「立ち上げの3年」を4つ目の事業で実感」
※全文はこちらに公開
http://www.nice.or.jp/archives/39443
▲▼グランプリの副賞は、刺し子によるNICeネーム入りのオリジナル座布団。準グランプリには、ネーム入りのPCマウス使用時手首枕。制作を担ったのは、前回グランプリ受賞の青木さわ子さん
※ファイナリスト最優秀日記12作品は
NICeトップページおすすめ記事「pickup! NICeな仲間の日記」からご覧いただけます
http://www.nice.or.jp/nicediary
■プログラム第7部
栄冠は誰の手に?!
「第5回NICeなビジネスプランコンテスト グランプリ」いよいよ発表!
発表の前に、二次選考で確定していた奨励賞と審査委員長特別賞の
表彰式が行われた。
○奨励賞 7名
赤穂雄磨さん(東京都)
「全国の窯業復活!?
電源不要の冷暖房完備のペット用エコハウスで異業界へ参入!」
足立真一さん(広島県)
「シェアカレ!」
市村均光さん(群馬県)
「短時間副業スポットワークによる
教育専用通貨発行サービス」
井上 格さん(東京都)
「RIDESHARE×地域住民参加型観光推進事業」
草野 学さん(福島県)
「デイサービスへの商品宅配サービス
~あそこに商品(もの)運んでくれるってよ!!~」
田村雅美さん(群馬県)
「『見た目』と『心』を回復するリアルパーツ」
濵本茂幸さん(神奈川県)
「エコ・グリーンツーリズムによる
地域創生と地域習俗・文化の保全」
○審査委員長特別賞 3名
池田公也さん(栃木県)
「遠方から客を連れてきます!
SNSを活用した地域イベント集客サービス」
笠井康平さん(宮城県)
「Portrait Stamp」ほか3プラン
志賀 清さん(福島県)
「干物屋が、居酒屋に」
審査委員長特別賞について、増田審査委員長からひとこと。
「奨励賞とは異なり、この特別賞は審査委員長の私が選出しています。池田公也さんは、得意のIT開発技術で3年連続エントリーされています。毎回、実際に事業化をして、改善点や新たなニーズ、課題を見つけ、また次のコンテストに応募する。このコンテストと事業化をうまく活用くださっています。審査委員長特別賞おめでとう、そして活用いただき、ありがとうございます。
もうおひとり、東北大学の4年生、笠井康平さん。前回は奨励賞を受賞されました。笠井さんは日常的にビジネスチャンスを拾い、事業化を探して生活している。まさに、独立した生き方です。
そして、志賀清さん。福島県いわき市の薄磯地区で、干物屋を営んでいらっしゃいました。震災で店舗だけでなく、奥様もご家族も従業員も亡くされました。NICeの菅沼理事が、震災直後に応援に行った地域です。今日、一緒に参加してくれている長男の昌君が奇跡的に無事でした。この親子で、何もなくなった薄磯地区で、いわき復興の第一号として飲食店を始めるというプランです。開店は来年。みなさん、行ってください。一緒に行きましょう。特別賞おめでとうございます!」
▲▼志賀清さんから、審査委委員長特別賞受賞を代表してひとこといただいた。
「私はNICeと出会わなければ、増田さんと会わなければ、商売は何を作るのか、何を売るのか、なんぼか、しかないと思っていました。それが、“誰に売るのか”が大事だと。
薄磯では多くの人が亡くなりました。特に多いのは、女性、奥さんたちです。あの時間帯は、多くの奥さんが家にいました。そのせいで、これまで女性たちが伝えてきた地元の味がなくなった。40代、50代、60代、70代、被害が多いです。その代わりと言ってはなんですが、昔からの味、奥さんの味、地元の味、薄磯の味を、提供したいと考えたのです。干物屋の知識と経験を活かしながら、伝えていきたいと。震災前は200世帯あった地区ですが、残ったのは20軒もない、ほとんど流されました。私は今年7月30日に土地を得ましたが、まだ地域で再建した家は3軒だけ。まだまだ戻っていませんし、たぶん3割くらいでしょう。でも、薄磯の味を提供したい。そのきっかけは、NICeの、増田さんの“誰に売るのか”です」
■栄冠は誰の手に?!
