特別号【増田紀彦から3.11メッセージ 地震列島ニッポンを、「つながり列島」ニッポンに!】
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2016.3.11
「つながり力で起業・新規事業!」 メールマガジン特別号
起業支援ネットワークNICe http://www.nice.or.jp/
【増田紀彦代表から3.11メッセージ】
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このメルマガはNICeの活動に参加された方々、
またはNICe代表理事・増田紀彦と名刺交換をされた方々、
および全国の起業家、経営者、中小企業支援・創業支援機関の方々へ送信しています。
3月11日特別号として
NICe増田紀彦代表よりメッセージをお届けします。
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NICe増田紀彦代表から3.11メッセージ
地震列島ニッポンを、「つながり列島」ニッポンに!
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【「復興した」を連発するテレビニュース】
3月に入ると、テレビ局は一斉に東北各地の様子を映し出す。
ところで、民放だったと思うが、
被災地に関するニュースの中で、二度ほど「おかしな日本語」を耳にした。
「石巻の復興した水産加工場では……」
「飯館村から福島市に移転して復興した牛舎は……」
復興したという表現は、一つや二つの建物を指して使うものだろうか。
もっと大きな範囲、もっと大きな概念で用いるのが一般的だ。
言葉を大切にしなければならない報道番組が、
あえて変な日本語を用いてまで、アピールしたいことは何なのだろう?
政府への配慮か、電力会社への配慮か知らないが、
「5年というタイミングで、復興支援に一区切りをつけたい」。
そんなニュアンスを感じてしまうのは私一人ではないと思う。
【現実は、今も17万5000人以上が避難している状況】
2月末の復興庁の発表によれば、
仮設住宅や公営・民間賃貸住宅に避難している人は15万5791人。
親族や知人宅に身を寄せる人、1万8237人。入院中の人、1139人。
合計すると、17万5167人もの方々が、自分の家に戻れないままだ。
私は1月から2月にかけて、岩手県、宮城県、福島県の沿岸部を訪問し、
各地に仮設住宅が立ち並んでいる様子を目にしてきた。
しかし、仮設は文字通り「仮に設けた」ものであって、
5年もの歳月を過ごすようには作られていない。すでに老朽化が始まっている。
【戻るに戻れない震災被災地・原発事故被災地】
津波に襲われ、火災に襲われた街を元に戻すにしても、
あるいは高台へ街を移転させるにしても、
(高台というとオシャレだが、要は山を切り開いて土地を作ること)
まだまだ、気の遠くなるような時間が必要だし、課題も山積みだ。
ましてや、放射能に汚染されたエリアでは、復帰の目途すら立たない。
もっとも最近、福島県各地に対して避難指示解除が相次いでいる。
これは本当にいいことなのだろうか?
自分の町に帰る。自分の家に帰る。誰でも、そうありたいに決まっている。
ただしそれは、本当に戻ってやっていける根拠があっての話だ。
除染が進んだというが、宅地や耕作地に限ったことで、
大きく広がる山林の除染は手つかずである。
(今後、森林の一部を実験的に除染する計画が検討されている)
昨年の豪雨の際、汚染土を格納した袋が流されてあちこちに散乱したし、
何より、福島第一原発の廃炉作業がまったく進展していない。
進展していないどころか、汚染水は以前よりも増えてしまっている。
政府や東京電力が力を尽くしていないとすれば大問題だが、
力を尽くしていながら、悪化の一途をたどっているのなら、
そんな場所に人々を戻してしまっていいはずがない。
【福島に戻って、本当に食っていけるのか?】
私は福島県が推進する「地域産業6次化」をお手伝いしている。
福島県産の生鮮食品や加工商品の復興を進める仕事である。
だから日々痛感している。福島の食べ物を嫌がる人が、少なくないことを。
国は「福島に戻って仕事をしろ」と言うが、戻って農業を再開したところで、
昔のように、米や野菜を、皆さん、本当に買ってくれるのだろうか?
もちろん福島県内では、農産物に対する放射能検査を徹底して行っている。
私もこの目で、何度も検査作業を確認している。
それでも「信用できない」という人が、現実にはたくさんいる。
この状況があり、かつ廃炉の展望がない段階で「戻れ」は、やはり無理がある。
【必要なのは、未来に対する希望】
2月29日に配信した
「NICeメルマガ特別号」のメッセージで、
「この国は すぐに忘れる」
というキャッチフレーズを書いたポスターのことを紹介した。
この国の人に限らず、人間はどんどん過去を忘れていく生き物だ。
過去にとらわれていては、今を生きていけない。
しかし被災地の苦境は、過去のことではなく、現在のことである。
大切な人を失い、家や仕事を失い、いまだ復興の目途がない中で、
被災地の方々は、あなたと同じように、今を生きている。
ただし、未来に対して希望が持てるのなら、人は苦境を耐え忍ぶことができる。
【希望の灯は、みんなでともし合うもの】
あと1年すれば、いや、あと2年すれば、状況は変わる。
いついつになれば、仕事が回るようになる。暮らしが上向く。
むしろ以前よりも良くなる。そして一息つくことができる。
そういう希望が胸にあれば、人はそれなりに頑張れる。
では、誰が被災地に希望の灯をともすのか?
政府か? 東京電力か?
むろん政府や東京電力にも頑張れるだけ頑張ってほしいと思うが、
未来への希望の鍵を握るのは、私たち日本人の一人一人だと思う。
「大変なのはお互いさま」。そう言って被災地の方々を応援する。
これは、誰もがすべきことだし、誰でもができることだ。
【あなたの知恵が情報が、被災地の希望の種になる】
知恵で、被災地を応援しよう!
それがNICeの復興支援である。
未来を拓くための知恵は、今の手許の金銭以上に価値があると私は信じている。
きたる3月19日(土)13時30分から、福島県郡山市において、
NICe頭脳交換会in郡山を開催する。
当日は福島県や岩手県、そして新潟県(新潟は3.12に被災)の方々10組が、
自らの事業や活動についてプレゼンテーションを行う。
参加者はそれを聞いて、難しく考えずに、
「こんなのはどう?」と、気軽にアイデアを出してみる。それだけである。
それだけだが、その「それだけ」が重なると、すごいことになる。
1人が100分考えるより、100人が1分考えるほうが、成果は挙がる。
だから、ひとりでも多くの頭脳が、会場へ駆けつけてほしいと願う。
「自分も人の役に立てる。被災地の役に立てる」。必ずそう実感できる。
地震活動期に入った日本列島で頼りになるのは、近くの他人ではなく遠くの他人。
ぜひとも、広域で「お互いさまの輪」を築いていこう!
震災から5年。日本列島を、今こそ、つながり列島に!
<一般社団法人起業支援ネットワークNICe 代表理事 増田紀彦>
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【東北応援スペシャル NICe頭脳交換会in郡山】
参加お申込みはこちら専用フォーム
https://ws.formzu.net/fgen/S12933348/
プログラムおよび詳細情報はこちら
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