増田通信より「ふ〜ん なるほどねえ」120 ズルい男
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<最近の指摘> ズルい男
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古いつきあいの女性起業家から、手痛い指摘を受けた。
「増田さんは、ずるいよ。ちゃんと一人一人と向き合わないんだもん」。
まったくもって、身に覚えのある話だ。
私はよく、冗談めかした会話で他人とのやりとりを済ませることがあり、
自分でも、「労を惜しんでいるな」と感じる時がある。
とはいえ、ご縁のある人の数を挙げたら、相当な数だ。
知り合い全員に対して、ちゃんと向き合うなど、できるわけがない。
という、言い訳も浮かぶ。
でも、やっぱり、その指摘を受け流すことができない。
真剣に考え出すと、自分の器の問題なのかと、少し落ち込んだ気分にもなる。
一方で、「増田さんは、そんな人じゃない」と言ってくれる人もいるだろう。
当たり前だ。
知り合い全員にチャラい接し方をする人など、そもそもいないのだから。
結局、私の問題は、誰彼構わず接触しようとするところにあると思った。
ちゃんと接するか、できないのなら、接しなければいいのだが、
私は、知り合いを前にして、放っておく度胸がないものだから、
中途半端な軽口を叩いて、その人を無視しなかったという事実を作っている。
ああ、つくづくずるい男だなあ……。
でも、これって、本当にそんなに悩むべき事柄なのだろうか?
「ずるい」と言われたことが、「悪い」と言われたように私は思っているが、
もしかしたら、「ずるい」は、さほど悪いことではないのかもしれない。
と、解釈をねじ曲げて、自分を救おうとするところなど、確かにずるい。
そうか、ずるさが二流だから、見透かされてしまうのか……。
と、いうところまでくると、さすがにいかがなものかと、我ながら思う。
で、また同じところに話は落ちていく。結局、結局、保身なのだと。
「人から悪く思われたくない」「自分は何も悪いことはしていない」。
そういう理屈だ。唯一の救いは、この葛藤を隠さずに公表したことか?
いやいや、公表することで、免罪符を得ようというずるさが私にある。
きりがないので本日の結論。確かに私はずるい男だ。
だけど、それを指摘しただけで、私を放っておく女も、結構ずるい!(笑)。
本当の結論。男にせよ女にせよ、優秀な人物は、そこそこ、ずるい。
(最後まで、ずるさを貫く私)
で、まじめな結論。人から指摘を受けた場合、
的を射ていると思うのなら、今後のありようを考えるべきだ。
改善できそうなら、努力する。無理そうなら……、聞かなかったことにする(笑)。
ズルではない。自己の適性と度量に応じて、人は生きていくしかないのだから。
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増田紀彦NICe代表理事が、毎月7日と14日(7と14で714(ナイス)!)
に、NICe正会員・協力会員・賛助会員、寄付者と公式サポーターの皆さん
へ、感謝と連帯を込めてお送りしている【NICe会員限定レター「ふ〜ん
なるほどねえ」スモールマガジン!増田通信】。
第120号(2017/3/14発行)より一部抜粋して掲載しました。
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