「第5回NICeなビジネスプランコンテスト グランプリ」いよいよ発表!
ドラムロールとともに、5名のファイナリストの氏名がプロジェクターに映し出され、優秀賞、準グランプリ、グランプリの順に発表!
表彰式のプレゼンターには、共催の日本政策金融公庫 奥田氏、協賛のリクルートキャリア アントレ編集長・菊池氏、協賛および審査委員のいわき信用組合 本多氏、前回2016年の第4回NICeなビジネスプランコンテストグランプリの萩原涼平さん、増田審査委員長らが登壇。さらに、準グランプリ受賞者へは副賞として、第3部に登壇した白羽毛ドリームファーム樋口徹さんから自慢のお米を、グランプリ受賞者へは、岩手県普代村の森田安彦さんから、アワビと水タコ・イカセットが目録で贈られた。
○優秀賞 3名
小倉健二さん(埼玉県)
「NSCパワーアッセンダーで3つの守るを実現する。
(1.インフラを守る。2.人命を守る。3.ドローンやロボットを守る。)」
川野真理子さん(東京都)
「首都圏の飲食店にふるさと応援団が集う
拠点から始まる「何度も行く!ファンを作る!地域創生事業」」
松山久美さん(愛知県)
「まちの保健室」づくり
妊娠・出産を経験した女性のための健康サポートシステム運営事業
○準グランプリ
高木千歩さん(新潟県)
「クラフトビールで町おこし
「妻有ビール」プロジェクト」
◎グランプリ
佐々木亜由子さん(愛知県)
「子どもの「やりたい」を見つける!
学校では学べない社会体験! 」
▲表彰式後、グランプリ受賞の佐々木さんからひとこと。
「すごく感動しています。大きな会社に10年ほど勤めていて、独立した人生を自分の力で歩んでいこうと決めたのですが、そうしたらやっぱり、何もないと言うか。裸一貫の時に、非力な自分を思い知って。その時に、私の思いだけで、共感して参加してくれた親子や、パートナーや、今日も名古屋からメンバーや応援してくれる友人も来てくれて……。4月から始めて良かったなと思えたことのひとつが、ものすごい感謝の気持ちを持てたことです。まだまだこれからですが、こんな温かいネットワークに包まれていることが幸せです。まずはいいことを、この事業を、ビジネスとしてきちんと成立させるのが私の仕事。成立させて、関われる人がみんな笑顔になれるような世界をつくっていけるよう頑張ります! 今日は本当にありがとうございました!」
▼2次選考の審査委員を務めたおふたりからひとこと
伊藤麻美氏 NPO法人ビタショコ 事務局長(名古屋市)
「ファイナリスト5人のうち、4人が女性で、うち2人が愛知県。私は16年間、女性を支援しています。ものづくりの強い地域での、女性起業家の頑張りがこうして、このコンテストに出てきたことがとても嬉しいです。独立した人生、大事な時代が来ると思いますので、男女関わらず、自分らしい人生、ビジネスに関与していきたいです。私も頑張ります、みなさん、頑張りましょう!」
寺田勝紀氏 株式会社ベンチャーコンサルタント 代表取締役(大阪市)
「まさに大接戦、素晴らしいプランでした。書類審査をさせていただいて、お客様のためにという思いが伝わってくるプランが多く目立ちました。誰に、はとても大事です。誰を幸せにするのか、改めて思いました。これで終わりではありません。輪を広げて、つながりをつくって、ビジネスで儲かる=たくさんの人に喜んでいただける事業をと、ますます頑張ってください」
増田審査委員長から。
「改めて、おめでとうございます。そして会場のみなさん、ありがとうございます。
5回目になりましたが、毎年こんなにありがたいことはないなと心から思います。これだけの知恵にたくさん触れて、思いに触れて。こんなにありがたいことはありません。コンテスト開催はもちろん大変ではありますが、代わりに、ひとりの人間が、これだけの人生の経験や思いを込めて、考えや思いを込めて、これからの人生を切り開いていこうというのが伝わってくる。過去と未来の結び目に、このNICeなビジネスプランコンテストがあるのだと、つくづく思わせていただきました。
NICeのビジコンの応募用紙には、市場性や連携性等々ありますが、とても大事な項目として、その事業を発案するに至った経緯を書いてもらっています。これは、本当にこの人はやろうとしているのか。理論上で立派なプランはたくさんありますが、そうではなく、この人の人生の集大成として、あるいはステップとして、本気で実行する気があるか、ここを見るとそれがとてもよくわかります。実にその人の中から出てきたプランがたくさんありました。
奨励賞のみなさんのプランもひとつひとつ紹介したいのですが、少しだけ。広島の大学生・足立さん。大学生の経済的な苦しさから、それをクリアする事業を思い立った経緯が切々と書いてありました。彼はきっとやるでしょう。群馬県の田村さん。ブースで指やおっぱいがあったのをご覧になられた方もいたでしょう。体の欠損した部分のパーツです。かつてアメリカの医療機関に勤められていて、そこで帰還兵に多く接しました。その中には顔がなくなった人がいた。ふさぎ込みますよね。もう誰とも会いたくなくなった、そんな帰還兵が顔をパーツで整え、社会へ元気になって出ていくのを見てきたそうです。田村さんは歯科技工士ですが、その技術を生かして、元気を生み出したいと。まさに経験の中から出てきた事業です。ほかにも、女性として、学生として、高齢者として、ひとりひとり自分の立場で、こんなことが喜ばれる、こんなことが社会を良くするんだと。そういう思いを込めたプランにたくさん出合えました。
今いる立場の中で、誰もが事業を起こせるのだ、
事業を伸ばせるのだと痛感させてもらいました。
起業できない人なんていない。
事業を起こせない人なんていない、と。
温かい思いと、素晴らしい知恵の結集、そしてみなさんの思いを込めた投票に、心から感謝したいと思います。どうもありがとうございました!」
■フィナーレ
小林京子理事と
菅沼之雄理事から。
「人生を切り開く、という言葉ありましたが、もっと言っていいのではない? この会自体が未来を切り開く会のような気がしました。〇〇ちゃん、〇〇君(参加者と同伴したふたりの乳児の名前を挙げて)、私たち、おじさんおばさんたちは、私たちの未来、その先の未来のために頑張りました。そう言えるくらいの会だったと思います。では菅沼理事の1本〆にバトンタッチする前に、次回のNICeイベントをご紹介します。開催地は、福島県いわき市です。現地で何かと企画からお世話になります」と、小林理事は、NICeなビジコン審査委員も務めてくださった、いわき信用組合 本多洋八部長へマイクをつなげた。
2018年3月17日(土)
NICe頭脳交換会 in いわき
http://www.nice.or.jp/archives/40641
「3月の郡山でのNICe頭脳交換会に続き、今回つながり祭りには初めて参加させていただきました。平成27年からご縁があり、以来いわきで大きなセミナーを開催し、増田代表をはじめNICeのみなさんに講師としてお越しいただいています。おかげで今日も、いわきから起業者が多く参加しています。来年3月に、地元いわきでの開催、ぜひ、みなさんにおいでいただければと思います。
いわきも大震災で大きな被害を受けました。ですが、いわきの者たちは、次の新しいいわきづくり、地域づくりに前向きに動いています。その姿にも、ぜひ触れていただければと思います。よろしくお願いいたします」
では、菅沼理事の一本締め!
「長時間おつかれさまでした! 今日は個人的ですが嬉しいことが2つありました。まずは佐々木さん、おめでとうございました。名古屋からグランプリが生まれたこと、とても喜ばしく思います。ゴールではないので、頑張ってください。そして、志賀さん、はじめまして。ですが、震災直後よくいわきへ行っておりました。薄磯には3月25日にお邪魔しました。その時の風景のまだ頭に残っています。次回、新しい薄磯へぜひお邪魔します。
これから、みなさん、一人一人が自分らしく生きていくために、今日をきっかけに、今やっていることを継続発展して、さらに創造していくことを祈念して、締めたいと思います!」
未来が輝くよう、祈念して!
よーっお、ぱん!
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記念撮影後、参加者全員の協力により会場内を片付け、原状復帰!
そして、次のプログラム(懇親会)は会場を移動して「NICeうまいもの祭り」と題し開催。
ふるさと自慢大会が行われ、北海道札幌市、秋田県横手市、福島県いわき市、栃木県宇都宮市、茨城県水戸市、千葉県南房総市、新潟県柏崎市、富山県富山市、愛知県名古屋市、長崎県長崎市の出身者・在住者・応援団の面々が熱弁をふるって盛り上げた。
同会場で引き続き第9部
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【出演者】
○参加されたみなさん全員
○第1部つながりワーク&第3部 頭脳交換会 グループリーダー
石井英次 伊藤麻美 猪瀬記利 小谷野幸夫 齋藤 稔
真田英明 白川正志 菅沼之雄 鈴木尚登 千葉陽子
野田哲也 古沢 繁 前田政昭 谷津正樹
【スタッフ】
○進行隊
・隊長および現場総監督/小林京子 副隊長/上西和信、 古沢 繁
・隊員/村上利幸
・総合司会/梶田香織
・タイムキーパー:西尾 望、舩越 愛
○設営隊(&撤収)
・隊長/ 桑原 陵 副隊長/小池武司
・隊員/その時にいた人 全員
○搬入・配布物スムーズ隊
・隊長/長柴美恵
・隊員/その時にいた人 全員
○おもてなし隊
・隊長/千葉陽子
・誘導/飯田真一、小谷野幸夫
・受付/剣持由紀 、三島照美、白川正志
・会計・精算隊長/安藤愛子
○NICeなビジネスプランコンテスト隊
・隊長/菅沼之雄
・ビジネスプランコンテスト司会進行/寺田勝紀
・投票隊/谷津正樹 、白川正志 、足立達哉
○NICeな表彰式隊
・隊長/増田紀彦 副隊長/ 廣瀬朝子
・表彰レディ/千葉陽子、 廣瀬朝子
○ブース隊
・隊長/鈴木尚登 副隊長/猪瀬記利
・隊員/ブース出展のみなさん
〇8部へのお見送り隊 安藤愛子、廣瀬朝子
○8部NICeうまいもの祭り盛り上げ隊 猪瀬記利、上久保瑠美子、杉山元輝
○特殊任務 搬入出&運搬/前田政昭
○特殊任務 NICeツリー
・隊長/滝上耕太郎 美術装飾監督/青木さわ子
・スペシャルデコレーション制作提供/田村康子 ツリー本体提供/長谷川文彦
○特殊任務 オープニング映像製作&音響画像演出
・監督・製作/上久保瑠美子 補佐/榎本雅章
○特殊任務 記録隊/森田安彦、岡部 恵
【協賛】
リクルートキャリア アントレ、いわき信用組合、ケンテックシステムズ
【共催】
株式会社日本政策金融公庫
【主催】
一般社団法人起業支援ネットワークNICe
【運営】
NICeつながり祭り2017実行&応援委員会
委員長:増田紀彦代表理事
撮影/森田安彦、岡部 恵
取材・文/
岡部 恵
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●今後の予定
2018年3月17日(土)
NICe頭脳交換会 in いわき
詳細&参加申込みはこちら
http://www.nice.or.jp/archives/40641